1954年の設立から一貫して情報通信インフラの構築を中核に事業を展開してきた。現在は環境・土木技術や電気設備技術などを活用した環境・社会インフラの構築分野などにも進出している。
ソフトウエア開発分野ではICT(情報通信技術)機器とソフトウエアを融合したソリューション、各種アプリケーション開発にも力を入れるなど業容拡大を続けている。シンガポールに子会社を設立するなど海外進出にも力を注ぐ。
幅広い事業を手掛ける上で欠かせないのが優秀な人材の確保だ。人事部の大野友明人材開発室長は求める人材像として「やる気と向上心、そしてコミュニケーションマインドを持っていろいろなものに挑戦していける人物」を挙げる。
大野室長は「協力・和合を意味する『協和』と、自らの殻を破って変革しチャレンジするラテン語の『エクシオ』から成り立つ」と社名の由来を説明。「常にチーム全員が一丸となって仕事に取り組んで突破口を開き、何事も成し遂げていく。私たちが求める人材はその考え方がベースとなっている」と話す。
建設業界が人材不足にあえぐ中、応募人数の確保にも工夫を凝らす。大野室長は「経団連の『採用に関する指針』が見直されたことで、今後ますます採用手法は多様化していく」と予測する。そのため従来の新卒採用に加え、第二新卒の採用にも積極的に目を向ける。
東南アジアを中心とした海外市場で通信、ICT分野の業容拡大を目指す同社。多様な人材の確保という観点から、東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心に留学生やグローバル志向の学生採用にも積極的だ。本年度はASEANの人材を対象にした就職支援活動サイト主催の合同説明会にも参加した。
離職率が低いのも特徴の一つだ。要因について大野室長は「説明会や面接時に、仕事内容をより具体的に伝え、学生のイメージと乖離(かいり)しないように注意していることがポイントではないか」と分析する。
教育研修は「人財」第一主義を基本に、入社後1年間を研修期間に設定。基礎研修や職種別研修、IT資格取得研修などのカリキュラムを設け、社会人としての常識、企業人としての幅広い知識、基礎技術力の習得に注力する。新入社員一人一人にチューターを配置し、育成とフォロー、メンタル、生活両面でのアドバイスを通じて成長を促し業務への意欲向上を図る。
2年目のステップアップ研修や階層別研修、技術研修、営業研修など、さまざまなメニューを用意。資格取得奨励制度や通信教育制度などで自己啓発を支援するなど、社員に成長の機会を提供している。
これから就職活動を行う学生に向けて大野室長は「ウェブサイトに掲載されている情報だけでなく、社員の生の声や会社の雰囲気を肌で感じることで入社後のギャップを少しでも埋められる」とアドバイス。「学校主催の合同説明会などに参加し、さまざまな業界について話を聞いてほしい。もっと言えば、会社訪問やOB・OG訪問をしてもらいたい」と話す。
《新卒採用概要》
【採用者数】 男性122人(うち技術系115人)、女性30人(うち技術系23人)(2019年度実績)
【3年以内離職率】5・9%(16年度新卒)
【平均勤続年数】 男性17・4年、女性14・0年(19年3月末時点)
【平均年齢】 42・3歳(19年3月末時点)