◇自ら考える力を養う◇
大学では都市計画学を専攻。在学中に発生した東日本大震災を機に、防災への関心が強まった。卒業論文のテーマは「津波避難に関する研究」。その研究を通じて、震災直後の東北地方整備局の活躍をはじめ、災害時の国の役割や、防波堤など港湾施設の重要性を知ることができた。
卒業後、港湾整備を管轄する国土交通省に入った。初任地の四国地方整備局で予算関連の業務などを担当。3年目に赴任した高松港湾・空港整備事務所では、浚渫工事の現場に頻繁に足を運び、現場を円滑に回すことの大変さを肌身で感じた。その現場で取り組んでいた、全国でも施工実績が少ない「軟衝撃グラブ」を活用した浚渫作業の安全確保について論文にまとめ、四国整備局の研究発表会で優秀賞、本省の国土技術研究会で最優秀賞に輝く。いろいろな意味で思い出深い現場となった。
入省して5年目、港湾局に異動してからはICT(情報通信技術)活用工事の推進に取り組む。業界団体や研究機関など関係者との調整に奔走。現場の状況や新技術の動向などを理解するためには専門知識が必要となり、関係者の話に積極的に耳を傾ける。
知識と経験を積み重ねながら「自分なりの考える力」を養う。将来、現場監督として活躍できる機会に恵まれた際には「きっと今の経験が生かせるはず」と信じて、仕事と向き合っている。
(工事生産性向上係、すずき・りえ)
素晴らしい!ますますの活躍を!
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