政府が6月にまとめた「物流革新に向けた政策パッケージ」が動き始めた。21日に国土交通省は「トラックGメン」を創設する。荷主企業や元請事業者の監視を強化し、不当な運賃設定などの改善を促す▼トラック運転手は慢性的な人手不足状態にある。他産業に比べ長時間労働で賃金も低いことが理由だ。担い手を確保するには、魅力と誇りを感じて働ける環境を作りあげるほかない▼2024年4月には、建設業と同様にトラック運転手に時間外労働の上限規制が適用される。「せっかく注文をもらったのに運べないような事態が起きるのでは」。大型建設資材を扱う関係者は危機感を募らせる▼重量物運搬は、通行できるルートが限られ、積み方や運転にもノウハウがいるため、人員増強は容易ではない。先の関係者は「発注者もわれわれも運送会社も皆がウィンウィンでなければ成立しなくなる」と指摘する▼計画的に発注して適正な運賃を支払う顧客と、突発的な注文を繰り返して運送費も渋る相手のどちらが選ばれるかは自明のこと。働き方改革は、他者に働いてもらうための意識改革も求めていると考えるべきなのだろう。
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