2019年8月29日木曜日

【記者手帖】「人を大事に」と「我慢」

9月1日付で東北支社への転勤が決まった。初めての地方勤務。夏季休暇は帰省した実家で引っ越しの準備に追われつつ、支社がある仙台での新たな住まい探しに没頭。まもなく迎える新天地での生活は期待と不安が入り交じっている◆25歳で入社してから12年。日々の取材で多くの方にお世話になった。ある時は掲載した記事を喜んでもらい、ある時には多大な迷惑を掛けたことも…。今回の転勤を報告すると、ねぎらいの言葉を掛けていただいたり送別会を企画していただいたりと多くの好意を頂いた。本当に感謝の気持ちしかない◆昨年から今年にかけ、編集部は多くの新人記者が配属され、以前にも増して活気づいている。今は分からないことも多く、思うように物事を進められないことも多いはず。不安も大きいだろう◆自分なりの経験から、新人たちには「人を大事に」と「我慢」という言葉を贈りたい。もちろん新天地で働く自分自身にも当てはまる。数年後、互いに成長して再会したい。(...

【回転窓】直行直帰は当たり前

少子化の影響もあって、企業経営にとって人材の確保はプライオリティーの高い課題だ。働きやすい環境の整備に力を注ぐ各社。会社の事務所以外でも仕事ができるサテライトオフィスは数を増やしつつある▼こうした取り組みは東京など多くの企業が集まる大都市に目が向きがち。だが地方都市でも自治体が先導して遠隔勤務が可能な環境づくりに動いている▼総務省がまとめた「サテライトオフィスの開設状況調査」によると、地方自治体が誘致・関与して開設されたサテライトオフィスの総数は昨年度末時点で512社。撤退が68社あったため差し引きすると444社で、北海道と徳島県が最多の64社となっている▼地元出身者やU・Iターンの受け皿になり、遊休施設や空き家などの活用に効果があった一方で、地元同業者の理解や定着への取り組みには課題も。企業からは地元との交流促進や居住・教育環境の整備などを求める声があったそうだ▼取材先に出向いて人間関係を深め話題も探す記者という仕事のスタイル。直行直帰が当たり前だった以前の働き方はある意味、時...

【復興現場を親子で見学】日建連九州、熊本城で“おやじの日”現場見学会開く

 日本建設業連合会(日建連)九州支部(小森浩之支部長)は、大林組が天守閣復旧整備事業を担当している熊本市中央区の熊本城復興工事現場で26日、親子現場見学会を開いた。  同支部などが取り組んでいるお父さんの仕事場見学会「おやじの日」として開催。同支部会員企業と協力会社の社員や家族が参加し復旧工事が進む天守閣などを見て回り、充実した夏休みの1日を過ごした。  見学会には幼稚園から小学校5年生までの子ども11人を含む11家族22人が参加。見学会に先立ち発注者である熊本市の網田龍生熊本城総合事務所長は「3年前の地震で熊本城は大きな被害を受けた。修理に約20年かかる計算で工事を進めていて、まだ工事は始まったばかりだが、どのように修理が進んでいるか見ていただきたい」とあいさつした。  その後、3グループに分かれボランティアガイドの案内で、4~6階の外観工事がおおむね完了し地下1階から地上3階の内装工事や耐震用の柱の補強工事を行っている大天守閣、屋根の瓦葺(ぶ)きや1階の床鉄骨工事を行ってい...

【回転窓】10月からの憂うつ

10月からどうなるのか心配-。地元の商店会長がこう話し頭を抱えていた。悩みの種は消費増税。従来は消費の冷え込みが懸念材料だったが、今回は軽減税率制度への対応が最大の焦点という▼外食を除く飲食料品などの税率は8%に据え置かれるが、そのほかは10%に引き上げられ扱いが難しい。キャッシュレス決済でポイント還元する制度も始まる。キャッシュレス決済は小銭の準備が不要になるなどメリットはあるが、サービス手数料が店側の負担になる▼大手コンビニチェーンらはポイント還元分の金額を差し引く方向だ。価格勝負では大手に勝てないのが現実で、商店会は崩壊するかもと不安は尽きない▼何とも心が痛いが「昔はにぎわっていたのに…」と聞くと、ちょっと首をかしげてしまう。工夫を凝らして顧客を増やしている小規模店も多い。「好景気の時は忙しくて日常業務で手いっぱいだった」。それも本当だろうが先を見て備えていれば、今とは違う状況になっていた可能性もあるのでは▼景気も社会もあっという間に風向きが変わる。いま何に苦悩すべきか。活...

【土砂災害や冠水相次ぐ】九州北部で大雨被害、官民が応急復旧に奔走

大雨で冠水した長崎道・武雄北方IC周辺(佐賀県武雄市、西日本高速道路会社提供)  記録的な大雨が降った九州北部地方では28日、各地で河川の氾濫や土砂災害、市街地の冠水といった被害が相次いだ。行政機関や建設業界は壊れたインフラの応急復旧に奔走。国土交通省は同日午前に東京・霞が関の省内で災害対策本部を開き、石井啓一国交相が緊急災害対策派遣隊(テックフォース)による被災自治体への迅速、全面的な支援などを指示した。  国交省によると、大雨特別警報が出された佐賀と福岡、長崎の3県を中心に被害が拡大した。同日午前時点での被害状況を見ると、国管理の牛津川(佐賀県小城市)や松浦川(同伊万里市)などで堤防越水が確認された。高速道路や一般道での冠水や土砂流入も相次ぎ発生。鉄道の道床が流出する被害も出た。  建設業界は応急復旧に奔走。建設コンサルタンツ協会九州支部の会員企業がドローン(小型無人機)で堤防越水した国管理河川の被害状況を確認した。長崎県からの要請を受け、長崎県建設業協会の会員企業が河...

【情報ネットワーク施工、日本勢が8連覇達成!】技能五輪国際大会、志水優太選手(きんでん)が金メダル

 22~27日にロシアのカザンで開かれた第45回「技能五輪国際大会」に日本代表として出場したきんでんの志水優太選手が、情報ネットワーク施工職種で金メダルを獲得した。  志水選手は日本代表選手の最高得点者に贈られる「ベスト・オブ・ネイション(国別最高得点賞)」も受賞した。  情報ネットワーク施工職種には16の国・地域から選手が出場した。光ケーブルの配線施工など5課題で23~26日の4日間、競技を行った。どの課題も繊細な作業が必要なため集中力の持続が要求された。慣れない海外製材料への対応力もポイントになった。情報ネットワーク職種は公式競技に認定されて以来、日本代表が7連覇を果たしている。志水選手には8連覇という重圧も掛かっていた。  同社所属選手が技能五輪国際大会で獲得したメダル数は金10個、銅2個。1962年のスペイン大会を皮切りに3種目で18人が国際大会に出場している。今後も大会出場経験者ら優れた人材の技能伝承を進めながら、世界の舞台に挑戦し続けていく考え...

【変わる渋谷駅、基盤整備進む】東口地下広場、11月1日から一部開放へ

渋谷駅東口地下広場の完成イメージ 東京・渋谷駅の東側で基盤整備の動きが活発化している。東京急行電鉄らによる土地区画整理事業で整備される「東口地下広場」の一部が、11月1日から供用開始になる。駅東側に近接する「渋谷二丁目17地区」では、28日付で都が再開発組合の設立を認可。事業が本格始動する。  地下広場は東急電鉄(代表者)、都市再生機構が施行する「渋谷駅街区土地区画整理事業」の一環で整備している。JRと東京メトロ銀座線乗り場がある高層部と、東急電鉄などの乗り場がある地下部を結ぶ。  広場内には渋谷駅前エリアマネジメントが、区の都市再生整備計画による道路占用の特例を活用し「UPLIGHT CAFE」を設置。渋谷の観光案内機能を備えたカフェとして営業する。  渋谷二丁目17地区の所在地は渋谷区渋谷2の17ほか(施行区域面積0・5ヘクタール)。老朽化している建物、高低差、区域内の動線の未整備などが課題となっている。  計画によると、再開発ビルの規模は地下2階地上23階建て延べ...

【五輪開幕前の開業めざし工事急ピッチ】日比谷線・虎ノ門ヒルズ駅建設、土木作業は8割進捗

 都市再生機構と東京メトロは28日、東京・虎ノ門で進めている東京メトロ日比谷線・虎ノ門ヒルズ駅の建設工事の現場を報道陣に公開した。  営業路線に近接した掘削工事や駅舎の躯体工事などを急ピッチで実施中。土木作業は約8割が完了し、駅は設備、内装工事が本格化する。新駅の供用は2020年東京五輪前を予定。1964年に全線開業した日比谷線は56年ぶりに新駅が誕生することになる。  建設地は東京都港区虎ノ門一丁目。駅整備の事業主体は都市機構で、設計・工事を東京メトロに委託した。施工を鹿島・大林組JVが担当し16年2月に着工した。新駅は開業時、地下1階に改札とホームを設置し、連絡通路で銀座線・虎ノ門駅と徒歩7分で行き来できるようにする。現在の日比谷線の直下となる地下2階がコンコースとなる。中目黒方面、北千住方面それぞれのホームを設け、ホームドアとエレベーターを設置する。  現場は作業効率を高めようと、地下1階はホーム(写真㊤)の構築に伴って日比谷線の側壁を撤去し、地下2階ではコンコース(写真...

2019年8月26日月曜日

【延べ2.9万㎡、新アリーナ建設へ】SAGAサンライズパークアリーナ(佐賀市)、関連工事2件を発注

アリーナアプローチ部分、現時点での完成イメージ(提供:佐賀県)  佐賀県は「SAGAサンライズパークアリーナ新築工事」など2件の一般競争入札(WTO対象)を23日に公告した。いずれも申請書などの提出期限は9月11日。10月28、29日に入札書を受け付け、同31日午前10時から順次開札する。  参加資格は新築工事が県で建築一式工事に認定された4者JV。総合評定値がJVの代表者は1200点以上、他の構成員は850点以上など。機械設備工事が県で管工事に認定された3者JV。総合評定値がJVの代表者は1100点以上、他の構成員は850点以上など。 ペデストリアンデッキ部、現時点での完成イメージ(提供:佐賀県)  規模はアリーナS造4階建て延べ約2万9800平方メートル。工期930日。場所は佐賀市日の出。設計担当は梓設計・石橋建築事務所・三原建築設計事務所JV。 メインアリーナ、現時点での完成イメージ(提供:佐賀県...

【回転窓】夏の終わりと身近な秋

近所の少年サッカーチームが昼の練習を切り上げて、水遊びを楽しんでいた。仲間や保護者、コーチと水をかけあうなど、普段とは違う時間を過ごしているのが日焼け顔の笑みからうかがえた▼低気圧が大陸の冷たい空気を運んでくるようになった。秋雨前線が刺激されるのは怖いけれど、天気予報は日ごとに変わるようになり、今年も暑かった夏が過ぎようとしている▼2000メートル後半の森林限界を超える山は、秋の気配が一段と強まってきた。北アルプスの一部では厳しい環境で育つコマクサが盛りを過ぎ、急斜面に種を落として生育地を広げようとする姿が目に付く▼この時期の山は天気が特に変わりやすいと感じる人が多いと聞いた。かなたまで続く青空と雲海が突然ガスで見えなくなり冷たい雨が降ることも。一方で視界が開けないからこそ、特別天然記念物のライチョウがひなを連れて顔を出す機会が増えるという▼サッカー少年たちの水遊びは急な強い雨で中止になった。それでもはしゃぐ子どもを見て天気の良くない日も悪いことばかりではないと改めて思った。夏の...

【清水、鉄両会長が「南部もぐり」を体験】埋浚協と潜水協、岩手県立種市高校を表明訪問

 日本埋立浚渫協会(埋浚協)の清水琢三会長(写真㊧)と日本潜水協会(潜水協)の鉄芳松会長が、岩手県洋野町にある県立種市高校を22日に表敬訪問した。  同校は潜水と土木の基礎的知識や技術が学べる「海洋開発科」を置く。清水、鉄両会長は佐々木信明副校長らと潜水士の資格取得や卒業生の進路状況などで意見を交換。実習プールで伝統のヘルメット式潜水「南部もぐり」を体験した。  埋浚協は昨年、日本海上起重技術協会(寄神茂之会長)と全国浚渫業協会(金澤寛会長)、潜水協と意見交換を開始した。「元請会社の技術者だけでなく、港湾工事に関わる技能労働者全体の働き方改革を実現しなければ、将来の担い手を確保できない」(清水会長)との危機感から、連携して取り組むべき課題を整理。国土交通省地方整備局などとの意見交換会で問題提議することにしている。  種市高校への訪問は埋浚協と専門団体の連携の一環。両会長は総重量65kgに上る装具やおもりを付け、水深3mまで潜水。陸上から送られる空気を頼りに、水中での動作を体験し...

【全国18カ所、374人が参加】けんせつ小町現場見学会、全日程を終了

 日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は22日、三重県企業庁が四日市市内で進めている「径1200ミリ配水管シールド工事(四期・羽津)」(施工=安藤ハザマ・高砂建設・矢野組JV)の現場で、けんせつ小町活躍現場見学会を開いた。  小中学生と保護者ら24人が参加。現場で活躍する女性技術者の説明を受けながら工業用水道のトンネル内などを見学した。  冒頭、日建連の永山貴一広報部長が「建設業は男の仕事というイメージだったが、最近では現場で働く女性も増えてきた。今年からは建設キャリアアップシステムがスタートし、建設技能者の処遇改善を図るなど業界として新たな取り組みも始まっている。建設業がどんな仕事なのか興味を持ってもらい、夏休みの楽しい思い出にしてほしい」とあいさつ。  参加者は班ごとに分かれてトンネル内を電動トロッコに乗り見学。セグメント組み立てや測量体験では、けんせつ小町の説明を受けながら実際に工具や機器を操作した。  見学会終了後、田中秀幸作業所長は「今日の見学で興味を持った人は...

【凛】三井住友建設深山トンネル作業所・川名梨香子さん

 ◇広い視野を持った技術者に◇  入社2年目。昨年11月に配属された福井県敦賀市の北陸新幹線深山トンネル他工事(施工=三井住友建設・極東興和・道端組JV)の作業所で、橋梁下部工の施工管理を担当している。  早期の全線開業が期待される北陸新幹線。「注目度も地域への貢献度も高く、本当にやりがいのある仕事」に携われ、充実した日々を過ごしている。  インターンシップ(就業体験)に参加したことが入社のきっかけだった。橋梁の建設現場を見学し、同じ目標に向かいチームでものづくりに取り組む姿、熱い思いに心を動かされた。  「ものづくりを実感できる現場で働きたい」という夢はかなったが、最初は分からないことばかり。失敗の連続で落ち込み、くじけそうになったのは一度や二度ではない。上司や先輩の熱心な指導、共に苦労する作業員たちが掛けてくれる温かい言葉。多くの人に支えられ「同じ失敗は絶対にしない。毎日何か一つは発見や教訓が得られるように頑張ろう」と常に前を向くよう心掛けた。  最近は少しずつ余裕も...

【サークル】長大野球部「未経験者も楽しくプレー」

 1968年2月の会社設立とほぼ同時期に野球部は発足した。グループ会社である長大テックの社員を含め約30人のメンバーで日々練習に励んでいる。  「経験を問わず無理なく楽しくプレーする」ことが活動のモットー。20代の若手から部長級のベテラン社員まで幅広い年齢層がプレーする。  活動の歴史は半世紀以上。1981年に出場した建設コンサルタント各社が加盟する全国設計事務所保険組合主催の軟式野球大会で初の栄冠を手にするなど6度の優勝を誇る。建設コンサルタンツ協会関東支部主催の野球大会にも出場。過去3度の優勝を経験した。戦績が振るわない時期もあったが、昨夏の大会でついに1部リーグへの昇格を果たした。  野球部を率いるのは、長大構造事業本部第1構造事業部東京構造技術部の成澤祐紀氏。入社2年目に加入し、先輩社員からバトンを引き継いだ。未経験の社員も数多くいるが「野球はチームプレーが求められるスポーツ。部活動で得た経験を本業でも生かしたい」と力を込める。練習を積み重ね「次は優勝を目指す」と闘志を...

【駆け出しのころ】大林組執行役員東京本店建築事業部担任副事業部長、松田勝彦氏

 ◇聞く力・伝える力で信頼構築◇  就職活動をしていた当時を振り返ると、自分も含めて金融機関や商社などを志望する人たちが多かったです。そうした中でゼミの先生から「建設業界がこれから面白い」といった話を聞きました。国土や人々の暮らしが豊かになっていく過程での建設業の役割の大きさに、全く目が向いていなかったので、とても新鮮に感じました。  建設業に関心を持ち、大林組の会社説明会を受けました。そこでお会いしたリクルーターの方の人柄に引かれ、「地球上で一番大きなものを造る業界だよ」との言葉が心に響きました。  入社後はジョブローテーションで総務・人事系の管理部門、財務・経理系の会計部門、工事現場の3部署を回ります。最初の配属先は人事部人事課。当時はまだOA化のはしりだったので、膨大な事務作業を先輩たちが職人芸的にこなしている姿に圧倒されました。ようやくコンピューターなどが入りつつある中、事務作業のOA化を推進。省力化などの効果を定量的に把握でき、達成感がありました。  6年目に埼玉県...

2019年8月22日木曜日

【回転窓】ラグビーの聖地は神社?!

ラグビーワールドカップ日本大会の開幕まで1カ月を切った。出場20カ国が4グループに分かれて予選を戦い、決勝トーナメント進出を争う。開幕戦に向けて日本代表も強化合宿に入り、大会の登録メンバーを絞り込む▼熱戦が繰り広げられる12会場には世界各国から多くの人たちが訪れる。全48試合のチケット販売も好調のようだ。運営側も大会の成功に向け、さまざまなイベントを開いて盛り上げている▼オフィシャルスポンサーの三菱地所は20日、東京駅前の丸ビル外構部に「丸の内ラグビー神社」を建立。ラグビーポール型の鳥居や楕円(だえん)形の鈴を設け、ラグビーボール型の絵馬に願掛けもできる▼まつられた神様は球技上達の御利益があるとされる神魂命(かんたまのみこと)。世界遺産・下鴨神社(京都市左京区)にある雑太社(さわたしゃ)の神様で、1910年には境内で関西初のラグビーが行われた▼下鴨神社では決勝戦のパブリックビューイングを計画。経費の一部をクラウドファンディングで募るという。ラグビーを通じて多く人たちがつながり、聖...

【パラアスリートの練習環境充実】ナショナルトレセン拡充棟(東京都北区)が完成

 日本スポーツ振興センター(JSC)は21日、文部科学省が東京都北区に整備した「ナショナルトレーニングセンター(NTC)拡充棟」を報道陣に公開した。  五輪競技とパラリンピック競技のアスリートが共同利用する練習施設。2020年東京五輪の競技備品を備えた卓球など5競技の専用練習場や、複数の競技で利用できる共用コート、リカバリー施設などで構成。宿泊機能もある。6月に竣工し、7月から利用が始まっている。  施設はS造地下1階地上6階建て延べ約3万平方メートル。設計は松田平田設計・教育施設研究所JV、施工はフジタらが担当した。工事費は約194億円。アーチェリーと卓球、フェンシング、水泳、射撃の専用練習場がある。共用コートは計4面で、高さは4フロア分となっている。  アスリートの疲労回復やトレーニングに役立つよう、温冷水の浴槽に交互に入ることで代謝力が高まる交代浴などができる。車いすなどを利用したまま体重を測定し、食事を含むさまざまなデータを自動管理する設備もある。  ユニバーサル...

【QRコードで目的地まで誘導】東京メトロら、視覚障がい者向けナビ導入へ検証開始

 東京メトロとプログレス・テクノロジーズ(東京都江東区、小西祐一社長)は、視覚障がい者向けの駅構内ナビゲーションシステムを導入するため、最終的な検証作業を29日から東京都江東区内の2駅で行う。  「shikAI」というシステムで、駅の点字ブロックにあるQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ると、現在地から目的地までの正確なルートを示し音声案内する。既に早期の導入を求める意見が届いているという。  shikAIは、2018年8~12月に有楽町線辰巳駅で実証実験を行っていた。視覚障がい者117人が実際に利用し、「ナビゲーションに従って迷わず移動できた」「早く実用化してほしい」と好評だった。  最終的な検証は辰巳駅と同線新木場駅で行う。複雑なルートを選定し、視覚障がい者にシステムを体験してもらう。混雑時や騒音が大きい場合の性能などもチェックする。結果を踏まえ、システム用のアプリケーションを一般公開し、対応可能な駅を順次増やしてい...

2019年8月21日水曜日

【回転窓】元号と建設業

元号が「平成」から「令和」に変わり4カ月近く経つが、どうも慣れない。西暦表記が増え、令和を使う場面が減ってきたからもしれない▼ある友人は自分の過去を振り返る時、西暦年では平面的な捉え方になるが、元号年だと立体的になるという。自分の過去とその時の世相を一緒に思い出すというのだ。いかにも元号表記が主流だった昭和生まれらしい▼確かに元号表記の方が、時代背景が分かりやすいこともある。建設会社の創業年もそう。大手建設会社50社の創業年を元号で見ると、半数が明治時代。日本の近代化とともに多くの建設会社が誕生した背景がうかがえる▼ただ、元号が古すぎて分からない会社も。松井建設は天正14(1586)年創業。430年以上前の安土桃山時代というから驚く。慶長15(1610)年の竹中工務店、文化元年(1804)年の清水建設、天保11(1840)年の鹿島も歴史があることは想像できるが元号だけでは創業年が分からない▼建設業は最古の産業の一つといわれる。人の生活に欠かせない構造物を造るからだ。いつの時代でも...

【完成施設が早くも効果発揮】広島土砂災害から5年、国交省の砂防堰堤整備が大詰め

年度内の完成を目指す上山川(303渓流)の砂防堰堤工事現場(国交省提供、8月19日撮影)  広島市北部を襲った大規模な土砂災害の発生から、20日で5年の節目を迎えた。国土交通省は復興事業として、被害の大きかった安佐南、安佐北両区の30カ所で40基の砂防堰堤を整備している。32基が完成し、残る8基は年度内の完成を目指し、工事が大詰めに入っている。2018年7月豪雨の際には、安佐南区内に整備した砂防堰堤が土砂の流下を食い止めるなど、整備効果を着実に発揮している。  30カ所での砂防堰堤整備事業は、国交省の広島西部山系砂防事務所が推進している。国、広島県、広島市が安佐南、安佐北両区の99カ所で展開している砂防や治山事業の一環。年度内の事業完了を予定している。湯崎英彦広島県知事は20日に記者会見し「県民が笑顔で暮らせるよう引き続きハード、ソフト両面から対策を推進していく」と復興に向けた決意を改めて述べた。  広島市北部では14年8月20日の未明、集中豪雨により土石流や崖崩れが多発し...

【トイレの空室、一目で分かります】LIXIL、カシマスタジアムの女性トイレをリニューアル

 LIXILは、Jリーグ・鹿島アントラーズのホームスタジアムである茨城県立カシマサッカースタジアムで、女性トイレの一つをリニューアルした。  女性来場者の満足度を高める取り組みの一環。利用者がスムーズに移動できる動線を確保し、個室ドアと壁面の色を変えることで空室かどうか見分けやすくした。  リニューアルしたのはメインゲートに近いトイレ。23日の試合から利用できる。20日カシマスタジアムで会見した鹿島アントラーズFCの鈴木秀樹取締役事業部長によると、スタジアムに来る観客の45%が女性という。2年前にプロジェクトを立ち上げ、トイレを含めた女性の満足度向上に向けた取り組みを続けてきた。  これまでトイレ内部は個室に向かう人と、洗面スペースに行く人が交差し、利用者のストレスになっていた。動線を整理し、洗面スペースの背後にパウダーコーナーを新設。試合の合間のリフレッシュ空間として活用できる。  個室スペースの配色はアントラーズカラーを意識した。壁面はネイビー、ドアはレッドにすることで、...

【官民協議会設置、きょう初会合】SC相模原ら、相模総合補給敞返還地でスタジアム整備の可能性検討へ

 サッカーJリーグのSC相模原らスポーツクラブ4者と相模原市は、JR相模原駅前に位置する米軍基地(相模総合補給敞)の一部返還地を活用し、スタジアムを核とする複合施設建設の可能性を検討する官民連携協議会を設立した。  来年3月を目標にビジョンや中長期事業計画、今後の進め方などを決め、相模原市長に提案する。協議会の事務局は日本総合研究所が担当する。  協議会は▽ノジマ相模原ライズ(アメリカンフットボール)▽三菱重工相模原ダイナボアーズ(ラグビー)▽ノジマステラ神奈川相模原(女子サッカー)▽SC相模原-の4クラブと相模原市で構成。早稲田大学スポーツ科学学術院の間野義之教授が座長を務め、21日に初会合を開く。来年度以降は、検討主体を市に移し資金調達や施設内容について検討を深める考えだ。  米軍返還地に複合施設を建設するプロジェクトは、スポーツ庁の2019年度「スタジアム・アリーナ改革推進事業」の一つに選定されている。4クラブと市は昨年度に研究会を立ち上げ、球技専用スタジアムの必要性...

【爆破作業にびっくり!!】デミー&マツ、採石場で子ども向け見学会開く

 鹿児島県薩摩川内市の砕石場で10日、子どもたちが爆破作業を見学し土木の役割と魅力を体験するイベントが開かれた。参加者は、コンクリートの材料となる砕石がどのように作り出され、人々の生活を支えているかを学んだ。  イベントは、全国で土木の魅力を伝える活動に取り組んでいる“噂の土木応援チームデミーとマツ”が、道路やコンクリート、埋め立て、漁礁などの土木や建築の材料としてものづくりを支える砕石業への理解を深めてもらうために企画した。  ガイアテック高城工場を会場に、園児から高校生までのおよそ100人が参加した。砕石場ではガイアテックの職員による爆破作業を見学したほか、砕石を運搬するダンプカーや大型ショベルカーの乗車体験もあり、子どもたちは歓声を上げてい...

【こちら人事部】協和エクシオ「海外展開見据え人材確保」

 1954年の設立から一貫して情報通信インフラの構築を中核に事業を展開してきた。現在は環境・土木技術や電気設備技術などを活用した環境・社会インフラの構築分野などにも進出している。  ソフトウエア開発分野ではICT(情報通信技術)機器とソフトウエアを融合したソリューション、各種アプリケーション開発にも力を入れるなど業容拡大を続けている。シンガポールに子会社を設立するなど海外進出にも力を注ぐ。  幅広い事業を手掛ける上で欠かせないのが優秀な人材の確保だ。人事部の大野友明人材開発室長は求める人材像として「やる気と向上心、そしてコミュニケーションマインドを持っていろいろなものに挑戦していける人物」を挙げる。  大野室長は「協力・和合を意味する『協和』と、自らの殻を破って変革しチャレンジするラテン語の『エクシオ』から成り立つ」と社名の由来を説明。「常にチーム全員が一丸となって仕事に取り組んで突破口を開き、何事も成し遂げていく。私たちが求める人材はその考え方がベースとなっている」と話す。 ...

2019年8月20日火曜日

【回転窓】守ってこそのマナー

長い人は9連休だった今年のお盆休み。記録的な猛暑、西日本を襲った台風などもあり出掛けるのは難しかったかもしれないが、思い思いの休みを過ごされたことだろう▼ここ数年、休日のレジャーでブームになっているのがアウトドア。本格的な登山からキャンプなどのライトアウトドア、トレイルランニングといったアウトドアスポーツ、アウトドアブランドのウエアまで裾野は広く、市場規模は4000億円を大きく超える▼自家用車でオートキャンプ場に出掛けテントを張ってバーベキューなどを楽しむ。小学生くらいの子どもがいるファミリー世帯にとって定番のレジャーになっているようだ▼そんな状況に関係があるかどうか定かではないが、北海道弟子屈町にある道の駅「摩周温泉」では駐車場で車中泊する観光客が増え、一般の利用者が車を止められなくなる事態が起こっているそうだ。問題に対処するため、北海道開発局は地元と連携し駐車場の一部を有料化し収益を清掃費などに充てる取り組みを試行した▼駐車場には近隣のキャンプ場や無料の臨時駐車場を案内する看...

【ガイドライン作成へ】文化財-火災の潜在的危険性高く消火設備の老朽化も

国内にある世界遺産や国宝の多くが火災に対する潜在的危険性が高いことが文化庁の調査で分かった。  消火設備を設置していても老朽化が進み、機能低下しているおそれがあることも判明した。調査結果を踏まえ文化庁は、消防庁や国土交通省などと連携して防火設備整備の検討に関するガイドラインを作成するとともに、文化財防火対策について総合的、計画的な対応策を取りまとめる考えだ。  文化庁は仏パリのノートルダム大聖堂の火災を受け、国宝や重要文化財(重文)を対象に防火設備などに関する緊急調査を実施。文化財4543棟の回答を得て、8日に調査結果を公表した。  それによると、世界遺産や国宝の9割以上が「全部」または「一部」で木造となっており、これら建造物の6割以上が木造密集地にある。重文もおおむね同様の傾向で、改めて火災の危険性が高いことを確認した。  世界遺産と国宝のうち約2割で消火設備が整備または改修から30年以上経過しており、老朽化による機能低下のおそれがあることが判明。美術工芸品の国宝を管理...

【施工は菊池建設ら】五輪競技会場・大井ホッケー競技場(東京都大田・品川区)が完成

 東京都は、2020年東京五輪のホッケー会場となる「大井ふ頭中央海浜公園ホッケー競技場(大井ホッケー競技場)」(大田区、品川区)の完成式典を17日に現地で開いた。  ショートパイル人工芝のメインピッチや約2600席のスタンド、散水設備、電光掲示板などを備える。観客席は屋根で覆われている。五輪期間中は仮設スタンドを設け約1万席にする。  大田、品川両区にまたがる大井ふ頭中央海浜公園に位置し、ピッチとスタンドを新築した。施設はRC一部S・SRC造3階建て延べ5900平方メートルの規模。基本・実施設計は梓設計、施設の施工は菊池建設、設備工事は関電工が担当した。野球場を挟んで向かいのサブピッチも改修した。  完成式典には小池百合子知事や日本ホッケー協会名誉総裁の高円宮妃久子さま、鈴木俊一東京五輪担当相、タヤブ・イクラム国際ホッケー連盟オリンピック担当責任者、松原忠義大田区長、濱野健品川区長らが出席した。  冒頭、小池知事は「(17日で)五輪まで344日。交通の混雑緩和などに取り組んで...

【空の玄関口を機能強化】北海道エアポートG、7空港で4300億円の設備投資計画

2950億円の投資を計画する新千歳空港(写真は国土交通省東京航空局HPより)  北海道内7空港の一括運営委託の優先交渉権者に選ばれた北海道エアポートグループは、30年間に約4300億円の設備投資を計画している。このうち新千歳空港には約2950億円を投じ、国内線・国際線共用旅客ビルや同ビル直結のホテル、ビジネスジェット専用ターミナルなどを新設。函館では国際線旅客ビル施設の建て替え、旭川ではターミナルの大規模増築を行い、広域周遊観光の玄関口として機能強化を図る。  同グループの事業計画では、新千歳は「グローバルケートウェイ」、函館と旭川は「広域ゲートウェイ」、稚内、釧路、帯広、女満別を「地域ゲートウェイ」と位置付けて役割を明確化し、東アジアからの観光需要をメインターゲットとして、段階的に観光流動を拡大。道全域での周遊観光流動の創出を目指す。  各空港の設備投資戦略は、新千歳で運営開始当初が国内線旅客ビル施設の到着階拡張や搭乗待合室の混雑緩和、JR新千歳空港駅からの縦導線改善な...

【記者手帖】変わり身の早い建設業

夏休みを利用して全国の建設現場で開催されている「リコチャレ」や「けんせつ小町」などのイベント。取材中、主催者が女子児童や生徒に「建設業で活躍する女性はたくさんいる」と強調する場面を度々見かける◆「当社ではかつて、『女子学生は本社で面接する前に落とせ』と言われていた」。ゼネコンの採用担当者がこっそり明かしてくれた。女性は転勤を嫌がり、結婚や出産で辞めてしまうから、というのが言い分だ。医学部の入試で女子学生が不正に差別された問題が報じられたとき、その言葉を思い出した◆女子校に在学中、当時の担任は「理系に進む生徒は男子と戦うことを覚悟しろ」と警告した。何を言っているのだろうと当時は思ったが、理系の女性が進学や就職の段階で冷遇される現実を彼は知っていたのではないかと、今になって思う◆時代は令和になり、建設業の状況は一変した。合同就職説明会ではゼネコンのブースに「女子学生積極採用」の文字が並ぶ。女子学生の採用ノルマを課す会社も出てきた。建設業のこの「変わり身」について、あの担任は何と言うだ...

2019年8月19日月曜日

【回転窓】自由研究に役立つ建設業の善意

近所の公民館でボランティアの学生や地域の有志が小学生の自由研究を手伝っている。ストローなどを使った工作でサッカーゴールを作ったり、「弟に壊された」というゴムの力で動く車の修理を頼んだりする子がいる▼「こうしてみたら?」「一緒にこうやろうよ」。子供のアイデアをなんとか実現しようと、大学生や大人が一緒になって奮闘する姿を見て温かい気持ちになった▼今夏も各地で建設業の皆さんが企画したさまざまなイベントが開かれている。クルーズ船に乗っての港湾工事やインフラの学習、工事中の高速道路トンネルの見学など、なかなかできない体験の場が用意されている▼「自由研究にしようと思って」。ある見学会に来た女児が参加した理由をそう教えてくれた。母親は「工事現場を見る機会はないので。女性がたくさんいて驚きました」と笑顔で感想を話していた▼自由研究のヒントなどをホームページで提供する建設会社もずいぶん増えた。地域主催の自由研究のイベントにブースを出す団体もある。今夏も建設業の善意がファンをさらに増やし、自由研究の...

【凜】マサル第2営業部・須藤千鶴さん

 ◇苦労と努力をやりがいに変えて◇  学生時代は建築デザインを専攻していた。就職活動でシーリング業界を初めて知り、「目立たないながらも必要不可欠な仕事」だと思った。現場の近くで働きたいと考え、思い切って専門工事業界に飛び込んだ。  入社4年目の現在は営業部に所属。現場に出て作業の出来栄えを確認したりコスト管理をしたりといった仕事を担当する。計画よりも施工数量が増えてしまった際には、契約項目と実施項目を細かく確認してリスト化し、元請企業の担当者に説明して納得してもらえた。「努力が報われてうれしかった」と振り返る。大変だと思う時もあるが、やりがいのある仕事だと感じている。  分からないことはすぐ聞き、失敗した場合は改善策を自分で考えて次に生かすよう心掛けている。上司の手を煩わせないよう、同じ質問はしないように気を付けている。昨年はシーリング管理士試験を全国1位の成績で合格した。「仕事が丁寧でベテラン職人にもしっかりと意見を言える」と苅谷純社長の信頼は厚い。  今はまだ男性が多いシ...

【中堅世代】それぞれの建設業・234

機械設備が好きな一心で公務員になった  ◇自覚は後からついてくる◇  地方自治体の下水道局に勤務する原口文人さん(仮名)は働き始めて14年目。入庁から5年間は下水道施設の機械設備工事に奔走した。豊富な現場経験を持つ原口さんの仕事ぶりに周囲も厚い信頼を寄せるが、その評価とは裏腹に「最初から公務員になりたくてなったわけではない。公僕としての自覚を持ったのもだいぶ遅かった」と苦笑する。  原口さんは大学、大学院で機械工学を専攻し、院生時代には指導教授と共同研究に打ち込んだ。就職活動では機械関係の職種を希望。研究職は頭になく、メーカーも性に合っていないと感じた。機械というだけでただでさえ就職先の幅が狭まってしまった上、えり好みもあって公務員という道しか選択肢がなかった。  入庁してすぐ、下水道設備の保全を手掛ける部署に配属された。専門用語が飛び交う環境に身を置き、早く下水道の知識を身に付けなければと焦る日々。しかし、指導係の先輩は職人かたぎで手取り足取り教えてくれるタイプではなか...

【駆け出しのころ】大日本土木代表取締役専務執行役員経営企画本部長・佐溝時彦氏

 ◇チームの力で困難乗り越える◇  父親が建設関係の仕事に携わっていた影響もあり、大きなものを造りたいという思いから土木の道を選びました。長男で地元志向が強いこともあり、自宅から通えればという考えから、岐阜に拠点を置く大日本土木に入社しました。  当時の思いはそうでしたが、これまで岐阜での勤務はありません。最初に大阪支店に配属された土木系の新入社員5人のうち、他の4人は大阪や京都などの街中の現場でしたが、私一人が山深い福井県敦賀市内の高速道路の現場。大阪から電車で敦賀に向かい、駅を降りてさらに雪が残る山あいの奥地に入った時にはとても寂しく思ったことを覚えています。  初任地の現場では明かり工事で土工や構造物を担当。半年ほどたって先輩とチームを組み、1年目でも自分の意見を尊重してもらいながら、責任を持って仕事をさせてもらいました。もちろん失敗もありました。測量作業で確認を怠った結果、側道部分の整備でミスを犯してしまいました。所長から注意され、技術屋として確認を徹底することの重要性...

2019年8月9日金曜日

【町田ゼルビア本拠地、1・5万人収容へ】町田市立陸上競技場観客席増設4件、西武建設らに

東京都町田市は「町田市立陸上競技場観客席増設工事」の施工者を29億8279万8000円で西武建設に決めた。  関連する電気設備工事は3億4353万円で栗原工業・協立電工JV、空気調和設備工事は4880万円で渡辺工業所、給排水衛生設備工事は1億2300万円で鶴川設備工業に決まった。  いずれも7日に一般競争入札を開札した。予定価格は建築を担う客席増設工事が33億1422万円、電気設備工事は3億8170万円、空気調和設備工事は4909万7000円、給排水衛生設備工事は1億2432万円。市議会の議決後に契約を結ぶ。  所在地は野津田町2035の野津田公園内。同競技場の北側バックスタンドの観客席を増設する。現在の施設規模はRC一部S造6階建て延べ1万6336平方メートルで、今回増築するのは同3階建て延べ6492平方メートル。既存観客席は1万0812席で、工事が完了すれば約1万5500席を備えることになる。外構工事なども行う。工期は2021年2月15日まで。  同競技場は、サッカー...

【瑞穂競技場、仮設含め3・5万人収容に】2026年アジア大会、組織委が開催基本計画案策定

2026年に開かれる愛知・名古屋アジア競技大会の組織委員会は、開催基本計画案をまとめた。競技は最大40種目。会場は県内を中心に35カ所を仮決定した。  開・閉会式が開かれる瑞穂陸上競技場(名古屋市瑞穂区)は全面改築、レスリングや柔道の会場となる県体育館(名古屋市中区)は移転・新築される。名古屋競馬場跡地(名古屋市港区)に整備される選手村については、23年春の着工を目指すとしている。10月頃に大会組織委員会理事会で正式決定し、11月末までにアジアオリンピック評議会(OCA)へ提出する。  第20回アジア競技大会開催基本計画案によると、参加人数は選手、チーム関係者ら1万500人、その他OCAやメディア関係者、ボランティアらを合わせ4万人程度を見込む。会場は現状で県内外の35会場を仮決定している。今後、数カ所を追加する予定。開催費用を抑えるため会場の大半は既存のものを活用するが、瑞穂陸上競技場などの新設施設もある。  瑞穂陸上競技場は、現施設を取り壊し、2層構造(一部1層)収容人...

【現場で働くお父さん「かっこいい!!」】鹿児島建協ら、芦北出水道路現場で「おやじの日」現場見学会

 鹿児島県建設業協会と出水・阿久根建設監督官詰所安全協議会、噂の土木応援チームデミーとマツが、発注者と施工者の家族を対象にした「おやじの日」の現場見学会を3日に鹿児島県出水市で開いた。  会場は南九州西回り自動車道芦北出水道路の鹿児島3号前田川橋上部工工事の建設現場。子どもたちは仕事場で働く父親の姿を見て、建設業をより身近に感じていた。  今回の現場見学会は、建設会社の社員、発注者、協力会社の家族に父親の働く姿を間近で見てもらうことにより、社会資本整備や建設業への理解を深めてもらうのが狙い。九州地方整備局鹿児島国道事務所が共催した。  見学会には51人の子どもたちが参加。安全協議会の青柳徳宏氏が工事の概要を説明した後、参加者は現場へと移動。のり面ぶら下がり体験やバックホウ試乗体験、鉄筋結束体験などを行った子どもたちは「お父さんが橋を造っているなんてすごい。今日のお父さんはかっこいい」と目を輝かせてい...