NIPPOが参画している羽田空港(東京都大田区)制限区域内での自動運転バスの実証実験が25日まで行われている。
6社がグループとなり、航空機や専用車両が走行する特殊な環境下で自動運転に必要な環境整備などを検証。同社は車両が検知する磁気マーカーを舗装に埋設する作業を担当している。自動運転の実用化に向けたノウハウを蓄積することで、今後の展開に役立てたい考えだ。
20年に公道や空港の制限区域内での自動運転の実用化を目指す。実証実験にはNIPPOや全日本空輸、NECなどが参画。国土交通省が仙台、成田、羽田、中部の4空港で取り組む実証実験の一つとして実施している。
バスの走行ルートには周囲の建物に衛星利用測位システム(GPS)の電波受信を阻まれるエリアもあるため、走行ルートに沿ってRFID(電波個体識別)タグを付けた磁気マーカーを埋設。舗装に穴を開けて磁気マーカーを埋め込み、樹脂を充てんして固定する作業にNIPPOの独自技術を用いた。
車両の底部に設置した高感度磁気(MI)センサーがマーカーを検知することで、ルートを外れず安定的に走行する仕組み。磁気マーカーは舗装に雪が積もっていても検知可能で、自動運転の実現に有効とされている。
22日には実証実験の様子が報道陣に公開された。走行ルートは羽田空港第2ターミナル本館~別館間。旅客機の排ガス・ジェット噴射(ブラスト)対策として、機体の近くを走行する際に遠隔監視システムで一時停止し、安全を確認した上で発車するなど、安全に運行できることを確認した。
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