偶然とは思えない大地震の特異日があるとすれば、北アメリカ南部のメキシコは9月19日がそれだろう。過去約40年間でこの日に3度も見舞われた▼1985年にマグニチュード(M)8・0の地震が発生。首都メキシコ市で建物が崩壊し、1万人超の犠牲者を出した。続いて2017年、M7・1の地震で数百人が犠牲に。そして昨年にM7・7の地震が発生した▼メキシコは日本と同様に地震の多発国として知られる。なぜ同じ日に大地震が起きるのか。やはり自然の脅威は計り知れない。1985年の地震以降、メキシコでは9月19日に防災訓練が実施されている▼大地震に襲われたメキシコなど他国にも調査団を送ってきた日本建築学会は今月、100年後の理想的な建築・まち・地域の実現に向けた「新常識」を提言案にまとめた。免震構造を基本とし、新築時でなく30~40年後に評価される建築を目指すという▼日本時間9日朝に強い地震が起きたモロッコで、先週までに死者は3000人近くに上ると報じられている。地震国が知見を共有し、それぞれの国や地域に必要な防災技術を適用して、安全な生活が守られるよう願う。
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