「ジューク・ボックス」にどんなイメージをお持ちだろう。米国から日本にやってきたのは1950年代。米軍キャンプから普及し始め、70年代前半ころまで、喫茶店、ゲームセンター、ボウリング場、レストランなどの一角を占める一つの風景だった▼コインを入れ、楽曲リストから1曲を選んでボタンを押すと、内蔵されたドーナツ盤のレコードが自動的にターンテーブルにセットされ、音楽を聞くことができる。子どものころに初めて触れ、少し大人になった気がして妙にうれしかった▼東京都瑞穂町の郷土資料館で、2年前に亡くなった音楽家・大瀧詠一さんが愛用したジューク・ボックスが展示中と聞き見にいった。米国ポップスに精通した大瀧さん直筆の楽曲リストが見られるだけでもファンは感激する▼音楽媒体はアナログからデジタルへ。今はネット配信が主流となり、盤がなくても手軽に楽しめる。しかしアナログ媒体にはデジタルで味わえないワクワク感や温かみがあるのではないか。展示を見ながらつくづくそう思った▼特別展「GO!GO!NIAGARA-大瀧詠一の世界-」は24日まで。
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