アジサイの花が見頃を迎えている。天候不順が続く梅雨時期だが、晴れ間よりも雨粒をまとった方が花と葉の色彩が一段と鮮やかになり、風情を感じる▼全国各地のアジサイの名所では、さまざまなイベントを開催中だ。種類も多く、さまざまな色や形をしたアジサイの花の中から、自分好みの花を見つけるのも楽しい▼茨城県桜川市の雨引山楽法寺(雨引観音)を先週訪れ、自生している野生品種のほか、境内に植栽された100種5000株のアジサイを見て回った。「あじさい祭」の9日までライトアップ(日没~午後8時)され、日中とは違った幻想的な雰囲気を楽しめる▼寺史によると、587年に中国・梁の国人の法輪独守居士の開創と伝えられている。821年の大干ばつに見舞われた際、嵯峨天皇が「紺紙金泥の法華経」を書写して奉納すると、祈願の効果あって雨が降ったことから、山号を天彦山から雨引山に改称したとされる▼〈紫陽花(あじさい)や 壁のくづれを しぶく雨〉(正岡子規)。アジサイに雨はよく似合う。この季節は農作物の生育にとっても欠かせない恵みの雨だが、大雨による水害には十分注意したい。 source https://www.decn.co.jp/
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