インド市場を巡る日本企業の対応が一段と活発化する。高市早苗首相の同国訪問に伴い、日本企業と同国の政府機関、現地企業などが129件の協力覚書に署名した。長大橋のO&M(運用・保守)、工場建設と土地取得、新幹線新駅周辺の外国直接投資などで2兆円規模の投資が見込まれる。高市首相と同国のナレンドラ・モディ首相は2日に協力関係の深化に合意したことを発表。モディ首相は将来の高速鉄道路線開発への日本企業参加を招請した。
日本企業の協力覚書によると、JFEエンジニアリングは長大橋のO&M業務の共同入札に現地企業と臨む。アンドラブラデシュ州に廃棄物発電事業の合弁会社を設立するための協力覚書も交わした。SMFGインディア・クレジットは、建設機械に関するユーザー向けローンの覚書にコマツ・インディアと署名した。
スズキは四輪車工場のための土地をグジャラート州に取得する。アッサム州にはバイオガスプラントを設置する。富士フイルムはグジャラート州の半導体材料工場建設の投資、トヨタ・キルロスカ・モーターは新車両製造の工場建設計画、住友不動産は整備が進んでいる新幹線の新駅周辺エリアなどの地区開発に外国直接投資(FDI)を誘致するための戦略的パートナーシップに関する覚書にそれぞれ署名。ホンダはラジャスタン州のタプカラ2輪車工場の生産ラインを増設する。丸紅は分譲住宅開発の投資ファンドを組成する。
ダイキン工業はハリヤナ州に新しい研究開発拠点を設立し、中部電力は風力太陽光発電・小売事業会社への出資契約を結んだ。高砂電気工業は現地企業との技術・製品開発についての覚書を交わした。NTTデータは、インド・シンガポール間の海底ケーブルを提供するとともにインドのデータセンター事業を拡大する。
2日に首都デリーで開かれた日印経済フォーラムには、150以上の日本企業が参加した。高市首相は「129件の民間協力文書、2兆円を超える事業機会の創出を発表できた」とあいさつした。日本とインド両国で石油備蓄の強化を含めた地域のエネルギー安全保障の取り組みを進めることを表明。両国企業でグリーンアンモニアを年間40万トン規模で生産する事業や、インド全土で1000基のバイオガスプラント整備を進めるとも話した。
首脳会談では、関係の深化、経済安全保障・エネルギー安全保障の協力推進、投資・イノベーション協業で一致した。インド北東部からベンガル湾を結ぶ産業バリューチェーン構想の実現や重要鉱物に関する知見の共有、データセンターなどのデジタルインフラ分野の技術協力を進めることなどを確認した。2日には共同声明を発表。両首相はムンバイ~アーメダバード高速鉄道事業の重要性を再確認した。モディ首相が将来の路線開設への日本企業参加を求めたことを日本側が歓迎した。モディ首相は来年に日本を訪問する見通しとなった。
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from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=185814
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