2016年1月14日木曜日

【回転窓】進学の目的見誤らないで

年が明けて入試シーズン本番。受験生は最後の追い込みである。これまでの努力が実を結び、志望校に合格することを願うばかりだ▼夢に向かって努力する人がいる一方、他力本願で夢をかなえようとする人も…。大学入試センター試験で、この10年間に替え玉受験やカンニングなどの不正行為が計65件あったという。そのうち監督官の指示に従わず、試験終了後も記入をやめなかった例が半数以上を占める▼不正に関与した受験者には、全科目の試験を無効とする処分が下されたそうだ。試験の公平性を考えれば仕方のないことだが、時間配分を誤り、解答欄を埋めきれなかった受験生の切羽詰まった思いも分からなくはない▼入試の不正対策も年々強化される。インターネット機能や携帯端末の高度化により、従来の監督体制では不正行為の取り締まりが追い付かなくなりつつある。通信機能が付いた腕時計型端末(スマートウオッチ)対策の一環で、今年から受験生が時計を使うことを一律禁止する大学も出てきた▼何を思い学業を志すのか。受験生には試験時間だけでなく、進学の目的を見誤らないでほしい。

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