建設業に時間外労働の上限規制が適用されて3カ月がたつ。皆さんの職場で劇的な変化は起きているだろうか▼多様な実態がありそうだが大きく二分されるように感じる。一つは既に変化が生じている現場。数年前に固まった案件を除けば価格も工期も「2024年問題」を前提に組み立てられている。徐々に影響は浸透しているはず▼一方で来るべき変革が到達していない現場もあるのでは。「適正工期を確保できなければ存亡に関わる」と、下請を中心に事業展開する業界団体のトップが訴える▼アンドパッドが19日に発表した建設業従事者の調査結果では、4月の残業時間が45時間超だった人の66%が「(残業時間は)変わらない・増えた」と回答している。「上限規制開始以降も変化がない働き手も一定数いる」(同社)ことをどう受け止めるべきか▼この1年は揺れ動く時期になりそう。もしも働き方改革の恩恵が浸透せずに不満を持つ人が増えれば、ある瞬間から雪崩のような人材流出を招きかねない。幸いにも第3次担い手3法など追い風がある。変革への動きを報道の立場からもしっかり後押ししていきたい。
source https://www.decn.co.jp/?p=164916
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