2024年4月15日月曜日

回転窓/浜名湖の旬と酒造り

 静岡県の浜名湖で鮎子の水揚げが始まった。そのおいしい揚げたてを味わえる季節到来である▼今月初めに浜松市を訪れた。料理店でシーズン終盤のカキと旬の鮎子をどちらも天ぷらにしてもらい、2年前に発売された地酒とともに堪能した▼浜松産のコシヒカリと水で造られた地酒「Enshu」は香りも味もよく、小欄が知る日本酒とはまた違ったうまさ。二つの酒造会社から同じ銘柄で浜松パワーフード学会員の店に提供されている▼コロナ禍で消費が低迷していた中、浜松の食用米で新しい酒をつくり、食品ロスを防ぐなど地産地消の取り組みに貢献しよう--。そうした目的で地元の料理人と農家、杜氏(とうじ)が協力し合った▼浜名湖では16年前から建設業や漁業、観光業などの関係者で構成される浜名湖地域舟運都市構想研究会が活動する。業種を超えた連携で貴重な観光資源を生かし、地域の活性化を図るのが狙いだ。浜松での新たな酒造りとも通じるものがある▼「Enshu」の命名者は、徳川宗家19代当主の徳川家広氏(同学会特別顧問)。地域の人たちの思いが結実し生まれた銘酒は、浜松の魅力の一つに加わった。

source https://www.decn.co.jp/?p=162709

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