2018年6月20日水曜日

【回転窓】魅力を伝える空間づくり

明治元年から150年を記念し、佐賀県で「肥前さが幕末維新博覧会」が開催されている。先日、そのメインパビリオンである「幕末維新記念館」(佐賀市)を訪れた▼記念館内に設けた展示場の壁一面に映し出される迫力のある映像には、第10代佐賀藩主・鍋島直正や元内閣総理大臣・大隈重信など佐賀が生んだ7人の偉人たちが登場する。近代日本の礎がどのように築かれたのかを「佐賀の七(しち)賢人」の功績からたどることができる▼展示アドバイザーは多くのプランニングやプロデュースを手掛けてきた洪恒夫東京大学総合研究博物館特任教授。佐賀とのゆかりも深い洪氏がどのような展示空間を演出しているのか。こうした見方で記念館の中を巡るのも面白い▼歴史をたどりながら郷土の魅力に改めて触れ、未来を考える機会とする。そして現代の最新テクノロジーも駆使して過去と未来の融合を図る。明治150年のイベントにはそんな目的もあろう▼佐賀県では今夏、佐賀県立博物館で「すごいぞ!ボクの土木展」も企画されている。建築家の西村浩氏がディレクターを務めるこの「体験型の展覧会」も見逃せない。

【小池都知事が方針表明】日比谷公会堂・野音再整備に民活導入

東京都議会の18年第2回定例会の代表質問が19日に行われ、小池百合子知事は千代田区の日比谷公園にある日比谷公会堂と大音楽堂(野音)について、民間活力を生かして再整備する方針を表明した。

 荒木千陽都議(都民ファーストの会)の質問に対する答弁。都は、更新時期を迎えた主要施設の改修や園内のバリアフリー化、サインの多言語化などに向けた日比谷公園のグランドデザインを検討している。日比谷公会堂と野音の一帯は、街に開かれたにぎわいを創出するゾーンに造り替える見通し。

 公会堂は耐震強度の不足で閉館が続いている。知事は「次世代に継承すべき財産。耐震化では意匠の保全を基本に力を尽くす」と強調した。野音については「2020年東京五輪の機運の活性化のため、積極的に活用する」と述べた。五輪後に文化発信拠点としての魅力を高めた公会堂、野音へ再整備する。

 検討中のグランドデザインには、公園の周辺施設・団体などでつくる「日比谷公園エリマネ協議会」の設立も盛り込む方向だ。想定している構成員は都、千代田区、地元自治会、エリアマネジメント組織、店舗事業者、ボランティア、指定管理者など。官民連携の公園づくりのための事業者は公募で別途選定する見通し。

【こちら人事部】東亜建設工業/海外志望者向けにセミナー企画


 ◇風通しのよい社風が特徴、上司と部下に対話の仕組み導入◇

 東亜建設工業は1908年に、浅野財閥の総帥・浅野総一郎が鶴見川の河口に広がる海面約495万平方メートルの埋め立て事業計画を神奈川県庁に提出したことが第一歩とされる。以来、港湾工事に強みを持ち、建築、海外事業でも一段と存在感を高めている。

 人材採用に当たっては、▽チャレンジする自立人間▽社外に通用するプロ▽コミュニケーションが取れる協働の推進者-の三つの観点を重視する。採用を担当する管理本部人事部人事課の服部剛至氏は「面接では学生時代にどんなことをやってきたのか、なぜそれをやろうとしたのか、目的意識や課題を解決してきたプロセスに焦点を当てて聞くようにしている」と話す。

 学生にとって有利な売り手市場が続く中、応募人数を確保するため、採用側にも工夫が求められる。インターンシップ(就業体験)など、学生との「生の接点」を増やすようにしている。

 インターンシップは、従来の2週間で実施するものに加え、17年度から1日で実施するものも導入。学生が職人や社員にインタビューする時間を設けるなど、建設業の一端に触れる独自の方法も取り入れている。「土木や建築、機械などを勉強してきても、実際に現場で行われていることは知らない人がほとんど。ゼネコンの仕事を知る機会にしてほしい」(服部氏)という。

 同社の海外売上高比率は2割、進出国は50カ国に上る。17年度から海外勤務を志して同社への入社を希望する学生向けのセミナーを始めた。海外で勤務した経験のある社員らが講師を務め、海外での仕事や生活の細部を直接伝える。課題を設けてのグループワークにも取り組む。海外に特化したセミナーはゼネコンでは珍しく、参加した学生からの評判も上々だ。

 服部氏も海外勤務経験者。「海外要員の早期育成が必要。海外では若くしてマネジメントを学べる」として、海外勤務を経験する「トレーニー制度」の拡充を提案した。赴任期間を従来の半年から3カ月に短縮し、対象を入社4年次以降から3年次以降に広げた。人数も年間10人に増やした。

 風通しのよい社風が売りの同社だが、さらなる改善へ4月から「TOAダイアログ」と呼ぶ制度を導入した。年4回上司と部下が業務面接ではなく、対話を行う。「何を考えているか、どんなことに興味があるのかなどを共有し、共に成長できる環境をつくるのが狙い。ゼネコンでは新しい試みではないか」(服部氏)。

 入社7年目の服部氏は、この制度の導入にも関わった。上司から「会社を担っていくのは若い人材だ。加わってほしい」と直接言われたという。人事制度という根幹の部分に若手から中堅が携われることも、同社の魅力の一つといえる。

 年々、学生の就職活動期間が短期化している。服部氏は「将来を考えたり、自分と向き合ったりする時間が減っている。そうなると外面などで会社を選びがちだが、会社の善しあしは中身だ」とし、学生たちには、中身をしっかり見定めて就職活動に取り組んでほしいとアドバイスを送る。

 《新卒採用概要》

 【新卒採用者数】男性41人、女性6人(17年度実績)

 【平均勤続年数】男性20・5年、女性17・0年(18年3月末時点)

 【平均年齢】  45・7歳(18年3月末時点)

2018年6月19日火曜日

【内閣府イノベ会議がフィールド評価会】福島県南相馬市で災害対応ロボなど公開

 さまざまな災害現場で人命救助や復旧作業ができるロボットの技術開発を目指す「タフ・ロボティクス・チャレンジ」の公開フィールド評価会が、福島県南相馬市の「福島ロボットテストフィールド」整備予定地で14日に行われた。

 空飛ぶ消火ロボットや災害対応ロボットなど8種類のロボットが登場し、災害現場に近い状況を再現した会場で実演した。国内外からロボットの研究者ら約500人が集まった。

 評価会は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」(田所諭プログラム・マネージャー)の取り組みの一つで、主催者は内閣府、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、東北大学、国際レスキューシステム研究機構(IRS)。今回が6回目の開催。

 実演会場では、東北大学が水噴射の反力によって火元までホースを移動できる消火ロボットを披露。大阪大学などは遠隔操作でさまざまな災害現場に対応する建設ロボットを公開した。

 有線ドローン(小型無人機)を搭載し、3次元映像や赤外線映像で自機や人を確認できる。この日は霧を発生させた屋内で人の存在を確かめたほか、2本のアームで倒壊家屋の屋根を持ち上げ、救助活動に入れるようにした。

 このほか、刃物などとがったものでもつかめる柔軟ロボットハンドや屋内探索用のヘビ型ロボット、カメラやGPS(衛星利用測位システム)を備えたスーツを救助犬に着せた「サイバー救助犬」の実証なども行われた。次回は11月に開催する予定。

【現場人】ミツワ興業・土屋歩さん「基礎工事の現場で日々奮闘」

 ◇見えない部分からインフラ支える◇

 専門学校を出て、東京でボーリング調査、郷里・新潟で井戸の掘削にそれぞれ3年従事した。2年半ほど前に橋梁や道路など土木構造物を中心とする杭打ち基礎工事を手掛けるミツワ興業(新潟県長岡市、吉原博社長)に入社。県内を中心とする工事現場で作業に当たる忙しい毎日を送る。

 そんな土屋歩さん(32)が卒業した専門学校は、同じ新潟県出身の田中角栄元首相も学び、後に校長も務める中央工学校(東京都北区)。そこで土木を専攻して主に地面のことを学んだ。その中で基礎工事が「見えない部分でインフラを支える大事な仕事」であることを知り、興味を抱いた。前職、前々職も地面を扱う仕事ではあったが、基礎工事の魅力にじかに触れてみたいという思いを持ち続けていた。

 郷里での井戸掘りの仕事を辞し、ハローワークで「建設労働者緊急育成支援事業」のことを教えてもらった。未就業者に職業訓練や資格取得、就職支援をパッケージで提供するこの事業で、1カ月のカリキュラムで基礎工事を学べるコースがあることを知った。自分の希望をかなえる同事業への参加には、高校の同級生で26歳の時に結婚した妻も「参加してみれば」と背中を押してくれた。

 地面のことはこれまでの仕事である程度分かっていたが、基礎工事に関する座学や実技を通して「工程を学ぶことができた」。何も知らないまま職に就くより、ある程度の知識を事前に習得できるこの事業はありがたいと思ったし、現場作業で必須の「玉掛け技能講習」資格も無料で取得できた。

 今、現場では場所打ち杭工法に用いる全周回転式のオールケーシング掘削機を扱うオペレーターの作業を地上側で支える「下回り」作業に従事。基礎工事は、オペレーターと下回りが息を合わせて初めて適切な施工を進めることができる。現場で奮闘する土屋さんのことを吉原社長は「仕事の飲み込みが早く、フットワークも良い」と働きぶりを評価。将来、重要な役割を託したいと大きな期待を掛ける。

 会社の期待にも応えようと、就職後も移動式クレーン、大型自動車免許、基礎工事用の運転技能講習など各種資格を取得。7月には基礎施工士の取得を目指した講習にも参加し、自らの能力向上を図る予定だ。

 まだ駆け出しの身で指示された仕事をこなす日々だが、「先輩たちを目標に追いついていけるようにしたい」と意気込みを語る。

 (つちや・あゆむ)

2018年6月18日月曜日

【全国19カ所、先着順】日建連、けんせつ小町活躍現場見学会の参加者募集

日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は18日午前10時から、女子小中学生と保護者が対象の18年度「けんせつ小町活躍現場見学会」の参加者受け付けを開始する。7月24日~8月24日に会員企業19社の19現場で行う。

 ホームページの専用コンテンツから申し込む。先着順。国土交通省が後援する。

 見学会は4年連続4回目。女性も活躍できる建設業の仕事や魅力を理解してもらうのが狙い。女性の職員や作業員が主体となって現場を案内する。静岡、滋賀、福井、徳島、高知の5県で初開催。17年度は早々に定員に達した現場があり、キャンセル待ちが出た。

 日本建設業連合会(日建連)の18年度「けんせつ小町活躍現場見学会」の開催日時、現場の概要は次の通り。

 ▽開催日(時間)=〈1〉工事名など〈2〉施工会社〈3〉工事場所または現場事務所〈4〉分類〈5〉受け入れ人数

▽7月24日(午前10~12時)=〈1〉読売テレビ新社屋建設計画〈2〉竹中工務店〈3〉大阪市中央区城見1の3の2〈4〉テレビスタジオ・事務所〈5〉20人

 ▽7月25日(同)=〈1〉(仮称)摂津市千里丘新町A敷地計画建設工事(II・III工区)〈2〉長谷工コーポレーション〈3〉大阪府摂津市千里丘新町701ほか〈4〉マンション〈5〉同

 ▽7月26日(同)=〈1〉東京湾クルーズ(大型客船ターミナル・東京臨港道路南北線建設工事)〈2〉五洋建設〈3〉東京都江東区新木場2の3の1〈4〉港・海底トンネル〈5〉30人

 ▽7月27日(同)=〈1〉東京外環中央JCT北側ランプ工事〈2〉鹿島〈3〉東京都三鷹市北野3丁目地先〈4〉高速道路〈5〉20人

 ▽7月28日(同)=〈1〉北中西・栄町地区第一種市街地再開発事業に伴う施設建築物新築工事〈2〉西松建設〈3〉滋賀県草津市大路1丁目北ノ町407の1〈4〉共同住宅・店舗〈5〉同

 ▽7月31日(同)=〈1〉17-18年度沖洲高架橋下部(P17、P18)工事〈2〉戸田建設〈3〉徳島市南沖洲4の379の6〈4〉橋脚〈5〉15人

 ▽8月1日(午後2~4時)=〈1〉阪急淡路高架工事〈2〉鴻池組〈3〉大阪市東淀川区柴島3の9の16〈4〉鉄道〈5〉40人

 ▽8月3日(午前10~12時)=〈1〉都営住宅建替工事〈2〉株木建設〈3〉東京都江東区南砂3の11先〈4〉共同住宅〈5〉20人

 ▽8月3日(午後2~4時)=〈1〉吾嬬ポンプ所施設工事〈2〉飛島建設〈3〉東京都墨田区立花5の6の2〈4〉下水道施設〈5〉同

 ▽8月5日(午前10~12時)=〈1〉新東名高速道路柳島高架橋工事〈2〉オリエンタル白石〈3〉静岡県小山町柳島~湯船〈4〉橋〈5〉30人

 ▽8月7日(同)=〈1〉臨海副都心出口基礎・擁壁その他工事〈2〉奥村組〈3〉東京都江東区青海2の7の4〈4〉高速道路〈5〉20人

 ▽8月7日(午後2~4時)=〈1〉入江崎水処理センター改築土木その10工事〈2〉前田建設〈3〉川崎市川崎区小島町10の1大師河原ポンプ場内〈4〉下水処理施設〈5〉18人

 ▽8月9日(午後1時30分~3時30分)=〈1〉新東名高速道路谷ケ山トンネル西工事〈2〉三井住友建設〈3〉静岡県小山町菅沼1839の1〈4〉トンネル〈5〉30人

 ▽8月10日(午前10~12時)=〈1〉北陸新幹線、福井橋りょう工事〈2〉東急建設〈3〉福井市下莇生田町33の1〈4〉橋〈5〉40人

 ▽8月18日(同)=〈1〉旭労災病院新棟整備工事〈2〉佐藤工業〈3〉愛知県尾張旭市平子町北61〈4〉病院〈5〉20人

 ▽8月21日(午後3~5時)=〈1〉広島高速5号線シールドトンネル工事〈2〉大林組〈3〉広島市東区二葉の里2の1の33〈4〉トンネル〈5〉30人

 ▽8月22日(午後2~4時)=〈1〉相鉄・JR直通線、羽沢駅新築他工事〈2〉鉄建建設〈3〉横浜市神奈川区羽沢南2丁目〈4〉鉄道・駅舎〈5〉16人

 ▽8月23日(同)=〈1〉高知市新庁舎建設工事〈2〉大成建設〈3〉高知市本町5の28の1ほか〈4〉市役所〈5〉20人

 ▽8月24日(午前10~12時)=〈1〉江戸川区立葛西小学校・葛西中学校改築工事〈2〉フジタ〈3〉東京都江戸川区中葛西2の4の34〈4〉学校〈5〉同。

【回転窓】今夜の夕食は…

連日熱戦が続いているサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会。サムライブルーの愛称で親しまれる日本代表の青いユニホームや、応援メッセージを街の至る所で目にするようになった。盛り上がりは上々のようだ▼W杯はサッカーの潮流が示される。前々回の南アフリカ大会でスペインが優勝した後は、パスをつなぐポゼッションサッカーが主流に。前回ブラジル大会の栄冠を手にしたドイツは、局面で個が相手を上回る「デュエル」の重要性を示した▼決戦に臨む日本代表は、大勢の裏方がサポートしている。その一人が帯同シェフの西芳照さん。東日本大震災が起きた2011年3月11日、西さんは後に福島第1原子力発電所の事故対応拠点となる「Jヴィレッジ」にいた。地震後に見た復旧作業に奮闘する建設業関係者の姿に触発され、地震から半年後に施設内の食堂を再開した▼西さんの帯同は4大会連続。決戦前夜はうな丼が定番という記事を読んだ。今夜の夕飯は決まったのだろうか。精を付け代表選手に日本のサッカーを世界に知らしめてほしい▼初出場から20年。サポーターの期待を背に受け、行け日本代表。

【スポーツ庁、官民連携の取り組みバックアップ】スタジアム・アリーナ整備・運営計画、策定支援先に岡山大ら5者

スポーツ庁は、官民連携によるスタジアムやアリーナの整備・運営計画策定経費を補助する18年度の支援先を決めた。

 対象は▽大津商工会議所▽岡山大学▽浦建築研究所▽デロイトトーマツコンサルティング▽PwCアドバイザリー-の5者。いずれもスタジアムやアリーナの整備・運営を計画している官民協議会の取りまとめ役を務めている。

 5者のうち岡山大学とデロイトトーマツコンサルティングは、スポーツ庁の支援事業を活用するのが初めて。

 岡山大学は岡山市内でバレーボール・VチャレンジリーグI岡山シーガルズのホーム会場として使うアリーナの新設、デロイトトーマツコンサルティングは愛媛県今治市でサッカー・日本フットボールリーグ(JFL)FC今治がホームゲームで使う複合型スマートスタジアムの新設で、それぞれ計画する官民協議会の検討に参画する。

 大津商工会議所と浦建築研究所、PwCアドバイザリーの3者は、17年度に続き同庁の支援事業を利用。17年度に作成した整備・運営計画をブラッシュアップする。

【都、工事内容の一部削減検討】東京体育館改修(渋谷区)、入札再公告へ

東京都は、参加者が集まらず入札手続きを取りやめた「東京体育館(30)改修工事」の再発注に向け、工事内容などの再検証に入った。

 当初の工事内容の一部を削減し施工の難易度を下げ、参加者の間口を広げる方向。2020年東京五輪の卓球競技の会場として19年内に改修を終える。

 工事場所は渋谷区千駄ケ谷1の17の1。SRC一部RC・S造地下2階地上3階建て延べ4万5303平方メートルの既存施設改修などを行う。

 東京体育館の新築工事は清水建設を代表企業とするJVが施工した。改修工事は元施工者以外の施工が技術的に困難で、入札参加が敬遠されるケースがある。5月に公告した1回目の入札は、参加申請がなかった。再発注では工期を厳守しつつ参加を促すため、五輪に影響がない範囲で工事内容を縮小する。

【検証委設置、18年度内に方向性】酒井直人東京・中野区長、新北口駅前エリア再整備の見直し表明

 今月の区長選で初当選した東京・中野区の酒井直人区長は15日、区庁舎で就任会見を行った。

 酒井区長はJR中野駅北側で計画する「新北口駅前エリア」(中野4、区域面積4・85ヘクタール)の再整備事業を見直す考えを表明。1万人収容のアリーナを中心とする多機能型複合施設を整備する計画を一時凍結し、区域内にある中野サンプラザ取り壊しの可否も含め、事業内容を検討し直すとした。

 今秋にも事業検証委員会を立ち上げ「区民と対話しながら、事業の方向性を本年度中に出したい」と述べた。

 酒井区長は「中野駅周辺ではさまざまな再開発計画が進んでいる。区全体としてどのような街づくりをしていくか、区民参加でもう一度検討したい」と一時凍結の意図を説明。見直しにより、区の基本構想の改定が必要なため「セットで再検討する」方針を明らかにした。

 検証委は区の付属機関(審議会)として設立する。構成員は学識経験者、経済団体や地元団体、地域住民ら15~20人規模を想定している。

 酒井区長は「これまで中野サンプラザの解体ありきで事業が進んでおり、残すか否かの議論がされなかった」と指摘。「残したいと思っている人にもデータは必要だ」との考えから、再整備する場合と保存する場合のランニングコストなどを基に議論していく。中野サンプラザは区民らにとって愛着が強い施設。検証の結果、解体が決定しても「新たな建物の名称や施設デザインなどは既存施設をほうふつとさせるようにしたい」と注文を付けた。

 新北口駅前エリアには中野サンプラザのほか移転する区庁舎がある。従来計画によると、再整備は土地区画整理事業で大街区化を進めながら、市街地再開発事業で土地の高度利用を図るのが目的だ。

 再開発事業ではアリーナを組み込んだ1万人収容の集客交流施設やMICE(国際的なイベント)を想定したホテル、業務・商業施設、住宅などが入る多機能複合施設、新北口駅前広場を整備する予定だった。2023年度の新区庁舎完成後、24年度に既存建物の解体と本体工事に着手し、27年度の多機能複合施設の竣工を目指していた。

 事業には再整備事業計画を検討する事業協力者として野村不動産グループ(構成企業=清水建設、住友商事、東急不動産、ヒューリック)が参画している。酒井区長は同グループについて「既存で進んでいた計画はいったん立ち止まるが、今後の議論には必要に応じてデベロッパーにも参加してもらいたい」と話した。

【凜】日本港湾コンサルタント・福地好江さん

 ◇ベトナムに貢献、思い貫く◇

 予定日より3カ月も早く生まれ、人工呼吸器に命を助けられた。高校2年生の時、日本の病院で使われている未熟児向けの人工呼吸器は、日本に住むベトナム人技術者が開発したと聞いた。それをきっかけに「ベトナムに貢献したい」という思いが芽生え、大学でベトナム語を学ぶため進路を理系から文系に変えた。

 念願がかなって外国語大学に入学。卒業後はベトナムで日本語教師になりたいと思っていた。就職活動の時期を迎えた時、視野を広げる必要があると思い立ち、まずは教師以外の仕事に就こうと一念発起。業界研究を進める中で建設業に興味を持ち「インフラを整え、社会貢献につながる」と考えて、日本港湾コンサルタントの試験を受けた。

 この4月に入社し、管理本部事業管理部に配属された。面接で伝えた「ベトナムで働きたい」という思いもあってか、海外事業業本部での研修も。働き始めたばかりだが、事務職を極めたい思いと、資格を取って技術者の道に踏み込みたい気持ちが「半分半分ある」。

 技術者になればベトナムの事務所で働く道が開けるかもしれない。「他社に専門外から技術士の資格を取った女性がいる」と聞き、自分にも可能性があると感じている。

 4歳から極真空手を始め、心身ともに強くなった。まずは社内で経験を積み、日本語教師の夢は「退職した老後にでも」と胸の奥にしまっている。

 (管理本部事業管理部、ふくち・よしえ)

【中堅世代】それぞれの建設業・203

休みなしで働いていた頃は趣味のスキューバダイビングからも遠ざかっていた

 ◇働き方改革に複雑な思い◇

 建築の技術者としてゼネコンの地方支店に勤める原田恒夫さん(仮名)は、入社以来現場一筋で全国の現場を渡り歩いてきた。現場では上司に怒鳴られるのは当たり前で、徹夜や休日出勤もしばしばだった。しんどい思い出も多いが、つらい経験があったからこそ今の自分があると思っていた。そんな自分にとっての当たり前がここに来て、大きく変わろうとしている-。

 今から30年ほど前、20代のころは怒られっぱなしの日々だった。特に印象的なのが、20代半ばで途中から入った首都圏の大型再開発の現場。自分なりに精いっぱい働いていたつもりだがある日、上司から「おまえは全然仕事をしていないんだからな、もっと仕事しろ」とほかの職員や作業員の前で怒鳴られた。

 現場はまさに最盛期で、工事に途中から加わった自分が当初からの職員と同じモチベーションで働けるよう、あえて厳しい言葉で叱咤(しった)激励してくれたのだ。怒鳴られたことで「みんなに追いつかなくては」と心に火が付き、結果的に現場で苦労を共にする工事関係者の気持ちが一つになったと思う。

 怒られてばかりの20代を経て30代になると、現場での経験を重ねることで自信がつき始めた。30代後半、当時タワーマンションのはしりだった物件を手掛けていた。当時の自分は、手を動かすのは自分ではなく職人なのだからある程度まで計画を立てたら、そこから先は職人にまかせてしまおうというやり方だった。大きな失敗もなくなんとかなってしまっていたので、それでいいと思い込んでしまっていた。

 だがその現場で出会った上司はそのやり方を許さなかった。「本当にお前のやり方できちんと工事が進むのか説明してみろ」と理詰めで迫られ、一言も返せなかった。ある程度経験を積んだことで調子に乗りてんぐになっていた自分の鼻を、上司は見事にへし折った。

 その上司の下で先の先まで読んで計画することを徹底的に学んだ。最後まで道筋を付け、時には夜を徹し、休日にも出勤して段取りがうまくいくのか何度も考えた。気持ちが折れそうになった時もあったが、最終的には赤字覚悟と言われた現場で利益を出すことができた。

 その後もいくつかの現場を経て50代半ばにさしかかった今は現場を離れて地方の支店で管理業務に当たっている。働き方改革、週休2日、残業時間の削減…。自分が若いときには聞いたことのないような言葉が職場で飛び交っている。「徹夜や休日出勤なんて当たり前にしていたのに」という思いはぬぐえない。

 がむしゃらに頑張った自分や、自分を厳しく導いてくれた上司を否定されたような気持ちにもなる。ただ過去にこだわってばかりでは、前に進むことはできない。時代、時代で仕事の在り方や人の考え方は変わっていく。複雑な気持ちがあることは否定できないが、それでも今の流れをしっかりと受け止めて、後輩や部下と一緒に歩もうと決心している。

 働き方改革のおかげか、このところ少しずつ時間に余裕ができはじめている。学生時代から趣味でスキューバダイビングをしていたが、転勤先は雪国でしばらく海に行っていない。休みをとったら、久しぶりに沖縄の海に行こう。

【サークル】東亜建設工業 ヨット同好会

昨年出場したヨットの一大イベント「タモリカップ」のレース前
 ◇レースもクルージングも安全最優先で◇

 有志による東亜建設工業のヨット同好会。メンバーはOBを含め約30人(4月時点)で、「安全を最優先に海を楽しむ」をモットーに活動する。月に一度はクラブレースへ出場。ゴールデンウイークや盆休みなどの長期休暇を利用し、千葉県の房総沖や静岡県の伊豆沖でクルージングを実施している。

 代表を務める村山潤さん(品質監査室担当部長)は、「もともとヨット部として1988年にスタートした。その年のソウル五輪ヨット競技に社員の出場が決まり、選手を応援することが設立の目的だった」と説明する。

 今年も、恒例となった新入社員対象の体験セーリングとバーベキューを6月下旬に計画。8月上旬には静岡県・伊豆大島へのクルージングとレースにも出場する予定だ。活動状況は「TOA通信」というタイトルで、会員、OB、サポーターにほぼ毎月メール配信している。

 「団塊世代の社員がいなくなると同好会員も激減してしまった。OBが元気なうちに、後継者を何とかしたい」と村山さん。ヨットに体験乗船できる「ゲストセーリング」を随時受け付けるなど、増員にも意欲を燃やす。「艇が老朽化し修繕と維持が大変。新艇は憧れです」とも話す。

【駆け出しのころ】前田建設取締役専務執行役員建築事業本部長・今泉保彦氏

 ◇自ら先頭に立つ気概と情熱を◇

 大学の法学部を卒業した私は1981年に入社し、札幌支店(現北海道支店)の現場に赴任します。静内町内から四十数キロ離れた険しい山間部にある地下発電所の工事現場でした。自ら求めて入った世界とはいえ、着任してすぐに山深い地で事務所や協力会社の宿舎が立ち並んでいる光景を見たとき、この生活がずっと続くのかと不安な気持ちになったのを覚えています。初めてのホームシックでした。でも、1カ月もすると現場での生活に慣れ、やはりこの世界は自分に合っていると思うようになっていました。

 ここでは冬季に施工ができないため、若手職員は1~3月の間だけ本社や他の支店へ応援転勤という形で異動することになっていました。私は本社で品質管理の取り組みを推進するTQC推進室に異動します。3カ月も我慢すればまた北海道に帰れると思っていたのですが、4月になっても戻れず、結局私はここに9年間在籍しました。この間、同じ部署に後輩は一人もいませんでした。

 当時、会社は総合品質管理活動で功績のあった企業などに贈られるデミング賞の受賞を目指して取り組みを活発化させていたころでした。私の仕事は階層別社員研修の企画や資料作成、講義録のまとめなどで、1年の3分の1以上は茨城県取手市にあった研修所に宿泊しながらの勤務でした。入社したころは会社にワープロがまだ1台しかなく、書類のほとんどは手書きの時代です。一人が数回にわたり受ける全社員対象の研修でしたので、その名簿を手書きで作成しているうちに、約3000人の社員の名前が分かるようになっていました。

 大変な激務でしたが、トップダウンによる取り組みであったため、会社が進んでいく方向がよく分かり、社内の人脈を広げられたのも大変に貴重な財産となりました。そうしてTQC推進室に入って7年目にデミング賞を受賞でき、それからさらに2年ほど同じ仕事を続けた後、今度も自分では考えてもいなかった秘書室に異動します。ここに6年半ほど在籍し、40歳になってから初めて営業を担当しました。

 現在は世の中の流れが速く、いろいろなことが大きく変わっていく時代です。建設業もIoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)などの普及で大きく変化していくでしょう。そうした社会の動きに合わせて個人も変わっていくことが必要であり、若い人たちには専門性を深めつつ、いろいろなことを知って個人の力を付けていってほしいと思います。何にでも取り組んでいける可能性は広がっており、自らが先頭に立って引っ張っていくという気概と情熱を持つよう期待します。会社はそうした人を必ず支援していきます。

 (いまいずみ・やすひこ)1981年成蹊大学法学部卒、前田建設入社。本店TQC推進室主任、秘書室課長代理、執行役員建築事業本部企画推進部長、同海外事業本部副本部長、常務執行役員中部支店長、同東京建築支店長などを経て、17年6月から現職。秋田県出身、60歳。
デミング賞を祝う社会の会で(右から3人目が本人)

2018年6月14日木曜日

【回転窓】綱引きが生み出す街の魅力

5~6月に運動会を行う小学校が増えている。気候のいい時期という理由以外に進級直後のクラスの雰囲気を和らげ、子どもたちの親交を深める狙いがあると聞いた▼リレーや騎馬戦などは競い合いながら一体感を高めるのに最適。企業も社員の交流を深めるイベントとして運動会を取り入れたり、復活させたりする動きが出ている。日本を代表するオフィス街、東京の大手町・丸の内・有楽町地区では就業者の健康づくりや異業種間交流を目的に、昨年から綱引き大会を大々的に開催している▼今年も先月21~25日、歩行者天国になる昼時のビル街の道路を会場に熱戦が繰り広げられた。昨年の倍以上の応募があり、主催者側は大会規模を急きょ拡大。本戦参加の48チーム(384人)のほか、より気軽に参加できるエンジョイ部門(8チーム)も設けた▼職場の同僚たちのチームが出場することで応援にも熱が入る。さまざまな企業からチームが参戦し、お祭りのような盛り上がりだったそう▼綱引きが地域のコミュニティーを育み、街の新たな魅力を生み出す。街づくりは創意工夫と発想力が大切なのだと改めて感じた。

【育休後のスムーズな復帰後押し】大成建設、社員の保育所利用を支援

大成建設は保育所の利用を希望する子育て中の社員を対象に、支援制度を立ち上げた。

 認可外の企業主導型保育所を運営する事業者と契約。保育所の利用を希望する社員が全国71カ所(今月12日時点)の中から利用したい保育所を選んで空き状況を確認し、会社に申請する。

 自宅近くなどに申請可能な保育所がない場合、利用したい保育所と新たに契約を結ぶこともできる。育児休業後に職場復帰する社員の不安を解消し、長く働ける環境を整える狙いがある。

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【凸版印刷、新技術を開発】特殊インクと工程紙でコンクリ表面に絵柄加工

 凸版印刷はプレキャストコンクリート(PC)製品などの表面に絵柄などが描ける技術を開発した。

 コンクリートの硬化を遅らせる特殊インクで工程紙に絵柄を印刷。工程紙を型枠の底面に敷いて生コンクリートを流し込み、硬化後に水洗いする。特殊インクを使用した部分だけコンクリートの内部が露出し、表面に絵柄などが浮き出る。コンクリート2次製品メーカーやゼネコン、デベロッパーに販売していく。

 コンクリート用加飾工程紙「べトンフィット」と特殊インクを使った表面加工技術は、従来の型押しや彫刻、タイル貼りなどと異なり豊かなデザイン表現が可能。仕上がりがイメージしやすい特徴もある。

 表面を削るようにデザインするため、彫刻でしか実現できなかったコンクリートの表面色と内部色の2色デザインを可能にした。型押し手法のような金型が不要で、工期短縮につながる。工程紙はロール形状で供給する。

 設計価格は1平方メートル当たり2万円。外壁に加え、公園や橋、歩道などの景観を向上させるツールとして売り込む。20年に製品関連受注を含む約20億円の売上高を目指す。29日まで東京、大阪、福岡、愛知の4カ所で順次開催する同社主催の展示会「フォレストフェア2018」で製品の特徴をPRする。

 ホテルやリゾート施設、大型店舗などの新築・改装需要が増加している。こうした施設の外壁は、強度や耐久性などの機能性や施工性に優れるだけでなく、高い意匠性を求めるニーズが高まっており、新製品で市場を開拓していく。

【大規模災害にどう備える】対談 関東整備局長・泊宏氏×東京・葛飾区長・青木克徳氏

 迫り来る巨大災害にどう備えるか-。日本が避けて通れない課題であり、特に人口と経済が集中する首都圏では対応が急がれている。30年以内に70%の確率で起きるとされる首都直下地震。地震以外にも豪雨などの災害も含め国土交通省や地方自治体、関係機関は、減災のための備えを強化している。

 国の立場から現場を率いる国交省関東地方整備局の泊宏局長と、地震や水害などを見据えて対応を進めている東京・葛飾区の青木克徳区長に、防災をテーマに対談してもらった。

 --災害への懸念や進めている取り組みは。

 青木区長 首都直下地震の発生が言われており、地震が活発化していると認識している。地球温暖化に伴い、広域的な水害や高潮などの危険性も高まっている。災害時には、物資や避難のルートが最も大事になる。道路を確保することが大前提であり、計画中の都市計画道路をできるだけ早く整備したい。京成立石駅など駅周辺も危険度が高い。安全な街へ大きく前進させるため、再開発事業を推進していく。国や東京都と連携しながら、堤防整備にも取り組んでいる。

 泊局長 葛飾区では、特に地震と水害が懸念される。災害時には、住民の避難と被災者への救援が急務であるが、物資などの輸送ルートの確保が大きな課題となる。環状道路など道路ネットワークを整備し、リダンダンシー(多重性)を高めることが重要だ。ゼロメートル地帯であることから、荒川などの堤防が決壊した場合は、区内のほとんどが水没する可能性がある。河川の上流域ではダム、中流域では遊水池・調節池、下流域では堤防などの整備を進めている。高規格堤防は超過洪水対策であるが、避難場所や救援拠点の確保にも寄与する。

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【工期とコストを8割減】首都高速会社、鋼構造物の部分腐食で補修工法導入

スポットリフレ工法によるブラスト作業の様子
首都高速道路会社は、鋼構造物の部分的な腐食を効率的に補修する「スポットリフレ工法」を、道路施設の補修作業に本格導入する。新開発の専用器具を使うことで、高架橋の下面など高所での補修作業が局部的な腐食箇所の素地調整から塗装まで円滑に実施できる。従来の仮設足場を使った補修に比べて「工期、コストともに8割の縮減効果が見込める」(担当者)としている。

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【鹿児島市、スタジアム整備で調査実施】サッカースタジアム立地調査業務、梓設計に委託

鹿児島市は13日、「サッカー等スタジアム立地に係る調査業務委託」の制限付き一般競争入札を行い、145万円で梓設計に落札決定した。

 同業務では市が17年度に設置した有識者らのサッカー等スタジアム整備検討協議会の提言を踏まえ、都心部でスタジアムの整備が可能な候補地を複数選定し、候補地ごとの立地特性やアクセス、複合的な用途との組み合わせなどを評価・分析し報告書をまとめる。

 候補地選定に当たっての条件は公有地、民有地を問わず都心部にあり、観客を1万5000人以上収容できる規模のスタジアムを整備できること。業務履行期限は11月30日。

 検討協議会の提言ではサッカーJリーグ3部(J3)に所属する鹿児島ユナイテッドFCのホームスタジアムとすることを想定し、都心部に新たなスタジアムの整備が必要と指摘。J1の施設基準を想定した場合、先行事例を参考にすると2・5ヘクタール以上の敷地面積が必要としていた。

2018年6月13日水曜日

【回転窓】思いっきりトライ

公立中学校でラグビーを教える先生から聞いたことがある。欧米の選手が見たら日本のように土の上でプレーするのは驚きであり、「クレイジー」と指摘されたこともあったという▼英国が発祥のラグビーは、芝の上で行うスポーツとして発展を遂げてきた。ところが日本に生徒たちがそうした環境でプレーできる学校は少ない。ケガのリスクを減らすため、天然芝でなくても人工芝のグラウンドがもっと整備されていくことへの期待は大きいようだ▼今月初めに千葉県内で開催された「田んぼラグビー大会」を観戦した。田植え前の水が張られた田んぼで泥だらけになりながら走り回る子どもや大人たち。観客の笑い声は絶えず、参加者たちに熱い声援が送られていた▼地域交流の活性化などを目的に開催される田んぼラグビー大会。誰もがケガを気にせず頭から思いっきり飛び込んでトライするのは見ていても気持ちがいい▼ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の開催が来秋に迫り、ラグビーに興味を持つ子供たちは増えるに違いない。人気の高まりを一過性にしないためにも安全にプレーできる環境づくりを進めたい。

【VRで新入社員の1日を疑似体験】東急建設がスマホ向けアプリ開発、無料DL可能

 東急建設は、ITサービスなどを手掛けるトランスコスモスの技術支援を受け、VR(仮想現実)技術を使用したスマートフォン用アプリ「新入社員の1日VR」を開発した。

 新入社員が担当する建設現場での1日の業務が疑似体験できる。学生などの若者に業務と建設業への理解を深めてもらい、入職者拡大につなげる狙いがある。

 VR空間で始業から終業まで1日の流れを体験する。現場に出勤し、朝礼や打ち合わせに参加したり、測量などの業務に携わったりする。先輩社員などからのコメントや解説もあり、学生など誰もが仕事内容を簡単に理解し、現場での業務が手軽に体験できるようにした。

 アプリは市販のVR専用ゴーグルとスマホを利用する。VRゴーグルを使わなくても、360度映像で同様の内容が体験できる。iOS版とAndoroid版のアプリを公開しており、無料でダウンロードできる。

 東急建設はアプリ以外にも、雨水や汚水を吸い上げて放水・放流するためのポンプ所建設の工事現場がVRで体験できる「業平橋ポンプ所ケーソン工事」のアプリを開発している。社内向けの安全教育にもVR技術を活用するなど、最新技術を導入した取り組みを加速している。

【総延べ8・2万平米の複合施設提案】りんくう中央公園用地国際観光施設整備、最優秀提案者にSPセティア日本法人

 大阪府泉佐野市は、りんくう中央公園(りんくう往来南6)の用地を売却した上で国際観光とMICE(国際的なイベント)施設を整備する事業者を決める公募で、セティア・インターナショナル・ジャパン(東京都港区)を最優秀提案者に選定した。

 マレーシアの不動産開発会社であるSP Setiaの日本法人で、同社だけが提案に参加した。6月市議会での議決を経て土地売却の本契約を締結する。提案売却価格は15億5500万円だった。

 事業対象地は現在、りんくう中央公園グラウンドとして使用されている敷地約2万平方メートル。提案によれば、事業用地には四つ星ホテルやコンベンションホール、物販・飲食店舗、サービスアパートメント(住宅)などを含む複合型施設の整備を想定する。

 施設概要は建築面積が約1万1000平方メートル、施設全体の延べ面積が約8万2000平方メートル。住戸棟(27階建て、375戸)とホテル棟(18階建て、315室)の高層棟2棟を中低層のフロア棟(6階建て)で接続する。

 フロア棟にはコンベンションホールや商業施設などの入居を予定する。今後、事業者は市に代金を納入した後、18年度内にも設計に着手する。20年夏ごろに着工し、23年初めごろの施設完成を目指す。

【提携紙ピックアップ】セイ・ズン(越)/スマート交通システムを検討


首都ハノイで、スマート交通システムの導入に向けた検討が最終段階に入っている。

 同市人民委員会は、2017~20年を期間とし、30年に向けたビジョンを含む「環境汚染の抑制を目的とした道路交通システムの強化」プロジェクトを実施中。その一環で、来年をめどにスマートシティー整備スキームの一部となる交通管理システムの導入を関連部局に指示した。

 官民連携(PPP)による都市鉄道やBRT(バス高速輸送システム)への投資を促す法令を今年末までに公布する。19年初めには2030年までの道路交通計画が策定される予定で、公共交通に重点が置かれる見込みだ。

 2020年までの目標として、同市人民委員会は、有料道路の通行料金自動支払機器の設置を義務付け、通行料や交通違反の罰則金を自動で支払うための銀行口座開設を求める法律の整備を掲げている。

セイ・ズン、6月8日)

【提携紙ピックアップ】建設経済新聞(韓国)/北インフラに周辺強大国攻勢

対北朝鮮経済協力事業で韓国を疎外する、いわゆる「コリア・パス」の憂慮が北朝鮮専門家たちに提起されている。対北朝鮮インフラビジネスを巡る経済戦争では、周辺強大国に押されるかもしれないとの観測が出ている。

 南北首脳が署名した「4・27板門店宣言」には、「かつての10・4宣言(2007年)で合意した事業を積極的に推進して、東海線および京義線の鉄道と道路を連結する」との内容が盛り込まれた。

 北朝鮮地域のインフラ建設に対する期待感が大きくなるにつれ、建設会社の株価も上昇傾向にある。他方、中途半端な楽観論を警戒する声もある。

 北朝鮮の非核化ロードマップが現実化すれば、北朝鮮が米国や日本と国交を結んで中国、ロシアともより一層近づく可能性が高い。国家安保戦略研究院のチョ・ソンニョル専任研究委員は、「北朝鮮市場を巡る米・中・日・ロ4大強国の強力な攻勢が予想される」とし、「韓国の位置付けをあらかじめ確かにしなければならない」と注文した。

CNEWS、5月23日)