2023年9月7日木曜日

回転窓/科博のクラファン

 国立科学博物館(科博、東京都台東区)がコロナ禍や光熱費高騰などで運営資金が危機的な状況にあるとして、クラウドファンディングで支援を呼び掛け7日で1カ月となる。3カ月で1億円を目標にスタートしたが、わずか3日間で寄付額は5億円を突破した▼6日正午時点で支援者数は4・6万人を超え、額も7・4億円以上が集まっている。国立の博物館が資金難に陥っていることに衝撃を受けた人も多く、支援の殺到につながったのだろう▼500万点以上の標本や資料のほとんどを保管する科博の収蔵庫(茨城県つくば市)は温湿度管理で空調を動かし続ける必要がある。年間数万点ずつ増え、標本登録に携わる人件費もかさむ。その結果、廊下に山積みとなっている資料や新たな受け入れを断ることもあるという▼文化庁は2024年度予算概算要求で科博の収蔵庫新営(収蔵棚等)に約7・8億円を新規計上した。文化振興を支える拠点の整備や充実に向けた予算の確保に期待したい▼企画展はもちろん常設展示によく足を運ぶこともあり、少額だが寄付させていただいた。科博を守りたい人たちの思いが届いてほしい。

source https://www.decn.co.jp/?p=156224

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