2018年1月17日水曜日

【回転窓】趣ある字を万年筆で

哲学者で詩人の串田孫一(1915~2005年)に、仕事場に泥棒が入った時のことを書いたエッセーがある。盗られたのは万年筆とたばこの箱だけ。〈持っていくものが他になかったらしく…〉と振り返っている(『文房具56話』〈ちくま文庫〉の「萬年筆」)▼よその家に2度ほど忘れた時も〈仕事が出来ないので〉とすぐに引き返して取りに行ったというから、万年筆は欠かすことのできない商売道具であったらしい。まさに罪深い泥棒である▼数年来、万年筆がブームになっているとの記事を読んだ。手軽に買える安価な商品が火付け役となり、若者の間で人気を呼んでいるようだ。価格もさることながら、やはり他にはない書き味が好まれての人気であろう▼気に入った書き心地とデザインの一本を買い、使い続けているうちに自分だけの一本になる。万年筆にはそんな魅力がある。〈萬年筆の書き味についてはいろいろ意見があるけれども、どんなものでも使い慣れることが肝心〉と串田はつづる▼知人から今年頂いた年賀状の一枚に万年筆で書かれていたのは「今年は会えるといいね」。趣のある字が胸に響く。

【毎日が誇りまみれ。】秋田県仙北建協、業界PRホームページ開設!!

 秋田県大仙市や仙北市、美郷町の建設会社46社で構成する秋田県仙北建設業協会(佐藤吉博会長)は、協会活動や建設業の魅力を紹介するホームページを開設した。

 同協会は、16年度に県が推進する「建設業担い手確保育成支援事業」の実施団体として採択され、就業者の声を集約した「まちづくり現場レポート」ガイドブックやポスターの作成、さらに動画配信などを通して業界の魅力のPRに取り組んできた。

 ホームページの開設は一連の取り組みの集大成となるもので、ガイドブックを電子書籍で閲覧したり、工事現場で活躍する就業者の動画を視聴したりすることができる。協会の活動内容も広く紹介している。

 「毎日が誇りまみれ」で検索すると、ホームページにアクセス可能だ。動画共有サイトYouTubeでPR動画も公開している。

【坂戸工場新製造棟、奥村組で7月着工】明治、チョコ生産増強に270億円投資

明治はチョコレート関連商品の生産増強に乗りだす。

 総額約270億円を投じて坂戸工場(埼玉県坂戸市)に新製造棟を建設するほか、大阪工場(大阪府高槻市)に生産ラインを増設する計画。新製造棟の設計は日建設計、施工は奥村組が担当し、7月の着工を予定している。

 投資計画によると、坂戸工場には約210億円を投じて、新製造棟(6階建て延べ約3万平方メートル)を建設する。チョコレート以外の生産を行っている既存の製造棟を解体し、チョコレートの生産ライン(3ライン)が入った新製造棟に建て替える。20年1月から順次稼働を開始する。

 大阪工場には約60億円を投じてチョコレートの生産ラインを2ライン増設する。9月から順次稼働を予定している。

【日鳶連が国交省で披露】伝統の「木遣り」で新年祝う

 日本鳶工業連合会(日鳶連、清水武会長)は16日、牧野たかお国土交通副大臣を新年のあいさつで訪ね、伝統の労働唄「祝い木遣り」を披露した。日鳶連の地方組織に当たる東京都鳶工業会に所属する木遣り師が張りのある伸びやかな声でうたい上げた。

 木遣りは建設機械がなかった時代、大勢の労働者が資材を人力で運ぶ際に力を一つに結集させ、士気を高めるための「呼び声」としてうたわれた。始まりは鎌倉時代の1200年代とされる。

 あいさつした清水会長は「気持ちを新たにものづくり立国・日本を大事にして、文化の継承とともに安全を祈願し、頑張っていきたい」と新年の決意を表明。続いて木遣り師が祝儀の木遣り「千秋万歳」を高らかに披露した。

 牧野副大臣は「新年にふさわしい祝いの木遣りをご披露いただいた。これを受け国交省も今年1年無事故で、それぞれの分野で成果を上げていきたい」と答えた。

【提携紙ピックアップ】建設経済新聞(韓国)/外国人労働者の柔軟な導入策を

全国の建設現場で、外国人不法就業者に対するウサギ狩り式の取り締まりが真っ最中だ。昨年下半期から取り締まりが強化されており、大手専門業者100社中30社が取り締まりに掛かり、多くの建設現場が疲弊している。取り締まりに掛かった業者は、1回摘発されると2年間、制限期間中に追加摘発されれば3年間、外国人を雇用できない。

 大韓建設協会の関係者は、「全国に数十の現場を抱えている建設会社は、1カ所だけ取り締まりに掛かっても、全ての現場の外国人新規採用が禁止されるので致命的だ」と話す。

 大韓専門建設協会の関係者によると、「不法と合法の外国人を現場で区別するのが容易でない」「過料を1億ウォン以上納めさせられた業者もいる」という。

 韓国建設産業研究院のチェ・ウンジョン副研究委員は、「韓国人が避ける仕事が大変で賃金が安い職種は、外国労働者に依存するほかはない」として、建設業の特性を反映した柔軟な外国労働者導入方策が必要だと訴える。

CNEWS、1月8日)

【提携紙ピックアップ】セイ・ズン(越)/三菱商事、ホーチミン市で住宅開発参画

 不動産開発を手掛けるフックカン社と三菱商事は、ホーチミン市8区の住宅開発プロジェクトを共同で推進することで合意した。

 「ダイヤモンド・ロータス・リバーサイド・コンプレックス」は投資額3000万ドル。同市人民委員会によると、2017年1~11月の不動産分野への海外直接投資は9億8440万ドルで全産業中最大となり、前年同期の3倍を記録している。

 今回のプロジェクトは米国グリーンビルディング協会が運用する建築環境性能認証制度「LEED」に基づいて開発される。両社は、同市内の1、2、8、10区、タンビン区、タンフー区などでの都市開発でも協力することを検討している。

セイ・ズン、1月4日)

2018年1月16日火曜日

【回転窓】レジェンドの心技体

約4週間後の2月9日、韓国の平昌(ピョンチャン)で23回目の五輪冬季競技大会が開幕する。既に競技施設は完成。比較的緯度が低く降雪量に不安の声があるものの、人工降雪機をフル活用して競技開催に備えているそうだ▼日本選手の活躍とメダル獲得に早くも期待が膨らむ。中でも現役でありながら「レジェンド」と尊敬を集めるノルディックスキー・ジャンプの葛西紀明選手の動向からは目が離せない▼史上最多8度目の冬季五輪。1992年のアルベールビル大会に19歳で初出場し、不惑を超えてなおトップレベルの成績を残し続ける。トレーニング方法や道具の進化などによって選手寿命が延びているとはいえ、四半世紀にわたって第一線で活躍するのは至難の業だ▼勢いと成長力の若手時代、技と力がバランスする中堅時代、そして年齢からくる身体の衰えを知識と経験、探求心でカバーする熟練の域に。長い競技生活を通じ心技体のバランスを絶妙にコントロールするすべを身に付けたのだろう▼心身の健康を保ちながら自らの能力を磨き続ける。多くの社会人にとって葛西選手の歩みは見習うべきところが多い。

【事業主体は大和ハウスら、総延べ14万㎡超】新さっぽろ駅周辺地区開発(札幌市)、19年にG街区着工へ

 札幌市厚別区の市営地下鉄東西線新さっぽろ駅周辺地区の市営団地跡地開発計画で、事業主体である大和ハウス工業を代表とするグループは、19年にも大学などの建設に先行着手する。

 計画地は「G街区」と「I街区」の二つの街区からなり、先行してG街区から開発を進め、総延べ14万平方メートル超の施設群を建設、22年4月の全体完成を目指す。G街区の造成設計はドーコンが、大学施設など3棟の建築設計はドーコンと大成建設が担当する。

 事業主体の構成メンバーは代表の大和ハウス工業と構成員の大和リース、新さっぽろ脳神経外科病院、新札幌整形外科病院、北海道ファーマライズ、記念塔病院の計6者。

 大和ハウス工業らのグループは、市有地である団地跡地を市から取得し、二つの街区に分けて大学や商業施設などを開発する。

 市へ提出した提案(17年4月時点)によると、計画ではG街区(厚別区厚別中央1の5、約1・6ヘクタール)に大学施設と産業連携施設の3棟総延べ2万0835平方メートル、I街区(厚別中央1の6、約3・9ヘクタール)に商業施設、マンション、ホテルなど7棟総延べ12万0503平方メートルを建設する。

 2街区での具体的な施設計画概要は、G街区が▽文系学部の校舎=6階建て延べ1万2176平方メートル▽看護学部の校舎=4階建て延べ7267平方メートル▽産業連携施設=2階建て延べ1392平方メートル。

 I街区が▽商業施設=地下1階地上5階建て延べ4万8702平方メートル▽ホテル=13階建て延べ1万3068平方メートル▽高層マンション=地下1階地上31階建て延べ2万9296平方メートル▽医療施設A=6階建て延べ9227平方メートル▽同B=6階建て延べ5483平方メートル▽同C=地下1階地上5階建て延べ6551平方メートル▽同D=7階建て延べ8176平方メートル。

 今後は12月に予定している都市計画決定を経て19年に造成工事を行い、19年内のG街区本体着手を目指す。I街区は19年以降に本体工事に着手する予定だ。施工者は未定。G街区は21年4月、I街区は22年4月の完成を目指す。

【池袋駅周辺のにぎわい創出めざす】東京・豊島区、「四つの公園構想」推進

ハレザ池袋の建物群と中池袋公園㊦の完成イメージ
東京・豊島区は池袋駅周辺で「四つの公園構想」を推進している。駅周辺に整備する四つの公園でそれぞれ特色ある文化イベントを展開し、魅力の発信やにぎわいの創出を狙う。4公園のうち、中池袋公園は7月に施工者を決める入札を実施し、同10月に着工する見通し。現在基本設計中の池袋西口公園は3~8月に実施設計をまとめる。防災公園は事業者を選定中。南池袋公園は開園済み。区は同構想を通じて、目指すべき都市像として掲げる「国際アート・カルチャー都市」を実現したい考えだ。

 中池袋公園は東京建物とサンケイビル、区が官民一体で進めている旧豊島区庁舎・公会堂跡地の開発プロジェクト「Hareza(ハレザ)池袋」(東池袋1丁目)の一環で整備する。現在は16年度にまとめた基本・実施設計を踏まえ、工事発注に向けた補足設計を進めている。ハレザ池袋を構成する劇場や映画館などエンターテインメント施設と連携したイベントを展開する方針で、19年8月の完成を予定している。公園単独の工事費は3・7億円を見込む。

 池袋西口公園(西池袋1丁目、3123平方メートル)は、既存の老朽化した公園施設を解体し、新たに円形の劇場広場を整備する。舞台(平屋160平方メートル)、楽屋や倉庫などの舞台周辺諸室(同70平方メートル)、トイレ(同80平方メートル)、観光案内所棟(2階建て延べ80平方メートル)で構成。基本設計を2月までにまとめ、実施設計後、19年1月の着工、同10月の完成、同11月の開園を目指す。概算工事費は26・8億円を見込む。イベントはフルオーケストラの演奏やバレエ、ミュージカルのほか、演劇やお祭りなどを想定している。

 防災公園は造幣局東京支局跡地(東池袋4丁目)の一部に整備する。統括・設計施工・維持管理運営を一体的に担う事業コンソーシアムを選定中で、20年4月の開園を目指している。16年4月にオープンした南池袋公園(南池袋2丁目)は、仮設の野外ステージや能舞台によるイベント、芝生広場が人気となっている。

【記者手帖】記憶持続し防災・減災

先日、東日本大震災の発生直後から港湾工事の専門家として航路啓開や復興に取り組んだ技術者を講師に招いた講演会の取材をした。東日本大震災は、発生から7年がたとうとしている。当時の悲惨な光景をテレビ映像で見た時の驚きが自分の中で薄らいでいることを実感し、反省した◆東日本大震災の発生時は、四国でも携帯電話がつながりにくくなり「どうしたんだろう」と思っていたら、東北地方で地震が発生し、大規模な津波が襲来していることをテレビが伝えてきた。画面を見ると、とても現実のものとは思えず、映画の特撮シーンを見ているような錯覚に陥ったことを覚えている◆四国では、南海トラフ巨大地震の発生が危惧されている。建物の耐震化や津波避難タワーの建設、避難路の整備などが進められるとともに、一般市民も参加する防災訓練も各地で実施されている◆大きな災害が発生すると、復興には膨大なエネルギーと時間を要する。自然の力には勝てないが、防災・減災への取り組みで被害を最小限にくい止めることはできる。その重要さを改めて感じた。(宮)

2018年1月15日月曜日

【回転窓】新たな一手「泊食分離」に注目

強い寒波が相次ぐ今冬。首都圏の近くでは昨年より2週間以上も早く全面滑走できるようになったスキー場もある▼日帰りも手軽でよいが、ゆっくり温泉に漬かって郷土料理を味わい、翌日もたっぷり滑ろうと宿泊するスキーヤー、スノーボーダーも少なくないだろう。好みの食事を近隣の飲食店で楽しめるプランを用意する宿が増えており、旅行客の多様なニーズに街ぐるみで応える取り組みが活発化しつつある▼そうした動きを察知した観光庁が地域の新しい活性化事業に乗りだす。宿と飲食店が連携し、宿泊と食事を別にした「泊食分離」を促す環境整備を一部で進めるという。18年度予算案に事業費を計上した▼飲食は重要な収入源だけに、料理自慢の宿には快く思わない経営者がいるかもしれない。それでも訪れる人の回遊性が増し、ファンを増やす宿や飲食店があるはず。食材や消耗品を共同購入する仕組みも整えるそうで、地域一帯の生産性向上が期待できる▼人口減少が進む時代。どの観光地も、旅人の心をつかむと同時に、サービスを提供する側の生産性向上が欠かせない。観光業の新たな一手に注目しよう。

【事業スキームなど調査・検討】筑波大学、新設アリーナ整備のアドバイザリー業務発注

筑波大学は12日、「アリーナ事業アドバイザリー業務」の委託先を決める公募型プロポーザルを公告した。茨城県つくば市に計画中のアリーナ建設で、事業の可否を決める判断資料の作成などを委託する。企画提案書を31日まで受け付ける。2月上旬に審査を実施する。結果の通知日は未定。契約期間は7月末まで。業務の予算額は3000万円(税込み)。

 業務では民設民営などの民間出資を視野に、建設費などの具体的な事業スキームを調査・検討する。

 参加は、本年度の全省庁統一資格または同大学の競争参加資格のうち、関東・甲信越地域の「役務の提供」の資格を持つ者から受け付ける。過去10年間で国や地方自治体、国立大学法人などで事業導入の可能性調査またはアドバイザリー業務の実績があることも求める。

 アリーナの建設候補地は、つくばエクスプレス(TX)つくば駅近くの職員宿舎敷地(吾妻2の10、敷地面積3万3449平方メートル)。商業地域に指定されており、容積率は400%、建ぺい率は80%が上限に指定されている。宿舎は18年度末までに廃止する予定。

 アリーナの収容人数は7000~8000人程度の規模を想定する。事業に着手する場合、早ければ20年度の完成を予定する。

【◎たいへんよくできました◎】国交省、「国土と交通の図画コンクール」表彰式開く

 国土交通省は12日、17年度「国土と交通に関する図画コンクール」の表彰式を東京・霞が関の同省で開いた。

 応募作品計2449点の中から最優秀賞に当たる国土交通大臣賞に6点を選んだ。大臣賞を受賞した1~6年生の6人(各学年1人)に、石井啓一国交相が賞状を手渡した。

 式典で祝辞を述べた石井国交相は、「皆さんのすばらしい作品に感心しました。これからも国交省の仕事に関心を持って下さい」と子どもたちに呼び掛けた。

 コンクールは全国の小学生を対象に毎年行っている。工事現場の様子や、道路などのインフラがある街の風景といった国交省の仕事に関係することを図画のテーマに設定している。

【中堅世代】それぞれの建設業・188

各社の安全衛生担当者が取り組む課題は確実に増えている
 ◇見えない所で現場の安全支える◇

 建設業界の安全衛生関係の団体で働いている真中幹夫さん(仮名)。最近、会員のゼネコン各社で安全衛生を担当している人たちの超多忙を心配している。

 会員会社の担当者と現場の視察に出向くと、社内で発生した安全上のトラブルで急きょ帰社する参加者が出ることが頻繁にある。安全衛生の担当者が担う業務は確実に増えている。にもかかわらず、施工部門に比べると人員の配置は各社とも必ずしも手厚いとはいえないようだ。「みんな大丈夫かな…」。団体に集う仲間のことが気になる。

 現場のパトロールや支店の指導は頻度が増す一方。市場の活況で各社とも多くの手持ち工事を抱えるだけに、経験や知識が豊富でも体力の衰えてきた高齢の職人や、経験の浅い若手技能者にも働いてもらわなければならない。事故が起きやすい状況と向き合う場面は増えている。

 制度や規制の見直しも進む。安全帯の胴ベルト型からフルハーネス型への移行や、義務化された化学物質のリスクアセスメント、さらには現場のメンタルヘルス対策の充実など、担当者が新たに対応を迫られる事項は枚挙にいとまがない。

 「現場の施工を熟知していることが最低条件。その上で、法規制に関する知識、他の部署と調整をしたり、社内にルールを徹底したりするマネジメントの能力も不可欠」。団体に着任する前の自身の経験と、奮闘している仲間の姿から、安全衛生部門の担当者に求められるスキルを改めてそう認識した。

 新しい制度や規制を施工現場で運用するに当たって、安全の重要性を痛感している現場担当者の多くは素直に受け入れてくれる。しかし、安全に配慮した生産工程が構築される裏側では、各社の安全衛生担当者が汗をかいている。そうしたことをもっと多くの人に知ってもらいたいとも思う。

 労働安全衛生法の改正によって、一定の有害性を持つ化学物質を扱う塗装や接着などの作業を行う際は、リスクアセスメントと併せてリスクのレベルに応じた安全衛生対策を講じることが義務付けられた。この新たな規制を現場でどう運用するか。多くのゼネコンの安全衛生担当者が頭を悩ませたが、各社の担当者間などで情報交換が進み、条件をクリアした運用方法が浸透した。

 フルハーネス型安全帯の着用を義務化する新規制では、安全帯の構造規格を改正するための検討などが行われている。新しい安全帯を適切に普及させるためにも、各社の担当者間での情報交換を促す必要があると考えている。

 「(安全衛生担当者は)もう少し日の目を見てもいいのでは」。外部の人からそう言われることもあるが、「安全部門が前面に出ることなく生産活動が続いていく環境の方が望ましい」と思う。だからこそ、業界の安全文化の醸成に懸命に取り組む各社の担当者の負担を少しでも減らしたい。これからも、そこに役立つ組織運営に努めるつもりだ。

【凜】先端建設技術センター・新井佐由美さん


 ◇業界の役に立てていると実感◇

 13年1月に立ち上げたセンター独自の新技術情報データベース「NETISプラス」に最初から携わった。

 二十数年前、センターに就職してから事務職として裏方の仕事に徹してきたが、当時の上司に「一般代表という気持ちで参加して」と言われて奮起。自分なりに車や家を買うつもりになっていろいろなサイトを検索しながら思いを巡らせ、「ボタンの位置、画面の色合い、使い勝手などを調べ、打ち合わせで意見を出すようにした」。

 NETISプラスには、国土交通省NETISの掲載期間が終了した技術や未登録でも掲載が可能。企業が開発した技術のPRなどに生かされている。

 昨年末の2カ月ほど、国交省版の掲載が終了した企業から、登録希望が殺到した。申請受け付けからサイトへの掲載までの事務を手掛けており、残業も増えて大変だったが、同時に「皆さんのお役に立てている」のだと実感できた。

 2人の子どもが小さいころ、仕事の繁忙期に職場へ連れてきたことがあった。迷惑になるのではと不安があったものの、職場の同僚は受け入れてくれた。子育てと仕事が両立できたのも、「周囲の理解と協力があってこそ」という気持ちが強い。

 長女は大学3年、長男は高校1年。子育てが一段落した今、次は自分が助ける番と、「職場で困っている人には、なるべく力になってあげたいと思っている」。

 (あらい・さゆみ)

【サークル】東鉄工業ロードバイク倶楽部「SUPER EXPRESS」

 ◇走りのお目当ては〝おいしいもの〟、みんなで楽しく風を切る◇

 13年の同好会発足は、代表を務める東京土木支店の宮田健太郎次長が「ダイエット目的で購入したロードバイクにすっかり魅了された」ことがきっかけ。15年に会社公認サークルとなり活動が本格化した。

 本社をはじめ横浜、東京土木、八王子、高崎、新潟の各支店に在籍する職員がメンバーで、17年12月時点の部員数は26人。年齢層は20~60代と幅広く、宮田代表は「『みんなで楽しく風を切ってライドしよう』『おいしいものを目指してグルメライドしよう』をモットーに、参加者全員が楽しめるようにしている」と話す。

 主な活動は2カ月ごとに関東地方を中心に80~100kmを走る定期ライドと年1回1泊で行う強化ライド。昨年の強化ライドは江の島から芦ノ湖まで、約60kmを走行するヒルクライムに挑戦した。

 これまでに「富士スピードウェイ走行会」や「佐渡島ロングライド(210km)」「ツールド妻有(130km)」などの大会にも参加。宮田代表は「長期休暇を利用して『しまなみ海道ロングライド』への参加を検討している」と話す。現在は1人だけの女性部員も募集中という。

【駆け出しのころ】小俣組執行役員積算購買部長・渡部慎哉氏

 ◇夢と希望を与えられる環境に◇

 専門学校を卒業する当時は建設業界の景気がまだ良かったこともあり、「何とかなるだろう」とすぐに就職する気はありませんでした。しかし、これを知って福島の実家から出てきた父親に「就職しろ」と怒られ、学校に頼んで紹介していただいたのが小俣組です。入社が決まったのは入社式の1週間前で、横浜市にある会社の近くの寮に急ぎ引っ越しました。

 最初に配属されたのは、福祉センター新築工事です。新入社員の私はこの現場でいろいろなことを教えていただいたはずなのですが、実は失敗した記憶しか残っていません。

 それは黒いペンキの入った袋を担ぎながら歩いていた時のことでした。ふたが開いていたことに気付かず、新しい床にポタポタとペンキをこぼしながら歩いていたのです。それも相当に長い距離でした。この後、私の仕事はペンキの跡を消すことで、1カ月以上かかりきりでした。今でもあんな大失敗をしてよくクビにならなかったものだと思っています。

 入社から4年ほどたったころ、JVでスポーツセンター新築工事を担当しました。それまで携わった工事と比べても規模が大きく、いろいろと勉強になる現場でしたが、私は工事の終盤に椎間板ヘルニアを発症し、長く仕事を休みます。何とか竣工するまで担当できたのですが、歩くのも痛く、これでは現場勤務を続けるのは無理だろうと積算購買部に異動となりました。入社してから「早く現場所長になりたい」との思いが強かったこともあり、この時は正直に言うと「天国から地獄に」といった心境でした。

 でもこの異動が大きな転機となりました。積算を一から勉強し直すことができましたし、手拾い、手計算、手書きで行っていた積算業務がOA化され、大幅に作業効率が上がっていく時期とも重なり、次々と新しいことに取り組むことができたのです。

 私が行った積算に対し、現場では「所長もやったことがないのに」と思う人がいたかもしれませんが、そうしたことを言われないように頑張ってきたつもりです。それに積算業務に携わり、すべての現場を俯瞰(ふかん)して見ることができるようになったのはとても大きく、非常にやりがいを感じられる仕事でした。

 国を挙げた働き方改革などが進む中、特に若い人たちに夢や希望を与えられるよう労働環境の改善に取り組んでいくことが必要です。若い人たちには、新しいことや初めてのことなど何事も主体性を持って行動できる人になってほしいと期待します。これは若い世代に限りませんが、できない理由を並べるのではなく、どうやったらできるかを考えていくことが大切だと思っています。

 (わたなべ・しんや)1991年中央工学校建築設計科卒、小俣組入社。工事部で福祉センターやスポーツセンターなどの新築工事を担当した後、97年積算購買部に異動。同部主任、課長代理、課長、部長を経て、14年10月から現職。福島県出身、48歳。
最初に配属された建築工事現場で(後列左から2人目)

2018年1月12日金曜日

【回転窓】仕事の基礎は「まねる」こと

日本の老舗とその仕事ぶりを紹介した『老舗の履歴書』(樋口修吉著、中央公論新社刊)の帯に、一昨年に亡くなったタレントの永六輔さんが〈先代の仕事に似せる。「仕似せ」が「老舗」になる〉と推薦文を寄せていたのを読んだことがある▼年季が入った職人の中には「技は盗むもの」との信念から弟子に手取り足取り教えることをしない人も多い。「自ら学ぶ者だけが優れた職人になる」と▼学ぶの古語は「まねぶ」。つまり「まねをする」という意味。何事も最初の一歩は先輩の仕事を見てそれをまねるところから始まる。簡単なようで難しいことだが、それが仕事の基礎を形作ることになる▼最近の大学は専門分化が進み、技術系の新卒社員の中には、基礎的な構造力学や水理学などを深く学んでいない人が増えているそうである。パシフィックコンサルタンツは大学と協定を結んで講座を開設してもらい、社員を通わせているという▼基礎をおろそかにしがちなのは、昨今の日本の風潮といえるかもしれない。若手に基礎を再教育するのは企業にとっても負担だろう。基礎の学び方を再考する必要がありはしないか。

【お披露目は3月3日から】東京タワー特別展望台、2月に改修完了

 東京タワーの特別展望台(トップデッキ、高さ250メートル)の改修工事が進み、3月3日から一般開放される。施設を管理・運営する日本電波塔(東京都港区、前田伸社長)が11日に発表した。

 同社はトップデッキや高さ150メートルの大展望台(メインデッキ)などを巡るツアーの開催を予定している。

 改修工事ではガラス窓の取り換えなどと合わせて内装を一新。エレベーターの新設などでバリアフリーにも配慮する。建築設計は日建設計、建築設備施工は竹中工務店、内装設計・施工は電通、日展、ドリームスタジオがそれぞれ担当。2月中旬に完成予定だ。

 メインデッキでは営業を継続しながら、東西南北4面の窓をすべて取り換えるリニューアル工事が竹中工務店の施工で進んでいる。19年8月ごろの完成を予定している。

 11日に現地で記者会見した前田社長は「当社が創立60周年を迎える年に、トップデッキを披露できることになりうれしい。東京タワーが東京のランドマークとしての魅力が高まるよう頑張りたい」と語った。

【施工は清水建設JVら】Gメッセ群馬(高崎市)が起工、20年1月の完成めざす

 群馬県は、「群馬コンベンションセンター」(愛称・Gメッセ群馬)の建設工事に着手した。11日に高崎市岩押町の高崎競馬場跡地で関係者による起工式が行われた。

 設計・監理は佐藤総合計画、施工のうち建築工事は清水建設・小林工業・タルヤ建設JV、電気設備工事は関電工・川北電気工業・城北電気工事JV、空調設備工事は新菱冷熱工業・ヤマト・グンエイJV、給排水衛生設備工事はヤマト・パナソニックESファシリティエンジニアリング・グンエイJVがそれぞれ担当し、20年1月の完成を目指す。

 規模はS造4階建て延べ約3万2725平方メートル。約1万平方メートルの展示場、2万平方メートル超の屋外展示場、1000人収容のメインホール、500人収容の大会議室1室、中会議室(200人収容)4室、小会議室(40人収容)4室などを備え、国際会議・学術会議のほか多様なイベント開催に対応できる。広い敷地を生かし災害時には防災拠点として活用する。

【工事概要やスケジュール説明】名古屋城天守木造閣復元、1月16日から市民説明会

名古屋市は1月、本格着工を控えた名古屋城天守閣木造復元の市民向け説明会とシンポジウムを開く。設計・施工を担当している竹中工務店も出席し、木造復元工事の概要やスケジュールなどを説明する。

 説明会は16日から24日まで、市内5カ所で開かれる。会場は西(16日)、港(18日)、北(19日)、名東(23日)、南(24日)各文化小劇場。開催時間はいずれも午後6時30分~8時。先着順に受け付ける。

 シンポジウムは28日午前10時から。会場は中区栄1の23の13の伏見ライフプラザにある鯱城ホール。天守閣をテーマにした講演会、工事の説明、市民との意見交換などを行う。定員600人で、先着順受け付け。

 名古屋城(中区本丸1)の天守閣は、耐震性能を確保し、名古屋のシンボルを再生するため、現在のSRC造から木造に復元される。技術提案・交渉方式(設計・施工タイプ)の公募型プロポーザルで選定された竹中工務店が手掛ける。市と同社は5月に基本協定を結んだ。現在、石垣調査を行っており、文化庁の承認が得られれば、19年9月から現天守閣を解体、20年6月に木造復元工事に着手し、22年12月完成を目指す。

 説明会・シンポジウムの問い合わせ先は観光文化交流局ナゴヤ魅力向上室(電話052・972・2226)。

【積女ASSALだより】綜合積算・松澤留衣さん


 ◇働き方の変化に柔軟な職場◇

 入社以来、外装の積算を担当し、現在は概算積算も担っています。外装は建物のイメージに直結する上、積算した結果が分かりやすいのが魅力ですが、コストに大きく影響することも多く綿密さが求められます。

 概算積算は建築計画の根幹を担う重要な業務です。建築全般の幅広い知識を必要とし、用途や規模によって必要な機能や予算が異なるため過去の実績を検証したり、価格推移を予想したりなど、幅広い視野で業務に取り組んだりしようと意識しています。

 現在は産休・育休を経て、限られた時間の中での業務ですが、積算は工夫次第で効率化を図れるため、結婚や出産などのライフイベントによって働き方の変化が余儀なくされる女性には魅力的な仕事だと思います。

 次回は東京日積の安永依子さんを紹介します。

【子育て世帯に優しく、初弾施設は4月開業】三菱地所プロパティマネジ、保育所付き事務所展開

 三菱地所グループの三菱地所プロパティマネジメントは、自社が管理・運営するビルに保育所付きワーキングスペース「コトフィス~こどもとはたらくオフィス~」を設置する取り組みを開始した。

 初弾施設を4月、東京・丸の内の新国際ビルに開業する。テナント企業と就業者に質の高い多角的なサービスを提供する活動の一環。保育所付きワーキングスペースの整備はグループ初という。

 利用対象者は三菱地所プロパティマネジメントが管理・運営する施設のテナント企業・就業者。初弾施設は新国際ビル(千代田区丸の内3の4の1)の1階に設置する。定員は0~2歳児で計23人。独自サービスとして、近隣の三菱一号館美術館との連携など丸の内エリアの特色を生かした知育プログラムを提供するという。

 第2弾以降の施設計画の詳細は未定だが、まずは三菱地所グループが重点的に事業展開している大手町、丸の内、有楽町エリアに同スペースを設け、順次全国展開する考えだ。

2018年1月11日木曜日

【回転窓】EC支える物流の新戦略は

ネット通販などの電子商取引(EC)の市場がここ数年で急拡大している。わざわざ店舗に出向かなくても、インターネットで商品を物色してお気に入りのモノが見つかれば即購入、ほんの数日で手元に届いてしまう▼こうした購買スタイルの大きな変化に合わせ、物流の世界では消費者にいち早くモノを届けるためのネットワークの再構築が進む。先進的な大型物流倉庫の開発が大都市の周辺部などで活発化しており、この流れはしばらく続きそうだ▼ECの拡大を支えてきたのは、あらゆるモノをどこへでも素早く安全・確実に運んでくれるサービスだが、それが今、曲がり角に立つ。トラック運転手や庫内作業者など、物流業に関わる人材の確保が厳しい状況にある▼人手不足に対応するには、官民挙げての働き方改革と生産性向上が不可欠である。その点は、物流業も建設業とまったく同じといってよいだろう▼物流業の構造改革にも関係が深い物流不動産の開発事業を手掛ける企業のトップインタビューを、きょうから本紙4面に連載する。各社の事業戦略は建設産業にも大きなインパクトを与えよう。ぜひご一読を。

【北海道の玄関口、旅客数急増に対応】新千歳空港国際線ターミナル、地域再編・再整備進む

北海道を代表する空の玄関口・新千歳空港(千歳市)。近年は格安航空会社(LCC)の就航による国内線の旅客数増加に加え、韓国や台湾、中国などアジア圏からの訪日外国人旅行者(インバウンド)を中心に北海道観光の人気が上昇。空港利用者の大幅増加を背景に機能拡張が急務となっている。観光振興の追い風を受け、官民連携で国際線ターミナル地域の再編・再整備事業を推進し、2020年東京五輪までの事業完了を目指す。

 □インバウンド急増で機能拡張□


 3000メートルの滑走路2本で運用している新千歳空港の16年度旅客数は国内1882万人、国際272万人の計2155万人。東日本大震災の影響を受けた11年度以降は右肩上がりで増加し、特に国際線の旅客数が急増している。

 国際線の旅客ターミナルビル(S一部RC造地下1階地上4階建て延べ約6・1万平方メートル)は10年3月に供用を開始した。駐機場(スポット)6カ所、旅客搭乗橋設備(PBB)8基、チェックインカウンター47ブースなどを備え、ピーク時には1時間当たり530人以上の旅客に対応できる。

多くの旅客で混み合う国際線ターミナル
稼働開始から間もなく8年が経過する同ビルだが、近年のインバウンドの急増によって旅客需要は当初予測を大幅に上回り、「国は関連施設を拡充し、ターミナル側もチェックインカウンターの増設などで混雑を何とかしのいでいる状況にある」(関係者)。ターミナルビルだけでなく、空港内の駐機スポット不足や誘導路の混雑も深刻化している。

 旅客や航空機の処理能力が飽和状態に近い状況を踏まえ、国は空港機能の拡張に迅速に対応する必要があると判断。国土交通省東京航空局と北海道開発局札幌開発建設部は16年度から、国際線ターミナル地域の再編事業に乗りだした。

 同事業では国際線エプロンの拡張(3スポット増)や南側誘導路の新設(延長1・7キロ)、取り付け誘導路や構内道路、GSE(空港用地上支援機器)置き場の整備、CIQ(税関・入管・検疫)施設の機能拡充などを実施する。

 国際線の混雑する時間帯でも駐機できるようにスポット数を十分確保するとともに、新たな誘導路を国際線エプロン南側に整備。国際線の航空機がエプロンから滑走路へ移動する際、国内線の到着・出発機との交錯によって発生していた誘導路の混雑を解消する。国際線スポットから滑走路までの移動距離も従来ルートより約1・5キロ短縮し、空港の利便性向上や航空機の慢性的な遅延緩和を図る。

工事が進む国際線ターミナル増築エリア付近
札幌開建千歳空港建設事業所の中村誠所長は「国際線の旅客数がこの5年間で一挙に3倍に膨らんだ結果、空港施設が窮屈になってしまった」と指摘。「飛行機の離着陸も予定通りに動いていればさばけるが、乱れると渋滞が起きてしまう」と語る。駐機場の増設や誘導路の新設などによってボトルネックの解消を図る再編事業については「20年東京五輪までのタイトなスケジュールだが、施工関係者らに頑張ってもらい、冬季も休まずに工事を進めて間に合わせたい」と意気込む。

 地域再編事業と連動し、国際線旅客ターミナルビルの施設再整備も動きだした。施設を管理・運営する新千歳空港ターミナルビルディングは事業費約650億円(官庁エリアを除く)を投じ、既存ビルの南側にS一部RC造地下1階地上4階(一部8階)建て延べ8万3500平方メートル規模の施設を増築し、既存ビルの改修も行う。

 □2020年東京五輪までの事業完了めざす□


 主な工事内容は出発・到着ロビーの拡張、テロ対策などセキュリティー機能強化、免税店といった商業施設の拡充、ターミナルビル直結ホテル(4~8階部分、対象面積2万0500平方メートル)の新設、出国・入国エリアの施設機能強化(国の担当)など。チェックインカウンターは現在の47ブースから74ブースに、保安検査レーンは4レーンから9レーンに増設。PBBは8基から17基に、出発・到着荷さばき搬送設備は各2基から各5基にそれぞれ増やす。

再整備後の完成イメージ(中央手前が増築部)
ホテルのブランドや運営形態は未定だが、海外からの富裕層をターゲットにした高級ホテルを整備する。スタンダードルームから最上級スイートまで約180室を設け、高級レストランや温浴施設、スパなども併設する。旅客取り扱い部は19年8月、ホテルは20年1月の供用開始を予定。今回の国際線ターミナルビルの再整備によって混雑ピーク時の1時間当たりの処理能力を現行の530人から1240人に引き上げる。同社の永井誠一常務管理本部長は「現在の施設規模よりも2倍以上に拡張し、すべてのお客さまに満足してもらえる魅力ある空港づくりを進めていく」と将来像を話す。

【2019ラグビーW杯へ準備】味スタ改修(調布市)、2月上旬に工事2件発注へ

東京都財務局は、2月上旬に「東京スタジアム(30)改修工事」と「同電気設備改修工事」の一般競争入札を公告する。

 19年に日本で開幕するラグビーワールドカップ(W杯)や2020年東京五輪に備え、競技会場となる調布市の「東京スタジアム(味の素スタジアム)」のスタンド、監視カメラ・音響・照明設備などを改修する。

 工事場所は調布市西町376の3ほか。改修対象の既存スタジアムはSRC・RC・S造地下1階地上5階建て延べ8万4773平方メートルの規模で、基本・実施設計を日本設計が受託している。

 着工予定は18年度。改修工事(建築工事)の工期は19年6月までで、9億~16億円の発注規模。電気設備改修は工期が20年3月まで、発注規模が35億~50億円を見込む。

 都は昨年、ラグビーW杯に向け、東京スタジアムの▽昇降機・車いす対応トイレの増設▽和式トイレの洋式化▽競技用照明のLED化▽特別観覧席・観客席・受変電設備の更新▽高さ17メートルのゴールポスト設置-などを施工する改修整備計画をまとめていた。ラグビーW杯の終了後は五輪のサッカー、ラグビー、近代五種の競技会場としての改修も行う。両工事はこうした計画の一環。