◇インパクトある街づくりを
「ミーハー的な性分で、世の中にインパクトを与える仕事がしたかった」
子どものころ、近所に高層ビルが建設された。最初は異様さを感じたが、今では街のシンボル的存在に変わっている。そんな経験から街づくりに興味を持ち、デベロッパーを就職先に選んだ。
入社後、オフィスやマンションの開発部門に配属された。建築の知識はゼロに等しく、設計会社や建設会社など事業関係者から専門用語やその意味を学んだ。「知識も人生経験も豊富な大先輩の話を直接聞けるのはとても幸せなこと。毎日勉強できる環境が楽しかった」と振り返る。入社2年目に携わったビル開発では、頼りにしていた先輩が急に異動。新米ながら事業主を代表してさまざまな打ち合わせに出席し、その場で物事の決断を迫られるような場面もあった。
「その道のプロたちに囲まれて最初は気後れしたけれど、コミュニケーション能力を磨くことができ、仕事に対する責任感も芽生えた」。根っからのポジティブ志向で逆境を成長の糧にしてきた。
知らない街を歩くのが好き。数年前に訪れたスペインのバルセロナでは、お気に入りのガウディの建築群を何時間もかけて巡り歩いた。「建築に込められたちょっとした遊び心」に魅力を感じるという。「いつかは世界の名だたる建築家と一緒に仕事をしたい」との夢を持つ。ミーハー的な感性を原動力に、これからもインパクトを与える街づくりに関わり続ける。(おおたけ・あさこ)
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