2024年3月27日水曜日

回転窓/北アの山小屋のインフラ投資

 北アルプス(北ア)の南部にそそり立つ槍ケ岳の山域にある民営の山小屋が、公衆無線LANの導入を検討している。有料サービスを想定し、登山者などへの意向調査を開始した▼3000メートル級の山がそびえ立つ北ア。大手キャリアが基地局を設けているものの、大勢が行き交う盛夏は電波が飛びながらも通信が難しくなることが少なくない。非常時の連絡手段が補完されることにもなり、既にサービスの導入を期待する声が挙がっていると聞いた▼国土交通省が地方整備局舎や出先事務所などに設置された通信鉄塔の耐震強化に取り組んでいる。耐震性が不足する施設が確認され、ある整備局は鉄塔の廃止・統合を含めて対策を検討していくという▼鉄塔は、大規模災害の被害状況などをデータの送受信で確認・収集する多重無線回線を保つ役割を担っている。電話回線や光ファイバーが遮断されるような深刻な事態への備えになるだけに、対応を急ぐそう▼雪に閉ざされてきた北アも4月に入れば山小屋が次々に運営を再開する。地上も山も通信機能が増強されるに越したことはない。必要なインフラ整備の進展を期待したい。

source https://www.decn.co.jp/?p=162170

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