日銀が19日、マイナス金利政策の解除を決めた。2007年以来17年ぶりの利上げであり、日本経済の再生を後押しすることになるのか。大きな正念場を迎えている▼24年春闘では、大企業を中心に賃上げが進む方向となった。日銀は、賃金と物価がともに上昇する好循環を確認し、2%の物価上昇目標の持続的・安定的な実現が見通せると判断。大規模な金融緩和は役割を果たしたと評価した▼三菱UFJ銀行らは同日、普通預金金利を引き上げると発表した。預金者からすればメリットになる一方、借り手側には負担増になる。帝国データバンクの分析によれば、借入金利が1%まで引き上げられたとすると企業の7%が赤字転落する見通しという▼方針転換による影響は当然生じるが、異例の金融緩和をずっと続けるわけにはいかない。「今後到来する金利のある世界に備えた意識の変革が企業にも強く求められる」と同社は訴える▼岸田文雄首相は、「デフレからの完全脱却と新たな成長型経済への移行に向けてあらゆる手段を総動員したい」と強調した。前向きの変化と捉え、好循環の歩みを強めていかなかればならない。
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