羽田空港の制限区域内にある通路に 磁気マーカーシステムを埋め込み自動運転を行う (イメージ図提供:全日空) |
国土交通省が全国4空港で取り組んでいる実証実験の一つ。全日空とNIPPO以外の参画企業は▽愛知製鋼▽SBドライブ(東京都港区、佐治友基社長兼最高経営責任者〈CEO〉)▽先進モビリティ(東京都目黒区、青木啓二代表取締役)▽NEC-の4社。市販の小型バスを改造した自動運転バスを、羽田空港第2ターミナル本館~別館間(延長約600メートル)で運行させる。走行ルートでは乗客や貨物を輸送する専用車両も走行するため、高い精度で車両位置を調整しながら走行することが求められる。
走行ルートには周囲の建物に衛星利用測位システム(GPS)の電波受信を阻まれるエリアもあるため、走行ルートに沿って磁気マーカーを埋設。車両の底部に設置した高感度磁気(MI)センサーがマーカーを検知することで、安定的に車両位置を自動調整できるようにする。実証実験を経て、20年の実用化を目指す。
NIPPOは舗装に磁気マーカーを埋設する作業を担う。RFID(電波個体識別)タグを付けた磁気マーカーを空港の制限区域内に埋設するのは今回が初めて。同社は国交省が全国の道の駅で取り組む磁気マーカーを活用した自動運転の実証実験で多くの実績を持つ。今回の実証で特殊な環境下での自動運転技術に関する実績を積み、今後の展開に役立てたい考えだ。
自動運転の実用化に向けた実証実験は羽田空港のほかに仙台、成田、中部の3空港で行われる。
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