宮城県気仙沼市が整備を進めていた災害公営住宅「気仙沼市南郷住宅」の先行工区(2・3号棟)の工事が完了し、1月31日に現地で入居式が開かれた。都市再生機構が敷地の整備や住宅建設などを行い、市に譲渡する「買い取り方式」を採用した。入居予定の74世帯ら関係者が参加し、テープカットなどのセレモニーが実施された。設計は昭和設計が、施工は大成建設が担当。後工区も3月の完了を予定している。
式典には、入居者とともに同市の菅原茂市長や都市機構の石渡廣一理事、昭和設計の高津章雄取締役執行役員、大成建設の近藤昭二執行役員東北支店長らのほか、来賓として長島忠美復興副大臣ら多数が参加した。
建設地は南郷25の1。南気仙沼小学校の跡地で、敷地面積は約1・4ヘクタール。1号棟(10階建て)と2号棟(6階建て)、3号棟(同)や、コミュニティーセンター(2階建て)で構成。RC造で、全体の延べ床面積は1万4087平方メートル。全体の住戸数は165戸で、182台分の駐車場なども設けている。
整備に当たっては、同小学校の記憶の継承として、校歌の石碑や門柱などを再配置するほか、集会所や大きな庭園部を設けることでコミュニティー育成にもつなげる。
同市は、東日本大震災の被害を踏まえ、約2200戸の災害公営住宅の整備を計画している。同市で災害公営住宅が完成するのはこれが初めて。
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