2024年5月24日金曜日

回転窓/処遇改善のうねりへ

 大手企業の賃上げが加速している。経団連が20日に発表した2024年春闘の回答・妥結状況(第1回集計)によると、16業種89社の定期昇給を含めた月例賃金の引き上げ率は5・58%。金額ベースで1万9480円となった。引き上げ額は1976年以降で最高という▼連合は16日に春闘に対する中間まとめ案を公表。91年以来となる定昇込み5%台の賃上げになったことに触れ、賃金と物価がともに上昇していく好循環への大きな一歩と評価している▼とはいえ日本全体への波及は道半ば。連合の芳野友子会長は16日の会見で労務費を含めた価格転嫁の重要性に言及し、中小・小規模事業所の底上げに注力する方針を示した▼「担い手確保は暗中模索」。専門工事会社の経営者が話していた。残業や休日に加え、賃金や働きがいを含めたさらなる改善が急務と危機感を募らせる▼23日の衆院本会議で、適正な労務費の確保・行き渡り措置などを盛り込んだ「第3次担い手3法」が可決された。参院での審議を経て来月にも成立する見込みだ。新4K(給与・休暇・希望・かっこいい)に向けて、早期の施策実行を期待したい。

source https://www.decn.co.jp/?p=163820

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