「今の政治はイマイチだ」。正月に会った親戚の小学4年生がぼやいていた。「10歳でも投票できるよう運動してみなよ」と言うと、にやりとしていた。それは極端だが、若者の政治参加は大事▼今夏には、選挙権年齢を18歳以上に引き下げて初となる参院選が行われる。新たに選挙権を手にする18~19歳は約240万人で、有権者全体の約2%を占めるという。政治の側には、若者の関心を高めるチャンスとして、説明責任がより求められる。社会資本整備への理解を深める努力もしていきたい▼今年は、世界的には米大統領選が最大の関心事か。前哨戦では過激な発言も飛び出し、目が離せない。英国では欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う国民投票が行われる可能性が高いという▼共通するのは、移民も含めた国家の有り様が大きく関係していること。人種や民族、宗教を超えた共生が求められる一方で、その難しさに直面しているのが国際社会の現実だ▼日本にとっても対岸の火事ではない。どのような道を進むべきか。選択肢を国民に示して判断を付託し、若者を交えて考える。そんな年にしなければ。
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