「趣旨は理解できるが不安もある」「人事のローテーションもあり、ノウハウが蓄積されにくい」「財政上の制約もある」…▼改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)に基づく発注事務が4月から本格運用されるのを前に、地方自治体からそんな声が出ている。発注者の共通ルールとして作成された「運用指針」を浸透させるのは、思った以上に大変そうだ▼国土交通省が、自治体の職員を対象に運用指針を周知するための説明会を各地で開いている。不安の声はそこで出たものだ。多くの自治体が同じような悩みを抱えていると推察される▼公共工事の発注者といっても、国交省のような巨大組織から、技術者が1人もいない小規模町村まである。だからこそルールづくりでは自治体や業界から多くの意見を聞くことに力を注いだ。それでも「もっと自治体と意見交換するプロセスがあってもよかったのではないか」との声が出ている▼ルールは作って終わりではない。実施段階でより良いものにしていくことも必要だろう。運用指針が「発注者間の連携体制構築」をうたった意義は、その意味でも大きい。
0 comments :
コメントを投稿