日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は22日、三重県企業庁が四日市市内で進めている「径1200ミリ配水管シールド工事(四期・羽津)」(施工=安藤ハザマ・高砂建設・矢野組JV)の現場で、けんせつ小町活躍現場見学会を開いた。
小中学生と保護者ら24人が参加。現場で活躍する女性技術者の説明を受けながら工業用水道のトンネル内などを見学した。
冒頭、日建連の永山貴一広報部長が「建設業は男の仕事というイメージだったが、最近では現場で働く女性も増えてきた。今年からは建設キャリアアップシステムがスタートし、建設技能者の処遇改善を図るなど業界として新たな取り組みも始まっている。建設業がどんな仕事なのか興味を持ってもらい、夏休みの楽しい思い出にしてほしい」とあいさつ。
参加者は班ごとに分かれてトンネル内を電動トロッコに乗り見学。セグメント組み立てや測量体験では、けんせつ小町の説明を受けながら実際に工具や機器を操作した。
見学会終了後、田中秀幸作業所長は「今日の見学で興味を持った人はぜひ建設業の道を歩んでほしい」と呼び掛けた。同現場で働くけんせつ小町の小谷藍さん(安藤ハザマ)は「いまの工事現場は設備やお手洗いも整っており、とてもきれい。女性でも安心して働けると思う」と話していた。
□最後の見学会、夏休みの楽しい思い出を□
女子小中学生らを対象に全国18カ所で実施し、小中学生209人、保護者165人の計374人が参加。普段は立ち入ることができない仮囲いの中に入って建設現場を見てもらいながら、けんせつ小町の活躍を紹介した。
最終回は23日、飛島建設が東京都練馬区で施工する「(仮称)練馬区北町三丁目賃貸マンション計画」の現場で開いた。小学2~6年の7人と保護者5人が参加した。冒頭、日建連の山本亘常務執行役は見学会が5年目を迎え、これまでに2000人が参加したと紹介。その上で「今年最後の見学会となる。夏休みの楽しい思い出をつくってほしい」と呼び掛けた。
施工管理を担当する飛島建設の森田初美さんが工事内容を説明した後、森田さんや同社の女性社員らの案内で、壁を塗る左官作業や測量を体験してもらった。
子どもたちは工事用エレベーターに乗り、コンクリート打設前の最上階を見学。しっくいを使った写真立て作りにも挑戦した。
「完成するまでに何人この現場で働くのか」という質問に、練馬区北町三丁目作業所の武田真吾所長は「この現場では最終的に延べ1万5000人が作業に当たる」と回答した。
森田さんは「一緒に仕事ができたらうれしい。現場で待っている」と子どもたちに笑顔を見せた。見学会には同社の乘京正弘社長も参加。乘京社長は将来のけんせつ小町を前に「男女分け隔てなく自分たちの力を発揮してもらうのが一番だ。みんなが活躍できる現場を目指したい」と語った。
工事の発注者は東武鉄道。規模はRC造6階建て延べ5368平方メートル。クリニックと調剤薬局を併設するほか、共用部にキッズ・シッタールームを設置する計画で、都の「子育て支援住宅認定制度」の設計認定を取得している。工期は2019年1月7日から20年1月31日まで。
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