2024年6月5日水曜日

回転窓/見せる首里城復元

 沖縄の文化・歴史を象徴する世界遺産の「首里城」(那覇市)で5月27日、5年前の火災からの復元工事が進む正殿の上棟を祝う式典が開かれた▼「工匠式」として平安時代から続くとされる古式に倣い、伝統的な装束をまとった宮大工が一つ一つの所作を披露。建物の永遠の安泰とともに今後の無事故・無災害による工事完成を祈った▼柱や梁などの骨格を組み上げる作業や屋根・軒周りの木工事が終わり、今夏には屋根の瓦ぶきや漆の塗装などが始まる予定。2026年秋の完成を目指す復元工事は「見せる復興」がテーマであり、一般の人が工事の様子を見学できるスペースも確保されている▼復元工事に従事する宮大工には地元・沖縄出身者も多い。若手の一人は「地元の誇りである首里城の復元に携われて幸せ。多くの先輩方から良いものを吸収したい」と胸を張る▼近年、調査機関による小学生の将来なりたい職業ランキングで、上位常連だった大工が下降傾向にあるという。子どもたちには夏休みの家族旅行など機会があれば、復元されている首里城を訪れてほしい。宮大工の技とプライドを間近で感じられる。

source https://www.decn.co.jp/?p=164179

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