スマホでニュースアプリを開けば、あっという間に欲しい情報が手に入る。「無料」のニュースを誰が、どれだけの時間をかけて届けているのか。そんなことを気にする人は、そう多くないだろう▼公正取引委員会(公取委)が国内メディア約370社を対象に、巨大IT企業との取引実態調査に乗り出した。生成AIによる記事の無断利用や記事使用料、「ゼロクリック検索」の影響などを探る。検索画面だけで答えが得られれば、読者が配信元の記事に触れる機会はさらに減っていく▼「ニュースはタダで読む」という意識が漫然と広がれば、揺らぐのはメディアの経営だけではない。時間をかけて事実を掘り起こし、多角的に検証する報道の質そのものだ。利便性を享受する社会だからこそ、その裏側を支える報道にも正当な対価が必要になる▼無料に見えるニュースも、現場を歩き、裏付けを重ねた取材で成り立っている。その土台がやせ細れば、失うのは信頼できる情報そのものだ▼公取委の調査が、公正な競争環境を築く契機となることを期待したい。便利さと引き換えに、替えの効かない報道まで失ってはならない。
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from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186029
via 日刊建設工業新聞


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