2019年1月7日月曜日

【開閉式屋根付き球場で国内初】大林組、北海道ボールパーク(北広島市)に天然芝導入提案

 大林組は設計・施工一括で受注し、北海道北広島市に計画されている球場「北海道ボールパーク(仮称)」に天然芝を導入する。

 開閉式屋根を備えた球場に天然芝を採用するのは国内初となる。施設内の環境条件から芝の生育状況を高精度に予測できるシステムを適用する。開閉式屋根の複雑な日照条件を考慮した緻密なシミュレーションを繰り返し実施し、芝が良好に生育する建築・設備の設計を目指す。

 北海道ボールパーク(札幌市豊平区、福田要社長)が実施した技術提案型総合評価方式の「北海道ボールパーク(仮称)建設工事」設計・施工者選定コンペで、大林組は芝の生育予測システム「ターフシミュレータ」を使い、選手の健康や安全に適した天然芝を導入する提案をした。

 同システムは2011年に京都大学と共同開発した。建物の設計データや建設地の気象データ、芝の初期状態を入力して芝の生育環境をシミュレーションすると、平面図上に葉と根の生育状況の分布と年変化が出力できる。大規模な生育試験を行わなくても、計画初期段階で施設の形状や環境条件の改善に必要な設備を検討できる。

 新球場はRC・S造地下1階地上4階建て延べ約10万平方メートルの規模で、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新本拠地となる。収容人数は3万5000人。現在は基本計画が完了した段階で、今後設計を進め2020年春ごろに着工する予定。23年1月の竣工と同3月の開業を計画している。

 設計・施工は大林組と米大手建築設計事務所HKSの2社グループが担当。PM(プロジェクトマネジメント)・CM(コンストラクションマネジメント)業務は山下PMCが担当する。

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