2025年3月6日木曜日

ミズノ/ワークビジネス事業を拡大、建設業界の需要取り込む

 大手スポーツ用品メーカーのミズノが、産業分野を対象にした「ワークビジネス」を拡大させている。2016年のワークシューズ製作から始まり、現在までバッグやオーダーメード作業服などに商品展開を拡大。スポーツ用品の知見を生かした機能を取り付け、順調に売り上げを伸ばしている。建設業界からの注文も増えているといい、ワークビジネスのこだわりをキーマンの2人に尋ねた。
 ミズノが産業分野の製品に本格的に進出したのは16年。それまで企業の要望に応じたアパレル品には個別に対応していたが、少子化などで国内のスポーツ市場の縮小が見込まれる中で事業の多角化を狙った。
 専門の事業部は19年度に発足し、現在は25人体制規模まで拡大した。売上高もほぼ毎年2桁成長を達成し、23年度は国内で113・1億円を記録。27年度には売上高180億円の目標を掲げる。
 ワークビジネス事業部の宇野秀和事業部長は「われわれが培っていたノウハウに、ワーク市場でも使えるものがたくさんあり、差別化もしやすかった」と分析する。例えばシューズでは軽さと耐久性を両立するため、サッカーのスパイクシューズやランニングシューズの知見が生かされている。「スポーツメーカーとして顧客の困りごとを解決し、求めるものをきっちりつくる」とこだわりを語る。
 近年注文が増えている作業服では、素材やカッティング、カラーなど数千通りの組み合わせを数量や予算に応じて選べる生産体制を整えている。同部の箕輪陽一次長によると、特に暑熱対策やオーダーシステムに「スポーツで培ったノウハウが生きている」という。
 「他社の動向は100%見ていない。わが道を行く」と宇野氏。24年にはスポーツ用ヘルメットの知見を生かした安全ヘルメットを発売するなど、さらなる事業拡大に意欲を見せる。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=171941
via 日刊建設工業新聞

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