◇ポイントは「仕掛けのある空間」デザイン◇
ソニーは昨年5月、福利厚生の充実と社員がより能力を発揮できる環境整備を目的に、約4000平方メートルの食堂をリニューアル。ビュッフェコーナーの利用者数は改装前の約7倍に増え、社員からは「気分がリフレッシュできる」と高い評価を受けている。
食堂の一部に、ビュッフェ形式を初めて導入した「ビュッフェアイランド」(190平方メートル)と、時間帯を問わず休憩やミーティングに利用できる「リラックスゾーン」(120平方メートル)が登場。円形カウンターが4台設置されたビュッフェコーナーでは、毎日20種類の料理を量り売りで提供している。ベジタリアンメニューも用意し、社員の多様性にも配慮した。
リラックスゾーンは、打ち合わせなどに使えるテーブルと個人利用を想定した半プライベート空間をそれぞれ用意した。
デザインを担当した乃村工芸社CC第二事業本部クリエイティブ局デザイン2部第1ルームデザイナーの上田薫氏は、「クリエーティブな発想を生む仕掛けのある空間を目指した」とリニューアルのポイントを説明。ポップな色調と公園の遊具のようなオリジナル家具はワクワク感の演出を狙っているという。
外の景色を楽しめる芝生のようなカーペットが敷かれた空間もあり、デスクから離れて一人でじっくり作業したい時に利用する社員も多いという。
人材確保の面からも職場環境の改善に取り組む企業が増えている。上田氏は「IT企業などを中心にオフィスにリラックスコーナーを設置する動きがある。社員間コミュニケーションの活性化を図る空間に加え、最近ではプライベート感のある空間に対する要望も多い」と話している。
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