2026年7月27日月曜日

エリア発/巴山建設/女性目線で現場を変える、若手育成も担い手確保に一役

 建設業の担い手不足が深刻化する中、女性活躍の推進や若手育成で独自の工夫を重ねる企業が東京都調布市にある。巴山建設(巴山一済社長)は、女性社員の声を経営陣に直接届け、現場環境の改善につなげる「ともやま小町」の活動で着実に成果を上げている。中学校や専門学校との連携にも力を入れ、人材確保にも工夫を凝らす。性別にかかわらず誰もが働きやすい職場を整え、人材が定着する会社づくりを目指している。
 女性が働きやすい現場づくりを本格化させたのは、巴山一済社長が就任した2021年ごろ。同社初の女性施工管理職が入社したのをきっかけに、女性専用の休憩室やトイレを整備した。髪の長い女性でもそのまま着用できる女性用ヘルメットも導入。その後も女性社員の要望を受け姿見の設置や、夏場にはスプレー式の日焼け止め、冬場には電気毛布を現場に配置するなど、細やかな改善を重ねてきた。総務部主任の渡口美紗子氏は「現場の声に柔軟に応えたいという社長の考えが大きい」と話す。
 「ともやま小町」の活動の一つが、女性社員による現場パトロールだ。施工現場だけでなく、内勤の女性社員も加わって現場を巡回し、細かな点まで点検する。トイレの配置や近隣に配慮した喫煙所の設置など、これまで見過ごされがちだった課題を洗い出し、改善につなげている。「女性が加わることで職場の雰囲気が変わり、男性社員の意識にも良い影響が出ている」と渡口氏は語る。
 担い手確保では、女性に限らず若手の採用にも力を入れる。建設業に興味を持ってもらい、業界のイメージ向上につなげようと、近隣の中学校や土木学科のある日本工学院八王子専門学校の生徒を対象に、現場体験や建設産業を紹介する授業を続けている。ドローンやICT施工など最新技術も紹介。渡口氏は「建設業全体のイメージを良くしたい」と意気込む。
 こうした取り組みが高く評価され、東京都の2024年度「東京都女性活躍推進大賞」特別賞と、技術同友会の第11回「女性技術者育成功労賞」組織奨励賞を受賞した。
 女性活躍をきっかけに現場環境の改善や人材育成を続けてきた同社。その姿勢は、担い手不足に悩む建設業界にとってモデルケースの一つといえそうだ。渡口氏は「建設業に挑戦したいと思う人を一人でも増やし、その人たちが安心して働ける環境をつくることが何より大切」と話している。
 ●巴山建設
 □所在地=東京都調布市多摩川2の25の1
 □電話=042・484・2828
 □ホームページ=https://www.tomoyama-group.co.jp/kensetsu/company/
 【会社概要】
  1950年創業。河川や道路、橋梁、災害復旧工事で多数の施工実績を持つ。受注工事でドローン測量や3D設計データ、ICT建機などを取り入れ、質の高いサービスと建設現場の省人化を両立する。


https://www.decn.co.jp/inc/uploads/2026/07/202607270401003-1.jpg

from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=186392
via 日刊建設工業新聞

0 comments :

コメントを投稿