◇母国に長大橋を架けたい
カンボジアで大学を卒業後、現地の建設会社に入社。2年間働いた後、日本の優れた技術を学ぶために来日した。早稲田大学大学院を経て、14年4月にピーエス三菱に入社。新入社員研修を終え、同7月に土木技術グループに配属された。
今はPC橋の設計を勉強している段階で、今後は解析の経験も積む。広く社会に認められるような技術開発にもチャレンジしたいと考えている。職場のコミュニケーションツールは日本語。「読み書きともできるけれど、難しい。本当は英語で話してもらった方が理解しやすい」と笑う。
平日は寮と会社の往復で終わってしまいがちだが、休みの日は近所に住んでいる友人とバドミントンやサッカーを楽しむ。食べ物に好き嫌いはなく、マグロのすしが大好物。「時々ホームシックになることもある」そうで、年に1度は里帰りしているという。
日本に初めて来た時の印象で強く記憶に残っているのが電車。「事故もなく、決まった時間に行き先にたどり着けることに驚いた」。建設現場での高い安全意識にも感心させられた。「カンボジアでは自分の身は自分で守るという方針。日本は安全第一で、管理体制もしっかりしている」。
カンボジアでは今後の発展を支えるインフラ整備が進み、建設業の重要性が一段と増している。「将来は日本で培った技術を生かして母国の発展に貢献したい」と目標を語る。今はまだない長大橋を架けるのが夢だ。(カンボジア出身)
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