2015年2月25日水曜日

回転窓/水質浄化で汚名晴らせ

 千葉県北西部に位置する印旛沼。先日、この沼が大きく脚光を浴びる出来事があった▼地元・印西市の板倉正直市長が23日、2020年東京五輪のボート・カヌー会場を印旛沼に誘致する方針を表明。都内の日本ボート協会と日本カヌー連盟を表敬訪問し、「競技場やキャンプ地を作る上で大変好立地だ」とアピールした▼現在、東京五輪のボート・カヌー競技は東京都江東区の湾岸部に新設する海の森水上競技場で実施される計画となっている。だが、整備費が当初見込みを上回る可能性や、競技期間中の練習場を十分に確保できないなどの問題点が指摘されているという▼誘致できるかどうかはさておき、印旛沼が抱えている大きな課題は水質改善である。全国でもワースト上位を占める水質の悪さであり、湖沼水質保全特別措置法に基づく指定湖沼にもなっている▼市長は「会場整備を通じて環境浄化に取り組む」と語った。この方針に異論を挟むつもりはないが、五輪がきっかけでなくても水質浄化の取り組みを加速させることはできないものだろうか。一日も早く水質ワースト上位の汚名を晴らしてほしい。

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