今年は9月に発生した台風が2個にとどまった。統計のある1951年以降では同年と73年、83年と並んで最少タイ。少ないのに越したことはないのだが、月末に発生した2個目の台風14号の動きに注意が必要だ▼9月上旬に襲来した1個目の台風13号の影響で、関東や東北の太平洋側は大雨となった。伊豆諸島のほか、千葉、茨城、福島の各県で線状降水帯が発生。猛烈な雨に見舞われ、浸水や土砂崩れなど各地で被害が広がった▼気象庁によると、台風の発生件数は8月が最も多くなる一方、上陸数では9月が増える。太平洋高気圧の勢力が弱まり、南海上から放物線を描くように日本付近を通るため、上陸の確率が高まるという▼急がれるのは、線状降水帯の予測精度向上に向けた取り組み。先週26日、同庁が大学や研究機関と連携してスーパーコンピューター「富岳」を活用した共同研究を行うと発表した。豪雨や台風に関する防災気象情報の基盤となる数値予報技術の高度化を進める▼発生件数が減少傾向ながら台風シーズンは10月も続く。台風のエネルギーを増大させる海面水温は高い状態にあり、油断せずに備えたい。
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