4年ぶりの開催が期待された茨城県大子町の花火大会が残念ながら中止になった。例年なら8月14日に水難供養の灯籠を流す久慈川の上を大輪の花火が彩り、周囲の山々に音がこだまする▼幻想的な空間と時間を楽しめるとあって、県内外から大勢の人が訪れる人気の花火大会である。打ち上げ会場に近い関東屈指の人気キャンプ場は、今年も開催の前後日を含めて予約が早くからいっぱいになっていた▼過去3年の中止はコロナ禍の影響だった。今年は会場周辺で台風被害を最小化する「久慈川緊急治水プロジェクト」の各種工事が行われているため、観客の安全確保と交通誘導などの都合から、やむなく中止が決まったという▼大子町は19年10月の台風で久慈川が氾濫し、甚大な浸水被害が出た。町が「91年目を迎える大会が開催できないことは誠に残念」と広報する中、「災害対策のためなら仕方ない」という声が町民やキャンプ客にもあると聞いた▼今年も大雨が相次ぎ、今も警戒と避難が続く地域がある。被災地では何より身の安全を確保してほしい。そして各地で対策工事が進み、安全に花火大会も開けるよう願うばかり。
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