2016年1月5日火曜日

【日本の経験と技術を生かす】ラオス・ビエンチャン空港ターミナル拡張が起工

鍬入れを行う石井国交相(右から3人目)ら
 日本の円借款で進められるラオスの「ビエンチャン国際空港ターミナル拡張事業」の起工式が昨年12月28日に現地で開かれた。日本からは石井啓一国土交通相をはじめ、施工を担当する安藤ハザマやコンサルタント業務を担当した日本工営の関係者が多数出席し、工事の安全を祈った。石井国交相は同日、トンシン首相と会談。ラオスの旺盛なインフラ整備需要に、日本の経験と質の高い技術を生かして積極的に協力していく方針を表明した。

 式典には石井国交相やブンチャン公共事業運輸相のほか、安藤ハザマの小野俊雄会長や日本工営の坂元雅信執行役員が出席。日本からの出席者を代表してあいさつした石井国交相は「空港の運営を阻害することなく工事を進め、高品質が保持され快適で使いやすいターミナルビルを提供したい」と表明。今後もラオスで相次ぐインフラ開発に「日本の『質の高いインフラ』を提供していきたい」と呼び掛けた。

 同事業では、直近の利用実績(14年83万人)に対し設計容量が3分の1程度の年間25万人分しかない国際線ターミナルビルを拡張するほか、老朽化が進む国内線ターミナルビルの建て替えを行う。拡張後の床面積は、国際線ターミナルビルが現在のほぼ倍の2万3805平方メートル、国内線ターミナルビルが約1・6倍の6470平方メートルとなる。総事業費は約97億円で、うち約90億円を円借款で賄う。

 石井国交相は、トンシン首相やブンチャン公共事業運輸相との会談で、日本としてラオスのインフラ整備に対する協力を今後さらに強化する方針を表明した。国境をまたぐ東西の物流幹線道路網を形成する国道9号の改修事業などが当面の協力対象となる。

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