2017年7月25日火曜日

【官民連携でハード整備推進】国際クルーズ船拠点、横浜など6港指定

国際クルーズ船拠点の一つに選ばれた横浜港
(提供:横浜市)
国土交通省は、国際クルーズ拠点の形成に官民連携で取り組む「国際旅客船拠点形成港湾」として、横浜港(港湾管理者=横浜市)、清水港(静岡県)、佐世保港(長崎県佐世保市)、八代港(熊本県)、本部港(沖縄県)、平良港(沖縄県宮古島市)の6港を指定した。今月8日に施行された改正港湾法で創設された制度で、指定港湾では、旅客ターミナルビルなどの投資を行うクルーズ船会社に岸壁の優先的な使用を認める。

 短期間での効果的な国際クルーズ拠点の形成を図るため、指定港湾では、クルーズ船会社による旅客施設などに対する投資と国や港湾管理者による受け入れ環境の整備を組み合わせる。

 指定を受けた港湾管理者は、官民連携で外航クルーズ船の受け入れ拠点を形成するための「国際旅客船拠点形成計画」を作成。この計画に基づき、港湾管理者と連携するクルーズ船会社が岸壁の優先的な使用や、クルーズ船会社による旅客ターミナルビルの整備などに関する協定を締結するなどの必要な取り組みを進めていくことになる。

 今回指定する港湾を利用するクルーズ船社は、▽カーニバル・コーポレーション&plc▽ロイヤル・カリビアン・クルーズ▽ゲンティン香港▽郵船クルーズ-の4社。

 港湾ごとの利用会社は次の通り。

 ▽横浜港=カーニバル・コーポレーション&plc、郵船クルーズ▽清水港=ゲンティン香港▽佐世保港=カーニバル・コーポレーション&plc▽八代港=ロイヤル・カリビアン・クルーズ▽本部港=ゲンティン香港▽平良港=カーニバル・コーポレーション&plc。

【小学生の夢、みんなで叶えます】土木学会が「未来の街のアイデア」募集中!!!

土木学会(大石久和会長)は、小学生から未来の街のアイデアを募る「未来の土木コンテスト」を実施する。締め切りは9月8日。来年1月20日に東京・お台場の日本科学未来館で最終選考と表彰式を行う。

 「土木がかなえる未来の社会」をテーマに募り、1次選考を通過したアイデアには土木技術者による検討チームが加わり、提案者と共に実現に向けた技術的検討を行う。第1次選考は9月9日~10月15日。技術検討期間は10月中旬~12月中旬で、11月11日に東京・四谷の土木学会講堂で技術検討会を開く。最優秀賞1点、優秀賞4点、入選数点を選ぶ。

 選考委員長は高橋良和京都大教授、特別委員は宇宙飛行士で日本科学来館館長の毛利衛氏が務める。

 学会の関係者は、今回のコンテストを通して子どもを中心とする市民と土木技術者が未来の社会を共に考える場を提供するとともに、土木技術者を広くPRしたいとしている。応募方法は学会のホームページへ。

【回転窓】言い得て妙のネーミング

コピーライターの岩永嘉弘さんが自著に書いている。ネーミングによって〈初めてそのモノやコトに命が吹き込まれるのです〉(『ネーミング全史』日本経済新聞出版社)▼商品であればその売れ行きに大きく影響するのがネーミングの良しあし。とはいえ商品名が独り歩きしてもいけない。ネーミングの大切さを「命が吹き込まれる」と表現するのもうなずける▼建設分野の商品にも言い得て妙のネーミングは多い。ジェイアール東日本コンサルタンツが開発し、建設現場や工場などで採用実績を伸ばしている「メットフォン」もその一つだろう。ヘルメットに装着する音声ガイドシステムで、見学会などで案内役の声が聞き取りやすくなると評判の商品だ▼現場では見学会を開く際も作業を止めるわけにはいかず、重機や工具の音がする中での説明となる。そんな時に見学者もヘルメットをかぶるだけで説明の声が明瞭に聞こえるのはうれしい▼これまでに改良が重ねられ、現在の商品名は「メットフォンIII」。商品をすぐに連想できるネーミングがよい。現場取材や見学会で話題の3代目を利用できるのを楽しみにしたい。

【9月30日〆切、ご応募待ってます】建コン協、フォト大賞の作品募集開始

第8回の大賞受賞作品、横田直さん(岡山県)の「水田鏡」
建設コンサルタンツ協会(建コン協、村田和夫会長)は、第9回「建コンフォト大賞」の作品募集を開始した。土木施設の役割を市民に広く認識してもらう目的で実施している写真コンテストで、テーマは「あなたのお気に入りの『土木施設』」。最優秀賞には賞状と副賞として10万円分の商品券が贈られる。締め切りは9月30日。募集要項などは建コン協のホームページへ。

 建コン協は29日~8月4日、昨年度に実施した第8回「建コンフォト大賞」の入賞作品の展示会を開く。開催場所は首都高速道路川口線上りの川口パーキングエリアにある無料休憩所。入賞作品13点とともに、建設コンサルタントの役割などを記したパネルも展示する。

【記者手帖】喜ばれる仕事を

取材を担当している中央官庁の定期人事異動が今月あった。例年のことだが、役所内や記者の間で予想していた通りの役職に就いた人もいれば、「まさか」と思う役職に配属された人も。いずれにしても、同じ役職で前任者の仕事とどのような違いを出してくるか、興味深い◆日頃の取材でお世話になり、異動が決まった方のところへあいさつに行った時に必ず聞いていることが二つある。一つは「一番充実していた仕事は?」、もう一つは「一番苦労した仕事は?」◆予想外の回答に驚くこともあるが、「一番充実していた仕事」の理由として多くの人が共通して挙げるのが、「住民や民間事業者から大変喜ばれたこと」。役所仕事には批判も少なくないが、多くの職員はそうした視点で真面目に仕事に打ち込んでいることを改めて知らされる◆暮らしを豊かにし、安全・安心を守るインフラ整備や身近な産業行政を所管する国土交通省などは特に、「住民や民間事業者に喜ばれる行政」が使命といってもよいだろう。新しい役職でもまた「喜ばれる仕事」を、と活躍を期待している。(か)

【凜】三井住友建設東京土木支店・鶴見知香さん


 ◇カッコイイ構造物をつくる◇

 経済学部出身ながら、土木を学ぶ友人に話を聞くうちに建設業に興味を持ち、就職活動はゼネコンに絞ってチャレンジした。学生時代に抱いていた建設業のイメージは「かっこいい構造物をつくる人たち」だった。

 昨年、「女性が働きやすい体制が整っている」と志望した三井住友建設に事務系総合職として入社。新東名高速道路の現場で工務係を務める今も、その印象は変わっていない。

 日本の新たな大動脈をつくる仕事に携わる日々。「橋梁工事は1ミリを大事にする仕事」と語り、巨大な構造物が人の手で築き上げられていく様子に感動を覚えている。約250人の作業員が出入りする現場で、役割は「サポート係」と自認。唯一の事務系職員として、支店との連絡や諸手続きを一手に引き受ける。

 赴任当初は、現場に同じ立場の人がいないために不安を感じたこともあった。朝礼には欠かさず参加してコミュニケーションを取るよう心掛け、今では作業員の方から話し掛けてくれるように。チームの一員になれたことに喜びを感じている。

 入社した頃は経理関係の部署で働きたいと考えていたが、現在は「工務の仕事も捨て難い」と明かす。「今はまだ目の前の仕事で精いっぱい」と言いつつも、「次は現場の立ち上げからやってみたい」と先を見据えている。

 (三井住友建設・日本ピーエスJV新東名厚木第2作業所、つるみ・ちか)

【中堅世代】それぞれの建設業・174

現場には多く人が集まる。広く見通して仕事ができる人こそプロだと思う
◇入職2日目の決意、今も◇

 絶対に職長になってやる-。この仕事を初めて2日目、そう決意した。山中公太さん(仮名)はベテランの鉄筋工となった今も、当時の気持ちを覚えている。

 体を使った仕事をやりたいと思い、高校卒業後、鉄筋工事の会社に入った。右も左も分からないまま現場に向かった。「先輩から教わりながら仕事を覚えていけばいい」。そう言われていたが、実際は違った。嫌がらせのように、何をやってもけなされる。仕事ができない自分を笑い物にするような雰囲気があった。

 「今に見ていろ。数年後には上に立って、絶対にお前たちを使ってやる」。理不尽な仕打ちを受けたことが、余計に決心を固くした。

 鉄筋工の仕事は、思っていた以上に厳しいものだった。夏は暑いし、雪の降る日には作業をする手がかじかむ。負けてたまるか-。その一心で日々の仕事に打ち込んだ。だから、職長になった時は、本当にうれしかった。「やっと職長ができる。自分に任せてもらえた」。そんな思いに包まれた。

 職長になると、それまでとは違った世界が広がっていた。今までは自分の作業の質を高めていればよかったが、職長は、現場全体が円滑に回るよう、他職種との連携もしっかりと考えなければならない。そこをクリアしなければ、鉄筋組み立てもうまくいかない。

 職長になった頃はまだ若かった。他職種のベテラン職長から甘く見られていると感じることもあった。そこでまた闘志が沸々と湧いてきた。

 今の作業が問題なくできるのは当然のこと、もっと先の作業まで見越していかに動けるかが勝負だと思った。「現場全体のことを理解しなければ、やっぱりなめられる」。ベテラン職長はどこに目を光らせて仕事をしているのか。どうやったら、自分たちも他職種の人たちも、効率よく仕事が流れていくのか。分からないことがあれば、誰彼構わず聞いて回った。

 そうするうちに、だんだんと認めてもらえるようになった。若さが問題だったのではなかった。仕事の質が問われていたのだ。それがプロだと、後になって分かった。

 新人が入ってくると最初は厳しく接するようにしている。「新人のために仕事しているわけではない。しっかりとした品質の物を造るために自分は働いている」。そうした思いが強い。「最初に優しくすると、それが当たり前になってだらだらされる。それで辞めたらそこまで。厳しくしないと本人のためにもならない」。そう割り切っている。

 難しいと思う場面もある。最近の若手は、厳しく言われたら「もう駄目だ」とへこんでしまう。「この仕事は、やればやるほど自分に返ってくる。すべては自分次第なのに…」。若手には、良い意味での負けん気を持ってほしいと思っている。

 一人前になったら、対等な職人として扱われる。そこまで頑張れば先は見えてくる。そうやって自分は踏ん張ってきた。これからもその心意気で続けていく。

【サークル】大林組 ランニング部


 ◇SKOTT駅伝大会で優勝めざす◇

 1975年創部。「当時の本社(東京都千代田区)近くにYMCA体育館があり、会社の仲間同士で定期的に汗を流していました。そのメンバーで皇居ランニングを始めたことが創部のきっかけです」と仲田政美さん(東京本店土木事業部コストマネジメント部施工計画第二課)は説明する。

 部員は4月時点で約70人。OBも一緒に活動する。「ランニングは孤独な闘いのように見えるけれど、メンバーはいざとなったら一致団結します。一人ではありません。『安全第一、健康第一で楽しもう』をモットーに活動しています」。

 毎年3月に社内の駅伝大会を運営。ゼネコン大手5社(清水建設、鹿島、大林組、大成建設、竹中工務店)の有志が健脚を競う「SKOTT駅伝大会」(SKOTTは各社の頭文字)、「ザ・コーポレートゲームズ アジアパシフィック」のリレーマラソンの部にも参加している。

 季刊誌「R&愛」を発行。「国内外のレースやトライアスロンに関する情報、部員の記録を掲載し、盛り上がっています」と仲田さん。「今年のSKOTT駅伝大会では何としても鹿島の10連覇を阻止し、当社から優勝チームを出したい」。

【駆け出しのころ】大和ハウス工業取締役常務執行役員建築事業推進部長・浦川竜哉氏

 ◇目の前の景色を変えた仕事◇

 中学2年の時、登山家の高田光政さんが書かれた『北壁の青春』を読み、「自分が求めていたのはこれだ」と山登りが好きになりました。登山を通じて地理にも興味を持つようになり、大学は文学部地理学科に進みました。

 卒業後に大和ハウス工業のキャリア採用面接を受けた時のことです。都市計画の仕事に携わりたいと希望したのですが、「空きはない」と言われ、私は「それならいいです」と帰ってしまいました。しかし、会社から「東京の建築事業部でどうか」といったお話を頂けて入社します。

 後で聞いた話では、面接官3人のうち2人が「こんな頑固なやつは駄目だ」と「×」の評価だったのに対し、もう一人の面接官である建築事業部の部長だけが「頑固だけど伸びる可能性がゼロではない。俺が引き取る」と周りを説得してくれたそうです。このことを知り、人のご縁の大切さをものすごく感じました。

 最初に配属されたのは、建築事業部の中でも請負だけでなく、土地の有効利用も手掛けていく部署です。入社して半年ほどたち、当時としてはかなり大型の事務所ビルを請け負えるかもしれないという話が舞い込んできました。お客さまは大変に厳しい方で、借り入れの組み合わせなどについて次々と難しい宿題を出され、これを会社に持ち帰り、夜のうちに対応するという日々でした。会社の警備員さんには「浦川さん、また会社に泊まりですか」とよく言われたものです。

 建築不況の頃であり、この物件を受注するために1年間追い続けました。十数社いた競合が絞られ、最後の決勝戦まで行ったのですが、結局は受注できずに終わりました。これには力が抜け、「この1年は何だったのか」と悔やみ切れませんでした。

 でも、これを契機に目の前の景色が変わります。毎日のように出された難題に必死に答えていたことで、他のお客さまからの要望にすぐ対応できるようになっていたのです。すると仕事もどんどん取れるようになっていきました。こうして振り返ると、私はお客さまや上司、先輩、後輩に恵まれてここまで来られたとつくづく思います。

 どうするか迷ったら、まずはやってみることが大切です。大和ハウス工業は、チャレンジしないことのリスクには厳しい会社です。若い人たちは、萎縮せず、そういったチャレンジさせてもらえる権利をぜひ謳歌(おうか)してほしいものです。

 何が世の中、世の人のために役立つかを第一に考えて仕事をすれば、おのずと世の中から喜ばれ、評価され、支持されて商売は成り立っていく。これが創業からのDNAであり、私たちがこれからも伝えていかなければいけないことです。
入社1年目に冬の富士山頂で撮影した一枚
(うらかわ・たつや)1984年立正大文学部地理学科卒、85年大和ハウス工業入社。執行役員東京支社建築事業部事業部長、常務執行役員東京本店建築事業部事業部長兼建築事業推進部長などを経て、17年6月現職。12年明大大学院グローバル・ビジネス研究科修了。神奈川県出身、56歳。

2017年7月24日月曜日

【回転窓】人生100年時代の生き方・働き方

 先日インタビューした学識者が、働き方改革の本質を「人生100年時代の生き方」と説いていた。確かに、今生まれた日本人が平均して98歳まで生きると考えれば、遠い未来の話ではなく、既に現実味を帯びたテーマだ▼18日に105歳で死去した医師の日野原重明氏(聖路加国際病院名誉院長)はまさに人生100年時代の生き方を体現した。きちんとした生活習慣の下、生涯現役として医師を続け、著作や講演など幅広く活動。100歳近くになってミュージカルを企画し、俳句も始めた。104歳で句集を出すなど好奇心は衰えしらずだった▼元気なら100歳まで社会と関わりを持ちながら生き、何らかの形で働く。日野原氏が実践した生き方、働き方はそんなことを示唆しているようだ▼生活や経済を支える社会資本も同じではないか。生涯現役として役割を果たすにはきちんとした手入れが不可欠。それがなければインフラや建築物に100年の命は宿らない▼メンテナンス時代と言われて久しい。黙々と守り続けるメンテナンスは、人の役に立ち、自身の成長にもつながる人生100年時代の新たな仕事となる。

2017年7月21日金曜日

【高速データ通信、7月22日から運用開始】スマートスタジアム事業、第2弾はカシマサッカースタジアム

カシマサッカースタジアムは国内最先端のスマートスタジアムとして
来場者らに様々な情報・サービスを提供することになる
(写真提供:茨城県)
Jリーグが進めるスタジアムのスマート化プロジェクトで、第2弾事業として鹿島アントラーズの本拠地「茨城県立カシマサッカースタジアム」に高密度wi-fiが導入された。4万人収容のスタジアムに455基の公衆無線LANアクセスポイント(AP)を整備。スタジアム全観戦エリアと近隣エリアで高速データ通信が可能になる。

 スマートスタジアム化のハード整備費用はJリーグやNTT、2017年シーズンから試合を中継しているDAZN(ダ・ゾーン)が全額負担。コンテンツ開発費用や設備運営費などランニングコストはアントラーズが負担する。

 Jリーグら3社は昨年、高密度wi-fiを整備して高速データ通信を可能にする「スタートスタジアム事業」で協業契約を結んだ。2017~26年シーズンの10年間で、J1クラブのホームスタジアムを中心に設備投資を実施し、スマート化を後押しする計画を立てている。すでに初弾プロジェクトとしてベガルタ仙台の本拠地、ユアテックスタジアム仙台(仙台市泉区)で高密度wi-fiの整備が完了。ベガルタ仙台は市と連携し、クラブや試合の情報だけでなく地域情報をスタジアム来場者や観光客、市民に届ける取り組みを始めている。
カシマサッカースタジアムの所在地は茨城県鹿嶋市神向寺後山26の2。RC・SRC・S造地上6階建て延べ8万5019㎡の規模で、2層式スタンドに4万0830人を収容する。竣工は2001年5月。アントラーズは導入した高密度wi-fiを活用した多彩な映像コンテンツ、パートナー企業と連携したコンテンツなどの提供で来場者満足度の向上を目指す。デジタルマーケティングの強化による観客動員のアップやファン層の拡大も図る。カシマサッカースタジアムは7月、2020年東京五輪でサッカー競技会場として使用することを、国際オリンピック委員会(IOC)理事会が正式承認した。

 wi-fiへのアクセスにはID取得などの手続きが必要となる。7月22日に開催する試合から運用を開始する。地震などの自然災害が発生した場合、通信環境が災害モードに自動で切り替わり、登録不要でwi-fiが利用できるという。

【アーク・ノヴァがやってくる】東京ミッドタウン、9月に開業10周年イベント開催


 開業10周年を迎えた東京ミッドタウン(東京都港区)で、巨大な移動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」を活用したイベントが開かれる。


 アーク・ノバは建築家の磯崎新氏と英国人彫刻家のアニッシュ・カプーア氏が制作した高さ18m、幅30m、奥行き36mのドームで、収容可能人数は494人。

 スイスの音楽祭「ルツェルン・フェスティバル」が東日本大震災の復興支援を目的に企画し、2013~15年に宮城県松島町、仙台市、福島市の3カ所に展示され、コンサートやワークショップなどの会場になった。

 東京ミッドタウンの開業10周年イベントは、「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 2017 in 東京ミッドタウン」として9月19日~10月4日に開催。ミッドタウン・ガーデンの芝生広場にアーク・ノヴァを設置し、震災被災地で行われたイベントの様子を放映したり、コンサートや映画上映会を開いたりする。

 アーク・ノヴァは塩化ビニールでコーティングしたポリエステル膜でできており、約1時間の送風でドーム状に膨らむ。

 ホール内に設置するベンチの一部は、震災の記憶を残すために、津波の塩害と地盤沈下を理由に伐採した瑞巌寺(宮城県松島町)の参道杉を材料に、市民が参加したワークショップで制作した。アーク・ノヴァはラテン語で「新しい方舟」の意味という。イベントの詳細は東京ミッドタウンのホームページで。

【施設整備検討で小委設置へ】群馬県、28年国体の準備本格始動

群馬県は、2028年に開催する第83回国民体育大会(国体)の準備を本格化する。

 本年度内に競技団体や市町村と連携し準備委員会を設置する。準備委には関連する施設整備の小委員会も設ける。県内の大型主要スポーツ施設は老朽化しているものも多く、国体開催へ向け大規模な建設投資が行われる見通しだ。

 国体開催は1983年の「あかぎ国体」以来45年ぶり。第28回全国障害者スポーツ大会も同時期に県内で開催されることになる。

 大会開催の5年前(23年)には、開催県が日本体育協会と文部科学省スポーツ庁に開催申請書を提出することが求められている。申請書には、各競技の開催市町村や競技施設を明示する必要がある。各競技施設を新設するか、補修するか、既存施設をそのまま活用するかをそれまでに決定することになる。

県内の大型競技施設では、あかぎ国体時に使用された正田醤油スタジアム群馬(県営陸上競技場)、前橋総合運動公園テニス場など完成から30年以上経過した施設もある。

 敷島公園水泳場や馬事公苑、クレー射撃場など現行の競技基準を満たさない施設もあり、国体開催へ向け施設整備が必要になる。首都圏では埼玉国体(04年開催)で主要施設が更新期を迎えていたため、新武道館(上尾市)など複数の施設が建て替えられている。

 施設整備小委は準備委発足後に設置し、早ければ本年度末までに初会合を開く。今後、競技団体や市町村の希望を聞きながら、競技場所決定に向けた協議に入る。

【回転窓】経営人材をいかに確保するか

14年5月成立の「担い手3法」に代表される建設産業政策は、住宅・社会資本整備に携わる技術者や技能者の働きやすい環境を整備することに主眼が置かれてきた▼特に技能者については13年4月の大幅改定以来、公共工事設計労務単価の機動的な見直しを実施。末端まで浸透し切っていないとの指摘もあるが、技能者の処遇改善に向けて、これまでにないほどの対応が取られてきたのは確かであろう▼政府挙げての働き方改革が、建設分野では公共工事だけでなく民間工事でも実現できるのか。担い手の確保・育成には他産業並みに休暇が取れる環境を整えることが不可欠なだけに、官民が一体となった取り組みに期待したい▼ただ、産業の持続発展には労働供給側への対策だけでは不十分だ。技術者や技能者を抱えながら、事業をしっかりと継続していく経営人材をいかに育成するかも問われている。建設業法上の規制緩和も良いが、対象者がいなければ政策効果は出ない▼経営人材を育成するため、独自の奨学金制度を創設した専門工事会社もある。将来を託せる経営人材の確保-。こうしたことも後押しできる政策を願う。

【積女ASSAL】アーキ・ピーアンドシー・室井理乃さん

 ◇新しいことが学べる環境◇

 入社1年目は建具、2年目以降は外装、現在は7年目で内装の積算をしています。

 図面からいろいろなことを読み解く難しさを感じながらも、一つの部門にとどまらずに新しいことを学んで行ける今の環境が、とても良い刺激になっています。担当した物件の現場を見学させて頂く機会があります。実際に目で見て触れることにより、図面だけでは分からないことが理解できるようになり、さらに知識を深めることができています。

 積算というと知名度が低いように思いますが、当社では女性社員が年々増えています。さらに積女ASSALを通じて多くの女性が積算業務の中で活躍していることを知りました。女性が活躍できる仕事「積算」に少しでも多くの方が興味を持っていただけるとうれしいです。

 (むろい・りの、次回はアーツコンサルタントの小室直美さんを紹介します)

2017年7月20日木曜日

【ターゲットはラグジュアリーリゾート】不動産各社、需要獲得へ積極投資


 ◇伊良部島計画、前田建設で着工◇

 不動産各社がラグジュアリーリゾート市場で攻勢を強めている。森トラストは18日、沖縄県宮古島市の伊良部島でラグジュアリーホテルの本体工事に着手し、同日現地で地鎮祭を開いた。

 設計は坂倉建築研究所、施工は建築と昇降機工事を前田建設、空調と衛生設備工事を竹村コーポレーション、電気設備工事をきんでんが担当。18年の完成を目指す。

 計画名称は「(仮称)沖縄伊良部島計画」。計画地は宮古島市伊良部伊良部長底原818の5ほか(敷地面積9027平方メートル)。伊良部島南部の観光地「渡口の浜」に近接する。森トラストは地元企業の宮古島LaLaリゾートから土地を取得した。

 ホテルの規模はRC造地下1階地上4階建て延べ約5500平方メートルで、客室は約60室。全室オーシャンビューで、一部客室にはプライベートプールを設ける。誘致するホテルブランドは未定。

 森トラストは、沖縄県本部町の約34ヘクタールの土地でもホテル開発を計画している。同恩納村では、既存ホテルの大規模なリノベーションを行い、リゾートホテル「シェラトン沖縄サンマリーナリゾート」をオープン。未利用地で新たな開発も検討している。

 ◇20年までに6施設開業◇

ヒューリックとカトープレジャーグループ(KPG)が共同展開するスモールラグジュアリーリゾート(高級旅館事業)「ふふシリーズ」で、2020年東京五輪までに全国に6施設が新規開業する。今後も都心から2時間程度で移動できる神奈川県の三浦半島、千葉(房総エリア)、静岡県の伊豆などを対象に開発案件の具体化を進める。

 両社は共同で高級旅館の運営・コンサルタントを担うKHリゾートマネジメントを15年7月に設立し、各地域の特性を生かした施設の整備・運営を進めている。現在、3施設(熱海、箱根)を運営中。新たに6施設の開業に向けて設計、建設工事を進めている。各施設の総合監修・基本計画・デザインはTKN・ARCHITECTが担当。開発投資額は1件当たり40億円程度を見込む。

 19日に行った両社合同の事業説明会で、ヒューリックの高橋則孝常務執行役員は「市場でのブランド力を高めるためにも開発中の6物件に続き、新たに3、4件程度は開発していきたい」と表明。KPGの加藤友康社長は「ふふシリーズではハード・ソフトの細部まで作り込み、世界に発信できるトップリゾートを目指す」と語った。

 現在開発中の6施設の概要は次の通り。▽件名(所在地)=〈1〉施設規模〈2〉開業予定〈3〉設計・施工者等。

 ▽河口湖ふふ(山梨県富士河口湖町水口)=〈1〉延べ床面積4383平方メートル、32室〈2〉18年10月〈3〉設計・施工は竹中工務店

 ▽熱海ふふANEX・木の間の月(静岡県熱海市水口町15)=〈1〉6室〈2〉19年春

 ▽奈良ふふ(奈良市高畑町1184の1)=〈1〉延べ床面積4444平方メートル、30室〈2〉19年春〈3〉デザイン監修は隈研吾建築都市設計事務所、設計・施工は淺沼組

 ▽京都ふふ(京都市左京区南禅寺草川町43)=〈2〉19年春〈3〉設計は日建設計、施工は竹中工務店

 ▽日光ふふ(栃木県日光市本町1573の8)=〈1〉22室予定〈2〉19年秋〈3〉設計は久米設計、施工は東武建設

 ▽強羅ふふ(箱根エリア)=〈2〉20年春〈3〉設計・施工は大成建設。

【400組800人を無料招待】10月9日に明治神宮薪能、安藤ハザマ奉納協賛

中秋の恒例行事となった明治神宮薪能が10月9日、東京都渋谷区の明治神宮で開かれる。安藤ハザマが奉納協賛する薪能は今年で36回目。

 和泉流狂言師の野村万作氏、観世流シテ方能楽師の梅若玄祥氏らが出演を予定しており、拝殿前に設けられた舞台で名人芸を披露する。開演は午後6時。

 演目は素謡「神歌」、狂言「末廣かり」、能「養老 水波之伝」。狂言に出演する野村万作氏は六世野村万蔵の次男。重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)で、1990年に日本芸術院賞、95年に紫綬褒章、2012年に旭日小綬章を受けている。

 明治神宮薪能実行委員会は400組800人を無料で招待する。観覧希望者は、往復はがきの往信面に郵便番号、住所、氏名、電話番号、返信面に郵便番号、住所、氏名を明記し、「明治神宮薪能実行委員会KK係」(〒107-8658 東京都港区赤坂6の1の20、安藤ハザマCSR推進部内)へ。

 締め切りは8月31日(当日消印有効)。応募多数の場合は抽選となる。問い合わせは実行委(電話03・6234・3609)へ。

【回転窓】ダムカレーと玩具と豪雨

 取材でダムを訪れた際、近くでダムカレーを食べてきた▼こんもり盛られたご飯の堤体を崩すのは気が引けたが、勢いよくかきこんだ。帰宅後、家族に自慢すると、「ダムカレーなら最近テレビで見たよ」との返事。認知度がじわじわ高まっているようだ▼夏休み時期に入り、ダムの見学会やイベントが各地で開かれる。相模湖交流センター(相模原市)では、相模ダム建設70周年記念として、第4回ダムマニア展が開催中だ。全国のダムカレー46基の商品サンプルも展示される。「お母さんのためのダム利用法」など気になるトークショーもある▼玩具メーカーのタカラトミーは8月にダムカレーのガチャ(カプセル玩具)を発売するという。ダムで配布されるダムカードのミニチュアとのセット。ツイッターでは「すごく楽しみにしています!」といった声も寄せられている。手にした子どもたちからどんな反響が出てくるか▼今年も豪雨と渇水で列島各地のダムが活躍している。ダムカレーの玩具を手に子どもが母親とダムを見に行き、自分たちの生活がどのように支えられているかを知る。そんな入り口を大事にしたい。

2017年7月19日水曜日

【建設中のオリパラ競技会場ご案内!!】東京都、9月に施設見学ツアー開催

有明アリーナの完成イメージ
(15年10月時点、ⓒ 東京都)
建設中の新国立競技場(撮影:17年3月)
東京都は、2020年オリンピック・パラリンピックの準備状況を知ってもらうため、建設中の競技会場をめぐる見学ツアーを開催する。新国立競技場、有明アリーナ、オリンピックアクアティクスセンター、海の森水上競技場、選手村建設地の5カ所を観光バスまわった後、元全日本女子バレーボール代表の高橋みゆきさん、プロフリークライマーの尾川とも子さんと一緒に、ボルタリングとシッティングバレーボールの2種目を体験してもらう。
オリンピックアクアティクスセンターの完成イメージ
(15年10月時点、ⓒ 東京都)
海の森水上競技場の完成イメージ
(16年6月時点、ⓒ 東京都)
開催日は9月2日と9月3日で、各日①午前8時30分~午後3時②午前9時30分~午後4時の2便を運行する。定員は各回40組80人で合計160人。都内在住か在勤の小学4~6年生の児童と保護者が参加できる。昼食会場には食堂や売店がないため、お弁当や飲み物は必ず持参のこと。参加費は無料。
東京・晴海の選手村建設予定地
(ⓒ tokyo2020)
申し込みはFAX、往復はがき、インターネットで受け付ける。詳細は公式HPに掲載中。電話での問い合わせは競技会場見学ツアー事務局(03・5464・9688)へ。申込受付は8月15日まで。応募多数の場合は抽選となり、結果は応募者全員に知らせる。

【回転窓】トンネル人生でうれしかったこと

 「こんなところで仕事ができるのか」。1956年4月に黒部川第四発電所工事の大町トンネル(現関電トンネル)建設予定地を初めて調査に訪れた時、熊谷組の下請として施工に携わった笹島建設の笹島信義会長はそう思ったという▼大町トンネルの施工は難航を極めた。大量の湧水を伴う破砕帯に遭遇。これを突破するための苦闘は半年に及んだ。後に黒四プロジェクトを描いた映画『黒部の太陽』で主人公のモデルにもなった笹島氏が1日、99歳で他界した▼26歳で土建業に従事。長年、トンネル工事を通じて日本の基盤整備に貢献してきた人である。今から9年前のインタビューで、トンネル人生でうれしかった出来事に大町トンネルの貫通と破砕帯遭遇時に一人も犠牲者を出さなかったことを挙げていたのを思い出す▼10日に東京都内で行われた告別式では、熊谷組の大田弘相談役が「あなたの偉かったところは、日本のトンネル工事に大きな足跡を残したことよりも人としての生き方を示したことだった」と遺影に語り掛けた。弔辞からもその人柄がよくうかがえる▼あす20日には故郷・富山でお別れ会が開かれる。

【陸自訓練場内に射撃競技会場】仮設オーバーレイ基本設計6、パシコンに

陸上自衛隊朝霞訓練場内の射撃競技会場建設予定地
(ⓒ tokyo2020)
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、6月20日に条件付き一般競争入札を開札した「仮設オーバーレイ基本設計業務委託(6)陸上自衛隊朝霞訓練場」の落札者を6250万円でパシフィックコンサルタンツに決めた。

 2020年東京五輪で射撃競技の会場となる陸上自衛隊朝霞訓練場に一時的に備え付ける仮設オーバーレイ(仮設観客席、テントなど)の基本設計を委託する。履行期限は18年3月30日

【施工は中村土建JVら】栃木県総合スポーツゾーン新武道館(宇都宮市)が起工

 栃木県は18日、宇都宮市に建設する総合スポーツゾーン新武道館の起工式を現地で開いた。20年度の供用開始を目指す。

 22年の国体で武道競技の会場となるほか、20年東京五輪のキャンプ地としての活用も目指している。

 基本・実施設計はAIS総合設計・フケタ設計・田村忠設計事務所JV、工事監理はとちぎ建設技術センターが担当。

 施工はメイン武道場を中村土建・板橋組・岩村建設JV、サブ武道場などを東武建設・日豊工業・松本建設JV、設備工事はメイン・サブとも、空調設備工事を岩原産業・北斗管工・鬼怒川空調JV、電気設備工事を協新電工・半田工電社・間島電設JV、給排水衛生設備工事を和田工業・大産企業JVがそれぞれ手掛ける。

 起工式で福田富一知事は、「多くの県内企業が参加しており、オール栃木で新武道館が完成することを期待している」とあいさつ。AIS総合設計の佐々木宏幸社長は「防災拠点機能も備えた重要な施設だ。設計できたことを幸せに思っている」と語った。

 とちぎ建設技術センターの印南洋之理事長は「自慢できるような仕事を残したい」、中村土建の渡邉幸雄社長は「地元建設会社の英知を集結し、一丸となり力を尽くす」と抱負を述べた。

 工事場所は宇都宮市西川田4。全体の規模はRC造2階建て延べ9631平方メートルで、メイン武道場(柔道・剣道兼用6面)やサブ武道場(柔道・剣道兼用4面)、近的・遠的弓道場などで構成する。遠的弓道場だけ2期工事で整備する。県産杉や大谷石、益子焼など県産材・県産品を活用し、栃木らしさも演出する。

【テーマは「豊かで住みよい国づくり」】建設広報協会、フォトコン最優秀作品決定

最優秀賞を受賞した伊丹弘吏さんの「古代、赤米 実る」
建設広報協会(伴襄会長)は、国土交通Day(7月16日)の行事の一環として行った第22回「豊かで住みよい国づくり」フォトコンテスト(国土交通省後援)の入賞作品を決定した。926人から応募のあった2310点の作品の中から、審査委員会による選考の結果、最優秀賞(国土交通大臣賞)に岡山県の伊丹弘吏さんの「古代、赤米 実る」(撮影場所・岡山県総社市)=写真=が選ばれた。

 フォトコンテストは、国土交通行政の意義や重要性を一人でも多くの人たちに理解してもらおうと毎年実施している。「豊かで住みよい国づくり-人が動く、国土が躍動する-」をテーマに作品を募った。

 優秀賞のうち、国土交通事務次官賞は、東京都の杉山薫さんの「華火を渡る」(撮影場所・東京都港区)と、山口県の大井幸枝さんの「夕照に翻す」(茨城県行方市)。建設広報協会会長賞には、長野県の今村舜匡さんの「山桜の咲く里」(長野県池田町)と、鹿児島県の大社正照さんの「大根干しの季節」(鹿児島県南九州市)が選ばれた。このほかに特選5点、入選30点、佳作30点、激励賞30点が決まった。

【国土交通事務次官賞】
杉山薫さんの「華火を渡る」
大井幸枝さんの「夕照に翻す」
【建設広報協会会長賞】
今村舜匡さんの「山桜の咲く里」
大社正照さんの「大根干しの季節」

【こちら人事部】前田建設/挑戦の精神と逃げない心が大事

 ◇次の100年支える人材を◇

 1919年に福井県で創業して以来、時代のニーズに合わせたさまざまな挑戦を行ってきた。採用を担当する村松賢一人事部人事グループリーダーは、会社の特徴を「同業他社と比べると比較的歴史が浅い。先達はこの若さを武器に、必死に背伸びしながら業界の中に現在の地位を築いてきた」と話す。

 この98年の間、当時世界最長・最深の海底トンネル(青函トンネル)や東洋一のロックフィルダム(高瀬ダム)、日本初の開閉式屋根ドーム球場(現福岡ヤフオク!ドーム)、国内最高階の超高層住宅(勝どき6丁目再開発)、PFI法に基づく日本初の本格的PFI事業(千葉市消費生活センター・計量検査所複合施設PFI特定事業)、仙台空港や愛知有料道路のコンセッション(公共施設等運営権)事業など、時代のニーズに合わせた技術的な課題、新たな事業スキームへの参入に率先して対応するなど、挑戦を通して成長を続けてきた。

 現在進行中の3カ年経営計画(16~18年度)でも環境経営をさらに進化させた「CSV(共有価値の創造)経営」や従来型の請負事業だけに頼らない「脱請負」の業界ナンバーワンを掲げている。「先達の挑戦の精神を受け継いで、決して難題から逃げることなく、次の100年を切り開き、支える熱い思いを持った人に集まってほしい」(村松氏)と、ものづくりに興味があることはもちろん、「使命感がある」「逃げない」ことをポイントに挙げる。
新入社員研修では東日本大震災の被災地で植樹活動も。環境経営の大切を学んだ
そうした人材の発掘に当たっては「前田の人を感じてもらいたい。人を見れば、絶対に前田建設の魅力が分かってもらえるはず」(同)と、長期(2週間)・短期(1日)のインターンシップの受け入れや、現場見学会の開催など、同社の施工現場を実際に見て、社員と直接話す機会を積極的に設けている。

 社員教育は、入社から5年次までを基礎教育期間とし、各年次での集合教育と職場でのOJT教育を組み合わせた若手の人材育成を行っている。本年度は、新入社員の集合研修の充実を図るとともに、1年間の計画的な職場ローテーションで実戦的スキルを確実に身に付けるための新しい育成プログラムも開始。入社後の1年間は仮配属期間として計画的にさまざまな能力開発の機会を与えることで、戦力化し自立した人材の育成を目指す。

 「当社には若手のうちから責任ある仕事も任せてもらえ、失敗を恐れずに挑戦を許容する社風がある」と村松氏。「会社の規模や処遇、安定性などインターネットで手に入る情報も必要だが、実際に働いている社員や、その社員のベースになる社風を知ることも大切。何十年後に自分が活躍する姿を想像できる会社に就職してほしい」と会社選びのポイントを話す。

 《新卒採用概要》

 【新卒採用者数】男性103人(うち技術系84人)、女性13人(9人)(2017年4月入社)

 【3年以内離職率】9・2%(14年度新卒)

 【平均勤続年数】男性19・1年、女性12・5年(17年3月末時点)

 【平均年齢】43・2歳(17年6月末時点)