2018年7月20日金曜日

【引き渡しは20年9月以降】うめきた2期地区開発、落札額は1778億円

 都市再生機構西日本支社は、うめきた2期地区(大阪市北区、土地譲渡対象約4・6ヘクタール)の開発事業者に選定した三菱地所グループの落札金額が1777億7448万5625円だったことを明らかにした。

 土地は区域中央部に設ける都市公園約4・5ヘクタールを挟んで北側(1万5726平方メートル)と南側(3万0429平方メートル)に分かれる。ホテルやイノベーション施設、プラットフォーム施設、オフィス、商業施設、MICE(国際的なイベント)施設などが入る複数の超高層ビルを計画しており、総延べ床面積は52万平方メートルに及ぶ。土地売買契約の締結は8月下旬を予定。20年9月以降に土地の引き渡しを行い、同年10月から開発工事が順次スタートする。

 開発事業者は土地譲受事業者9者(三菱地所、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急電鉄、三菱地所レジデンス、うめきた開発特定目的会社)と、設計・運営事業者6者(三菱地所設計、日建設計、SANAA事務所、Gustafson Guthrie Nichol Ltd.、日比谷アメニス、阪急阪神不動産)で構成する。

【結成4年、建設業の女性活躍を後押し】「チームひまわり」の活動、小冊子で紹介

 建設物価調査会(北橋建治理事長)が15年6月に建設業で働く女性の活躍を支援しようと結成した「チームひまわり」。その活動が4年目を迎えたことを記念して、小冊子『team HIMAWARI』が発刊された。
 女性活躍に取り組む建設会社を取材し、『建設物価』に掲載した特集記事などを取りまとめている。

 女性活躍を支援するプロジェクトが始動した背景や活動内容などを紹介しながら、チームひまわりの歩みを振り返っている。国土交通省が掲げる女性が活躍するための「10のポイント」もイラストを交え紹介している。

 希望者には無料で提供。メール(himawari@kensetu-bukka.or.jp)で申し込む。小冊子に掲載された内容は、チームひまわりのホームページでも確認できる。

【横浜市や戸田建設ら、顔の見える現場づくりに工夫】市民病院再整備診療棟工事の意見箱PR活動が話題に

 横浜市が神奈川区で進める「横浜市立市民病院再整備診療棟工事」の現場に設置された意見箱を介したやりとりが、インターネット交流サイト(SNS)などで話題になっている。

 「好きな人に告白しようか迷っている」という投書に、現場担当者が「現場から声援を送っています!」と回答。現場の前を通る人の中にはスマートフォンで撮影する人の姿もあり、顔が見える現場づくりや、事業への理解促進につながっているという。

 同工事は設計・監理を佐藤総合計画、建築工事を戸田建設・松尾工務店・馬淵建設JVが手掛けている。意見箱への投書は関係者で情報共有した上で、病院に関する内容は市、工事に関することは戸田建設JV、設計については佐藤総合計画が回答案を作成。3者で内容を確認した上で掲示している。

 多い時には、週末だけで10件程度が投函(とうかん)されることもあるという。原則として工事に関する意見に対する回答だけを掲示している。回答の最後に「暑い時期が来ますので、皆さんも熱中症には気をつけて下さい」と気遣うメッセージなども盛り込む。戸田建設の現場担当者は「普段会えないからこそ、一人一人と対話するよう心掛けた結果、自然でソフトな回答が生まれた」と話す。

 意見箱と返答を紹介する掲示板は、工事現場の外囲いの2カ所に設置。現場にはニッパツ三ツ沢競技場を含む運動公園が隣接しており、利用者の目に触れる機会も多い。

 公園利用者は住民説明会の対象ではないが、病院を利用する人も含まれている可能性がある。そうした不特定多数の人に、事業のことを知ってもらうきっかけにもなっている。

 同現場では最盛期に1000人以上が働く。働いている人の顔を思い描いてもらい、業界のイメージアップを図るため、現場の空撮や作業員の集合写真なども掲示している。戸田建設の担当者は「地域の人々に愛される現場となるよう今後も改善していきたい」と話している。

 建設地は、神奈川区三ツ沢西町34の10ほか。メインとなる診療棟の規模は、S一部SRC造(免震構造)地下2階地上7階塔屋1階建て延べ約5万6700平方メートル。20年春の開業を予定している。

2018年7月19日木曜日

【年間旅客数3500万人目指す】福岡空港コンセッション、旅客ビル増築やホテル新設など提案

国際線地区の整備イメージ
国土交通省は18日、国が管理する福岡空港(福岡市博多区)の公共施設等運営権(コンセッション)事業で、優先交渉権者に選んだ福岡エアポートホールディングス(HD)グループの事業提案概要を公表した。同グループは、15年度実績で2137万人(うち国際線465万人)だった空港の旅客数を、30年後の2048年度に3500万人(1600万人)まで増やす目標を設定。滑走路の増設に合わせて、国際線と国内線の両方で施設整備を推進する。

 就航数は現在の44路線(国際18、国内26)を48年度、100路線(67、33)まで増やす。東・東南アジアの就航国数で日本一となる14カ国・51路線(現在8カ国・15路線)を計画し、東アジアでトップクラスの国際空港を目指す。

 ハード整備では、2本目の滑走路の供用が始まる2025年に合わせて、国際線の旅客数1600万人に対応するため、国際線旅客ビル施設に拡張する。国際線地区には格安航空会社(LCC)棟や立体駐車場、バスターミナル、ホテルも新設する。
国内線地区の整備イメージ
国内線地区には商業施設とホテル、バスターミナルで構成する複合商業施設を整備する。集客機能を強化し、年間800万人以上の一般利用者を呼び込む計画だ。立体駐車場のほか、国内線と国際線を結ぶ連絡バス専用道も整備する。

 同グループの代表企業は九州電力や西日本鉄道などが出資する特殊会社・福岡エアポートHD。構成員として西鉄と三菱商事、シンガポール・チャンギ国際空港運営会社、九電の4社が参画する。

 国交省は設備投資全般に関する同グループの提案について、建設費や工事のスケジュールに関する内容は公表していない。国交省は8月に同グループと契約を結び、先行して11月に旅客ビルを民営化。19年4月から滑走路なども含め完全民営化する。事業期間は原則30年(最長35年)となる。

【ホームや駅舎新設、バリアフリー化も】千駄ケ谷駅、五輪開催に向け改良工事進む

 2020年東京五輪・パラリンピックの競技会場に隣接する鉄道駅の整備が最盛期に入ろうとしている。JR東日本は20年までに500億円を投じ、都内の7駅を改修する計画を打ち出している。

 建設中の新国立競技場の最寄り駅となる千駄ケ谷駅(東京都渋谷区)では、大会期間中に利用客が大幅に増えることを見据え、ホーム新設やバリアフリー化といった工事が進んでいる。

 JR東日本は17日、同駅で改良工事の現場を報道に公開した。クレーンでつり上げたコンコース用鋼管柱の据え付け作業などが行われた。工事は土木と建築に分けて行っており、いずれも施工は東鉄工業が担当。整備費は70億円。20年春の完成を予定している。

 改良工事では現在使用していない臨時ホームを撤去して延長210メートル、最大幅9メートルの新宿行き専用ホーム、駅舎などを新設する。改札機は現在の8台から最大13台に増設。ホームドアも整備し、利用者の安全確保を図る。現在の進捗(しんちょく)率は50%ほど。新設するホームは約70メートルができあがっている。

 ホーム新設の現場は首都高速道路に近接しており、作業ではクレーンが道路に接触しないようにするといった配慮が必要になる。JR東日本東京土木技術センターの秋山保行所長は「作業環境が狭い上に、終電後の2時間半で作業を進めなくてはならない。電車の運行に支障がないよう、注意して進めている」と話す。

改良完了後の千駄ケ谷駅のイメージ(提供:JR東日本)
新宿建築技術センターの戸邉学所長は「両ホームに設置するエレベーターは定員を11人から24人に増やした。新国立競技場の最寄り駅としてバリアフリーの基準を満たした駅にする」と意気込みを語った。

 現場を指揮する東鉄工業の宮田健太郎土木部次長兼土木部工事所所長は「駅利用客の通行中の作業もあるため、利用客に配慮しながら安全に完成を迎えたい」とコメント。小林博東京建築支店工事部千駄ケ谷工事所担当所長は「短い作業時間中に効率よく進めるため、工期短縮の取り組みを積極的に採用していく」と話した。

【国交省ら試算公表】首都高日本橋地下化、概算事業費は3200億円

首都高速道路の日本橋区間(東京都中央区)を地下化するための概算事業費が3200億円に上るとの試算結果がまとまった。

 国土交通省や東京都、首都高速道路会社らで構成する地下化検討会の第3回会合が18日に都内で開かれた。約1030億円を投じて地下トンネルのシールド工など本体工事を進める。2020年東京五輪開催後に着工し、10~20年の工期を見込む。
続きはHP

【一時金は5・38カ月】日建協18年賃金交渉、7割がベア獲得

日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、久保田俊平議長)は18日、18年の賃金交渉結果を明らかにした。

 従業員数を考慮した加重平均で見ると、回答した29組合のうち、基本給の水準を底上げするベースアップ(ベア)を獲得したのは7割に当たる24組合で、ベアは6528円(前年比1・63%増)。ベアと定期昇給を合わせた月例賃金の増加額は1万3796円(3・51%増)。28組合が妥結している一時金は5・38カ月だった。

 加盟35組合のうちの29組合が回答した。月例賃金は、すべての組合が前年の実績以上の昇給を確保した。7割の組合がベアを得るのは4年連続、6000円台のベアは2年連続。ベアを得た24組合には、要求に満たなかった組合と、会社から逆提示のあった組合がそれぞれある。1万円以上のベアがあったのは3組合で、最高額は1万2000円だった。一部には働き方改革に伴い、時間外労働の削減を促すためにベアを措置した会社があるとみられる。

 一時金は前年実績を上回ったのが26組合、2組合は同額だった。月例賃金の改善を重視し、一時金の要求額を引き下げた組合があったが、会社側の積極的な回答によって前年を上回ったのが2組合あった。一時金は単純平均が5・12カ月で、単純平均、加重平均とも5カ月を超えるのはデータの残る06年以降では初めて。初任給は22組合で上がり、引き上げを求めたのが7組合、会社から提示されたのが15組合だった。

 月例賃金と一時金の改善によって、年収(大卒35歳、配偶者と子2人の4人世帯)は前年比2・92%増の700万9255円となった。年収の上昇幅は前年実績(5・27%増)に届かなかったが、日建協は「(業績を)賃金にしっかり還元してくれており、感謝すべき部分はある」(幹部)と評価する。

【今秋にも観客席設置開始】新国立競技場、スタジアムが最高高さまでほぼ到達

 2020年東京五輪に向け、日本スポーツ振興センター(JSC)が進めている新国立競技場(東京都新宿区ほか)の建設工事で、スタジアムの高さが計画上最高の50メートルに近づいた。

 スタンド上部の屋根構築と並行し、内外装の仕上げや歩行者デッキの整備などが最盛期に入る。今秋にはスタンドの観客席設置が始まる見通しだ。

 建設地は新宿区霞ケ丘町10の1ほか。S一部SRC造地下2階地上5階建て延べ19万4000平方メートルの規模とする計画で、五輪時は約6万席の観客席数を確保する。着工は16年12月、竣工は19年11月を予定する。

 3層構造のスタンドは構築が終わり、スタンド上部に大屋根の根元となる鉄骨が組まれている。スタジアムはほぼ最高高さまで来ている状況だ。

 スタンドの床にはプレキャスト(PCa)コンクリートを使用した。屋根部は森林認証を取得した国産のカラマツとスギ、鉄骨を組み合わせたハイブリッド構造。三つのパーツ(ユニット)に分かれ、観客席を覆うように内側に向かってつなぎ合わせていく。

 JSCの後藤勝新国立競技場設置本部施設部長は「計9台のクレーン車で屋根を構築中だ」と話す。屋根の全周を108スパンに分け、1スパンずつユニットを組み立てている。18日時点で屋根の一部(2スパン)が3ユニット目に入った。

 後藤部長によると、屋根下部には「空の杜(もり)」と呼ぶ全周約850メートルの歩行者通路を設け、開放感を演出する。スタンドの南側と北側には大型映像装置を1基ずつ設置する。1階部分のコンコースなどの施工では現場打ちコンクリートではなく、工場製品を使用し工期短縮を図っている。

 スタジアムの内部に風を取り込むため、外周ではアルミ製の「風の大庇(ひさし)」の設置が進む。アルミには木目調の塗装を施し、デザインの一体性を保つ。風の大庇以外の軒庇は、47都道府県から集まった木材を使用して構築する。

 基本・実施設計と施工は大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVが担当している。現在は約2000人の作業員が現場で働く。最盛期には3000人に増える見込みという。猛暑が続く中、現場には健康相談室を設け、看護師に常駐してもらっているという。定期的に医師も呼び、健康管理に努めている。

2018年7月18日水曜日

【19年1月着工めざす】池袋西口公園再整備、8月末にも実施設計完了

 東京・豊島区は、池袋駅西口前にある池袋西口公園(西池袋1丁目、3123平方メートル)の再整備に向け、8月末にも実施設計をまとめる。老朽化した既存公園施設を解体し、新たに円形の劇場広場を整備する計画。実施設計の策定に併せて、事業費の算出も行う。

 実施設計の策定は、昨年度にまとめた基本計画に対する区民の意見などを踏まえて進めている。基本計画からの主な変更点は、舞台の反対側に別棟で配置予定だったカフェとトイレを1棟とし、東側の道路沿いに置くことなど。

 再整備後の西口公園は外周を六つの輪状のひさしで形成する。外周の直径は約35メートル。舞台とカフェ・トイレ以外に、舞台裏のスペースに楽屋や倉庫などの諸室を設ける。フルオーケストラの演奏やバレエ、ミュージカルのほか、演劇やお祭りなどのイベントの開催を想定している。今年1月時点のスケジュールでは19年1月の着工、同10月の完成、同11月の開園を目指すとしている。

【こちら人事部】鉄建建設/新入社員研修の期間延長


 ◇後輩育てる意識が全員に◇

 鉄建建設は鉄道工事をはじめとする交通インフラ整備を得意とするゼネコン。1944年の創業以来、鉄道関係の土木・建築工事を中心に発展を遂げてきた。現在ではトンネルや高架橋、アンダーパス工事などの一般土木、マンションなどの一般建築も幅広く手掛けながら成長中だ。

 そんな鉄建建設が求める人物像は「前向きな人」「自立した人」「やり遂げる人」。創立以来受け継がれてきた技術を継承・発展させ、共にものづくりを支える人材を積極募集している。

 採用に当たっては出身大学の研究室にいる学生などを対象に補助的な採用活動を行う「リクルーター制度」を活用。リクルーター制度の場合はリクルーター面接を含む3回の選考過程で採否を決めるという流れだ。大学の先輩から話が聞けることで学生に安心してもらい、より同社への理解を深めた上で選考に臨んでもらう狙いがある。

 採用対象は大卒を中心としているが、昨年度からは採用人数が少なかった高卒枠にも門戸を広げた。採用を担当する管理本部の金森明彦人事部長は「年齢が若い分基礎能力が高い」と高卒社員を評価。今後も積極的な採用を継続する方針だ。

 昨年度から新入社員を対象とした研修制度を強化した。研修期間を10日程度から3カ月に延長。入社後の4~6月は基礎知識を学び、7月から配属となる。研修期間の長期化を実施してまだ2年目だが、既に効果は実感しているという。その一つが離職率の改善だ。研修期間を長期化して以降、早期退職する新入社員が減少。その理由について「長い研修期間を共に過ごす仲間ができたことで、『辞めたい』と思う気持ちに歯止めが掛かるのでは」(金森氏)と分析している。

 研修制度を強化する一環として、千葉県成田市にある研修施設の建設技術総合センターをリニューアルした。女性社員の増加に伴い女性専用の研修施設を増築するとともに、施工管理を担当する社員の早期育成を目的に実習用の実物大模型も新設した。ボックスカルバートトンネルや建築工事の躯体部分、足場や型枠などを実工事同様に再現。今年の新入社員研修から活用している。

 配属後の教育は各職場で選任される「新入社員トレーナー」を中心にOJT形式で実施する。その後も入社半年、2年次、3年次と定期的に研修を実施し、若手社員のさらなるレベルアップを図る。「社員育成の制度は整っているが、制度だけでなく人を育てる社風がある」と金森氏。「後輩を育成するという意識が全社員に根付いており、この意識は他社にも誇れることだ」と強調する。

 就職活動中の学生に対しては、「時には苦しいこともあるが、自らが関わった成果が世に残り続けることの喜びは何物にも代え難い。はつらつとしてやる気に満ちあふれた皆さんと巡り会い、将来ともに歩むことができる日を楽しみにしている」と期待を込める。

 《新卒採用概要》

 【新卒採用者数】男性73人(うち技術系67人)、女性13人(7人、17年度実績)

 【3年以内離職率】25・8%(15年度新卒)
 
 【平均勤続年数】男性18・2年、女性14・3年(18年3月末時点)

 【平均年齢】43・6歳(18年3月末時点)

【酷暑の中、無事故無災害に万全期す】五輪競技会場整備が着々進行

9月から屋根の架設が始まる有明アリーナ
20年7月に開会する東京五輪に向け、都が担当する新規恒久の競技会場整備が順調に進んでいる。東京臨海部に建設中のボート・カヌー会場「海の森水上競技場」は建築物の鉄骨などを組み立てる工事に入り、進捗(しんちょく)が約45%に達した。水泳競技を行う「オリンピックアクアティクスセンター」は近く3回目の大屋根リフトアップ作業に入る。受発注者は猛暑の中、無事故無災害に慎重を期している。

 海の森水上競技場は東京港の中央防波堤内側埋め立て地と同外側埋め立て地の間の水路に建設する計画。現在は水路両端に設ける水門、締め切り堤の整備のほか、シャワー室や更衣室などを兼ねる2階建ての艇庫棟、ゴール地点に立つ3階建てのフィニッシュタワーといった建築物の工事が進む。

 都の担当者によると「約2000席の観客席が入るグランドスタンド棟の鉄骨工事も間もなく始まる」という。五輪時は2万4000席の仮設観客席を別途設ける。

 葛西臨海公園の隣接地(江戸川区臨海町)に整備中のカヌー・スラローム会場の工事進捗は約38%。ウオーミングアップコースの躯体構築が終わり、競技用コースの整備に移っている。競技コースには4・5メートルの高低差を設ける。競技コースを泳ぎ切るとウオーミングアップコースにつながる構造だ。工期末は19年5月。

 バレーボールなどで使用する「有明アリーナ」(江東区有明)の建設現場では屋根架設に向けた準備作業が進む。メインアリーナとサブアリーナで構成する構造で、屋根架設後の最高高さは37メートルとなる。工期末は19年12月。
徐々に大屋根が持ち上がっていくアクアティクスセンター
こうした工事概要は都が17日に報道機関向けに開いた現場見学会で説明された。有明アリーナの実施設計・施工を担当する竹中工務店・東光電気工事・朝日工業社・高砂熱学工業JVの小股正幸作業所長(竹中工務店)は、「9月から架設を開始し、来年3月ごろ完了する」と見通しを示した。

 オリンピックアクアティクスセンター(江東区辰巳)でも屋根架設が進行している。地上に配置した約6000トンの大屋根を3段階に分けて持ち上げるリフトアップ工法の3回目を、今月中に実施する計画だ。持ち上げる高さは1回目が2メートル(5月9日実施)、2回目が5メートル(7月4日実施)で3回目が15メートル。

 地上ではサブプール構築のための掘削工事がほぼ終わり、今後メインプールの掘削に移る。工期は当初予定の19年12月から20年2月に変更になった。土壌汚染対策の追加が要因。

 選手村の計画地(中央区晴海)では五輪時に使用する宿泊棟21棟のうち、15棟で地上躯体、6棟で地下躯体などの工事が進んでいる。19年12月にはすべての宿泊棟が完成する。

2018年7月17日火曜日

千日町1・4番街区再開発(鹿児島市)/施工予定者に大和ハウス工業

 鹿児島市の千日町1・4番街区市街地再開発組合(牧野田栄一理事長)は、第1種市街地再開発事業の再開発ビル建設工事の施工予定者公募で大和ハウス工業を選定した。今後、同社から技術提案などを受けながら実施設計に取り組み、円滑な事業推進を図る。
 再開発は同市の繁華街である天文館地区で計画。施行区域は鹿児島市電天文館通電停前に位置する千日町1番街区と4番街区の敷地面積約6000平方メートル。再開発ビルは商業・業務施設やホテル、ホールなどで構成し、規模はS造地下1階地上15階建て延べ約3万6000平方メートル。総事業費は約151億円を見込む。
 16年8月に都市計画決定、17年12月に組合設立認可を受けており今後、今秋をめどに権利変換計画認可を受け引き続き解体工事に着手、20年秋ごろの完成を目指す。
 事業コンサルタントはアール・アイ・エー、実施設計はアール・アイ・エー・東条設計JVが担当。

東京23区内の大規模建築計画/18年4~6月期、延べ1万平米超は15件/本社調査

 東京23区内で18年度第1四半期(4~6月)に公表された延べ床面積1万平方メートル以上の大規模建築計画は15件と、前年度同期より2件減少した。延べ床面積の合計は前年度同期比32・4%増の77万1244平方メートル。用途別では共同住宅が前年度同期から大幅に増加。江東区など臨海部の物件が目立つ。都区内での根強い住宅需要を背景に、「大規模な用地を確保でき、都心へのアクセスに優れるため」(大手デベロッパー)とみられる。
 「東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例」に基づき、4月20日~6月22日に都に提出された標識設置届を日刊建設工業新聞社が集計した。建築計画が最終的に決定し、近隣への説明や行政手続きに入った段階のプロジェクトが集計対象となり、公共機関が事業主体の建築計画なども含まれる。
 15件を区別にみると、中央区、江東区、大田区が最も多く各3件。港、文京の2区がそれぞれ2件で続き、目黒、葛飾の2区が1件ずつだった。
 建物の主用途別では、共同住宅が8件(前年度同期比5件増)、事務所が3件(2件減)、ホテルは1件(2件減)だった。学校施設、ごみ焼却場、倉庫がそれぞれ1件となっている。
 延べ床面積別では、1万~2万平方メートルが5件(2件減)、2万~3万平方メートルが2件(3件減)、3万~4万平方メートルが3件(3件増)、4万~5万平方メートルが1件(2件減)、5万~6万平方メートルが1件(1件増)、10万平方メートルを超える超大型開発が3件(2件増)だった。
 延べ床面積の合計を大きく押し上げたのは、東京都中央区の勝どき東地区市街地再開発組合が建設する再開発ビル。計画地は勝どき2、4の3・7ヘクタール。A1~3、Bの4街区で計画するビル群のうち、A1街区の「A1棟」と、A2街区の「A2棟」の2棟の標識設置届がそれぞれ提出された。A1棟はRC造地下3階地上58階建て延べ18万2190平方メートル、A2棟は同地下2階地上45階建て延べ13万8312平方メートルの規模。A3街区には新たな臨港消防署月島出張所(延べ約1200平方メートル)、B街区には地下1階地上29階建て延べ5万3350平方メートルの住宅主体のビルを整備する。
 設計はA1棟を鹿島、A2棟を清水建設が担当している。着工予定時期はA1棟が19年1月中旬、A2棟が同3月上旬。いずれも23年8月下旬の竣工を目指す。
 東急不動産、NIPPO、大成有楽不動産の3社が、東京・豊洲で計画する複合開発事業「豊洲地区1-1街区開発計画」も、標識設置届が提出された。計画地は江東区豊洲5の1(敷地面積2万4276平方メートル)。敷地の中央に住宅棟を整備する。建物は地下1階地上48階建て延べ13万9803平方メートル、高さ175メートルの規模。17年12月時点の計画によると、住宅棟の住戸数は1230。住宅棟の東側には保育所棟、西側には生活利便施設棟(いずれも2階建て)を配置する。設計は熊谷組が担当。9月の着工、22年3月の竣工を目指す。

本工営/ラオスで発電所増設/既存ダムに穴を開けて機能拡張

 日本工営は、ラオスで既設ダムの堤体に穴を開け発電所を増設するリニューアル事業を展開している。施工は安藤ハザマが担当し、日本工営・電源開発・ラオコンサルティンググループの3者JVが詳細設計・施工監理を担う。発電用の水を供給する既設ダムに発電用の取水口を取り付け、容量40メガワットの電力を増産する。完成は20年2月を予定している。
 同国は急速な経済発展により、世帯電化率が2005年の48%から15年は91%に上昇した。ピーク需要も05年の313メガワットから15年に760メガワットまで急増。民間電力会社は国内需要を満たすため、渇水期に隣国のタイや中国、ベトナムから電力を輸入している。輸入量は05年の330ギガワット時に対して、15年には2050ギガワット時まで増大しているという。今回のプロジェクトは、電力不足を解消する政府による新規電源の開発として進んでいる。
 事業名称は「ナムグム第1水力発電所拡張事業」。国際協力機構(JICA)の円借款事業として17年6月に着手した。総工事費は55億4500万円。ナムグム第1水力発電所は日本工営の創業者である久保田豊が60年前に実施設計・施工監理を担当した。現在はダムからの取水で1~5号発電所(総容量155メガワット)が稼働している。
 現場では、既設の1~5号機と洪水吐きの間の堤体部に6号機を新設するためダム堤体を削孔し、水路部となる取水口と水圧鉄管を施工する。横杭(水路部)の幅は6・7メートル(水圧鉄管径5・5メートル)。稼働中の発電所に影響が出ないようにするため、堤体貫通前に取水口ゲートを完成させ貫通後はダム湖側の堤体の一部を残して、バルクヘッド(湖側の堤体壁に設置する仮締め切りの耐圧ふた)と取水口ゲートで二重に水路部を閉鎖した状態で坑内工事を実施。最後にバルクヘッドを外して通水する。
 経済成長が進む東南アジア各国では新設ダムの建設とともに、既設の発電用ダムを更新して増強する案件も徐々に増えている。日本工営はラオスでの工事実績を広くPRし、類似工事の受注につなげる考えだ。

内閣府/官民研究開発拡大プログラム配分先決定/国交省に29億円

 内閣府は18年度に創設した「官民研究開発投資拡大プログラム」(PRISM)の推進費100億円の配分を決めた。国土交通省には約29億円を充て、「インフラデータ・プラットフォーム」の構築と「防災情報共有システム」(SIP4D)の充実に関する研究開発を推進。平常時、災害時を問わず、プラットフォームとシステムのデータ連携を図り、災害被害の軽減や生産性向上の実現を目指す。
 政府が6月に閣議決定した「統合イノベーション戦略」には、政府が提唱する「Society5・0」の実現に向けた社会インフラとしてデータ連携基盤の整備が掲げられた。インフラや防災といった分野ごとに蓄積されたデータを連携して活用するための基盤を3年以内に整備し、5年以内の本格稼働を目指す。
 PRISMの枠組みで、18年度は「建設・インフラ維持管理技術/防災・減災技術」に約34億円を配分し、国交省には約29億円を充てる。建設現場の生産性を2025年度までに2割向上を目指すi-Construction(建設現場の生産性向上策)を推進。公共土木工事を対象に、革新的技術で施工データや検査データをリアルタイムに取得・解析し、建設現場の飛躍的な生産性向上を目指すプロジェクトに着手する。
 測量・調査データの3次元(3D)化や、施工段階で活用できる設計データの3D技術の開発を推進。インフラメンテナンスの管理者負担の低減が見込まれる点検・診断への人工知能(AI)など先端技術の導入加速を図るとともに、これまで現場試行してきた革新的技術の社会実装を支援する。調査、測量、設計、施工、品質管理、検査、維持管理の各段階でのデータを、インフラデータ・プラットフォームに集積。さらにオープンデータ化による民間の研究開発投資の拡大につなげる。
 各府省の情報共有に活用されているSIP4Dを中心に、必要な情報を災害時に提供するシステムの開発・実証により、民間を含めた災害時の応急対応の質を高める。国交省関係では、AIを用いた竜巻や局地豪雨の発見・追跡システムや、中小河川の水位情報提供システム、3Dレーザースキャナーによる地震被災建造物の使用性を迅速に判定できるシステムなどの研究開発に当たる。
 官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)の国土交通省のテーマと配分額は次の通り。
 ▽レーザー測量の高度化、施工維持管理まで使用可能な3次元(3D)設計システム開発=3億60百万円▽無人工事現場実現に向けた建機の自動制御・群制御、施工データの3D化および同データに基づく検査技術開発=14億20百万円▽インフラデータの人工知能(AI)解析による要補修箇所の早期検知・原因分析・補修に係る研究開発=3億22百万円▽「インフラデータ・プラットフォーム」構築=1億10百万円▽竜巻等の自動検知・進路予測システム開発=1億93百万円▽気象観測高度化=2億43百万円▽3Dレーザースキャナーによる住宅被害(使用可否)判定システム開発=2億53百万円。

鴻池組ら5社/熊本地震廃棄物の中間処理完了/分別解体でリサイクル率75%超達成

 16年4月に発生した熊本地震で被災した家屋の解体廃棄物処理業務を熊本市から受託した鴻池組・前田産業・前田環境クリーン・九州産交運輸・味岡建設連合体は、市内で発生した災害廃棄物総量147・9万トン(推計)のうち、受託分約98・1万トンの中間処理を完了した。リサイクルが困難な粘土瓦や石綿含有建材などが多く発生する中、分別解体と広域処理を積極的に推進し、リサイクル率75・7%を達成した。
 同業務では、解体廃棄物を市内6カ所の仮置き場に搬入した。粘土瓦は当初、安定型埋め立て処分を計画していたが、17年4月に熊本県内で粘土瓦の再利用が始まったのを受け、民間のコンクリート殻中間処理施設に搬出。破砕して適量混入し、再生砕石としてリサイクルした。廃石こうボードはフレコンバッグに梱包(こんぽう)した状態で仮置き場に搬入。石綿が含有されていないことが確認されたものはリサイクルした。
 解体廃棄物は膨大な量となるため、中間処理後は熊本県内のリサイクル・処分施設をはじめ、全国約80カ所の施設に搬出した。約4割が熊本県内、約3割は熊本県を除く九州内、残る約3割が九州を除く全国の施設という。
 大型トラックによる陸送に加え、木くずはコンテナによる鉄道輸送とともに、ふるい下残さを含め船舶による海上輸送を行った。16年12月下旬に搬出を開始。中間処理を17年1月上旬に前事業者から引き継ぎ、今年6月30日にすべての受け入れと処理を完了した。
 鴻池組は今回の業務で得られた知見や経験を関係学会での技術発表などを通じて積極的に公表。自然災害対応の技術継承を図っていく。同時に、人工知能(AI)を使った分別システムの開発により、分別精度の高度化と省人化を目指す。

2018年7月13日金曜日

【収容1・5万~2万人、2025年供用開始めざす】モンテディオ新スタジアム、基本計画の検討状況公表

モデルスタディーで想定した街中型スタジアムの外観イメージ
(経産省報告書より)
Jリーグ・モンテディオ山形の新本拠地整備を検討している新スタジアム推進事業(山形市)は、7月初旬時点での「新スタジアム基本方針(仮称)」の策定状況を明らかにした。新スタジアムの収容人数は1万5000~2万人を予定し、2020年9月までの建設決定を目指す。完成・共用開始の目標時期は2025年。全席屋根付きの仕様を基本とし、「365日、人が集う」ことを目標に公共施設(ビジターセンターや支所、図書館、保育所など)、民間施設をスタジアム内外に誘致する。

 建設地は設置自治体を公募した上で、第三者委員会で選定。行政と民間が連携し新たな交流機能や地方創生、街づくりの基軸として、新スタジアムを位置付ける。地域社会に開かれ、多くの人が集い、利用する施設づくりを目指すとしている。

モデルスタディーで想定した郊外型スタジアムの外観イメージ
(経産省報告書より)
建設地の決定時期やスタジアムの完成目標時期は現時点の見通しとしており、山形県に要請するPPP(官民連携)による事業化の動向、設置自治体の応募状況と提案内容、第三者委の選定結果によって変動する可能性がある。

 新スタジアムのモデルスタディーは、経済産業省の補助事業を活用し、アビームコンサルティングが策定済み。政府が目標に掲げる「2025年までに全国20カ所の〝稼げる〟スタジアム・アリーナの実現」をにらみながら、基本計画の早期策定と計画実現に向けた手続きの推進を図る考えだ。

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【商業施設運営、20年開業めざす】三井不、中国・上海市初の地下鉄駅再開発に参画

 三井不動産は12日、中国・上海市初の地下鉄駅の再開発事業に参画すると発表した。同市の地下鉄を保有・運営する上海申通地鉄集団(上海メトロ)との共同事業。建設する延べ5万平方メートル規模の駅ビルの商業施設部分を三井不グループが借り上げ、運営する。20年の開業を目指す。

 物件名称は「(仮称)上海蓮花路駅ビル商業施設」=完成イメージ。建設地は上海市南西部にある閔行区内の約1万7600平方メートルの敷地で、完成後のビルは上海地下鉄1号線蓮花路(レンファールー)駅に直結する。

 上海メトロの子会社が蓮花路駅の既存駅舎を解体し再開発する。整備する建物の規模はS造地下1階地上5階建て。地上1~5階の延べ約3・1万平方メートルを商業施設部分に充てる。店舗数は約90を予定。地下は駐車場とする。

 開発テーマは「My favorite THIRD PLACE」。「家」と「パブリック」の中間となる「駅」に、魅力的な商業施設を創出することで、生活者の交流や街のにぎわいの拠点づくりを目指す。日系テナントの誘致にも積極的に取り組む。三井不は今回の商業施設の運営に当たり、グループ100%出資のプロジェクト会社を設立する方針だ。

【北・南街区に超高層4棟、総延べ42万平米超】うめきた2期地区開発(大阪市北区)、事業者に三菱地所グループ

 都市再生機構西日本支社は12日、JR大阪駅北側(大阪市北区大深町)に広がる「うめきた2期地区」の開発事業者募集で、三菱地所を代表とするグループ(計15者)を選定したと発表した。

 区域中央部に設ける都市公園(4・5ヘクタール)を挟んで北側にホテルやイノベーション施設、プラットフォーム施設などで構成する超高層ビル2棟、南側にもオフィスやホテル、商業施設、MICE(国際的なイベント)施設などが入る超高層ビル2棟を建設。総延べ床面積は52万平方メートルに及ぶ。土地売買契約の締結は8月下旬を予定。20年9月以降に土地の引き渡しを行い、同10月から開発工事が順次スタートする。

 開発事業者は土地譲受事業者9者(三菱地所、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急電鉄、三菱地所レジデンス、うめきた開発特定目的会社)と、設計・運営事業者6者(三菱地所設計、日建設計、SANAA事務所、Gustafson Guthrie Nichol Ltd.、日比谷アメニス、阪急阪神不動産)で構成する。

 2期地区は、先行開発地区として三菱地所などの企業連合が開発した「グランフロント大阪」の西側。基盤整備は、都市機構が施行する土地区画整理事業(公園約0・1ヘクタールを含む約19・3ヘクタール)と防災公園街区整備事業(防災公園部分約4・4ヘクタール)、大阪市とJR西日本が行うJR東海道線支線地下化・新駅設置事業で構成し、着々と工事が進む。

 土地譲渡の対象面積は約4・6ヘクタール。中央の都市公園を挟んで北街区と南街区に分かれる。2期開発のテーマ「『みどり』と『イノベーション』」の融合拠点の実現に向け、都市公園など周辺施設を含む一体的なまちづくりの提案を求めた。2者から事業企画提案を受け付け、審査基準を満たした三菱地所グループが価格審査に進み、開発事業者の決定に至った。事業企画提案のコンセプトは「希望の杜」。みどりを舞台に、新産業創出機能などの中核機能がエリア全体に溶け込む計画とした。

 北街区にはS一部RC・SRC造地下2階地上28階建て(高さ150メートル)と、RC一部S造地下2階地上47階建て(高さ176メートル)の2棟を建設。総延べ床面積は14万6900平方メートルで、ホテルやイノベーション施設、プラットフォーム施設、オフィス、商業施設、分譲住宅、駐車場で構成する。

 南街区はS一部RC・SRC造地下3階地上39階建て(高さ182メートル)と、RC一部S造地下2階地上51階建て(高さ185メートル)の超高層ビル2棟で構成し、総延べ床面積は37万4660平方メートル。オフィスやホテル、商業施設、都市型スパ、MICE施設、イノベーション施設、分譲住宅、駐車場が入る。

 都市公園には1000人規模のイベントが可能な「リフレクション広場」や、みどり豊かな「うめきたの森」、道路と公園が一体となった広場「ステッププラザ」を整備。公園内には飲食店や売店、ミュージアム、体験学習施設、休憩所、屋根付きの広場・野外劇場などを設ける計画だ。

【五輪後見据えコンセッション導入】有明アリーナの管理・運営事業者募集要項公表

有明アリーナの完成イメージ(ⓒ東京都、2015年10月時点)
東京都が2020年東京五輪のバレーボール会場などとして整備を進めている「有明アリーナ」(江東区)を対象に、管理・運営事業者の募集要項を公表した。コンセッション(公共施設等運営権)方式を適用する。募集要項などへの質問を12日~8月2日に受け付ける。19年1月11日に参加表明書、同1月31日に提案書の提出を締め切る。候補者の決定と公表は同3~4月ごろを想定する。

 建設地は有明1の11。RC一部SRC・S造5階建て延べ4万7200平方メートル(高さ37メートル)の規模で、五輪開催時はメインアリーナに約1万5000席(仮設含む)の観客席を確保する。工期は19年12月9日まで。コンセッション事業者には有明アリーナの開業準備や運営、維持管理などを担ってもらう。応募者には都が参考に示す運営権対価(64億円)以上の提案を求める。19年3~4月の基本協定締結後、同4~5月の仮契約、同6月の都議会議決を経て、同7月に実施契約を結ぶ。

 事業予定期間は同7月~46年3月末。コンセッション方式による運営・管理は21年6月ごろ開始する。有明アリーナには飲食・物販店舗、ジム、スタジオなども設置される。五輪後はスポーツ大会に加え、コンサートなどさまざまな興行イベントを誘致し収益向上を図る。基本設計・工事監理は久米設計、実施設計・施工を竹中工務店・東光電気工事・朝日工業社・高砂熱学工業JVが担当している。

【周囲に魚が泳ぐドーナツ型水槽エレベーター導入】佐藤総合計画JV、中国で水複合開発の設計受注

 佐藤総合計画・乃村工芸社JVが、中国広東省の深〓(せん、土へんに川)市で計画中の水族館や研究施設、リゾートホテルなどの基本・実施設計を包括受注した。

 世界の有力設計事務所ら70者(50JV)が参加する国際コンペを勝ち抜き、最優秀に選ばれた。同市の観光産業をリードする総延べ面積13万1495m2の巨大複合開発事業。水族館には来館者が海中を漂っているかのような感覚を味わえる世界初のドーナツ型水槽エレベーターを導入する。

 経済特区に指定されている深〓(土へんに川)市の小梅沙地区に水族館(S・RC造地下1階地上5階建て延べ5万0750m2)や海洋研究施設、ホテル、観光情報施設などを建設する。佐藤総合計画JVは基本・実施設計と設計監理を担当。9月までに基本設計を終える。

 事業主体の深〓(土へんに川)経済特区開発グループが主催した国際コンペの最終審査には、英ザハ・ハディド・アーキテクツと米リーサーアーキテクチャーも残った。佐藤総合計画JVは、南シナ海の海流をイメージしたらせん形状の水族館や全室海側向きのホテルなど、外観の美しさと最新機能を兼ね備える五つの施設を提案し、最優秀を勝ち取った。