2019年1月23日水曜日

【新体育館は19年度設計着手】宮崎県、国体対応2施設の基本計画素案公表

宮崎県は、2026年に開催予定の国民スポーツ大会(現国体)に向け計画している新たな体育館とプールの整備基本計画素案を公表した。

 体育館はメインアリーナやサブアリーナなどで構成し解体工事費などを含む概算事業費は約85億円。19年度に設計着手し21年度に本体着工する。

 プールは地下1階地上3階建て延べ1万1880平方メートルの規模を想定し、外構整備を含む概算事業費は最大約98億円。事業手法はPFIを候補とし、PFIで行う場合は19年度に事業者選定手続きに入る。いずれも2024年度の完成を目指す。

 体育館は延岡市大貫町の現市民体育館敷地に計画。メインアリーナの規模は約3040平方メートル(バスケットボールコート3面、バレーボールコート4面)で観客席は固定式2000~3000席、可動式1000~2000席を確保する。サブアリーナは約1700平方メートル(バスケットボールコート2面、バレーボールコート3面)、観客席は最大800席程度を検討する。

 武道や健康教室などに利用できる多目的室、会議室なども設ける。パラスポーツの実施に配慮しユニバーサルデザインを導入。災害発生時の広域的な避難・防災拠点として活用することを視野に大規模地震にも耐えられる構造で浸水対策を講じ、備蓄倉庫など防災関連設備の設置を検討する。

 概算事業費は体育館本体に約70億円、既存施設解体や用地造成・外構に約15億円を見込む。既存の体育館を利用しつつ整備するため通常より工事期間が長くなり、PFIで行う場合は国民スポーツ大会開催に間に合わなくなる可能性があるため、従来型手法で整備する。

 19、20年度に基本・実施設計と並行して造成工事や市民体育館別館の解体工事を進め、21年度にサブアリーナ、23年度にメインアリーナにそれぞれ着工する。

 プールは宮崎市錦本町の県有グラウンドに整備する。10レーンで可動床の50メートルプール、6レーンの25メートルプール、仮設を含め2500席程度の観客席、大規模災害対応の備蓄倉庫などを設け、幼児プールやジャグジープール、トレーニング室などの設置も検討する。

 概算事業費は全屋内の場合が約70億~90億円、50メートルプールを屋外、25メートルプールを屋内とする場合が約30億~50億円と試算し、これに加えて外構整備に約8億円を見込む。

 光熱水費が多大にかかり維持管理費の低減や料金収入の増加の面で民間のノウハウを生かすことが期待できるため、事業手法はPFIを候補とする。本年度中にPFI導入可能性調査に着手し、PFIで行う場合は20年度中に事業者選定を終え21年度から2カ年で設計、23年度から2カ年で工事をそれぞれ行う。

 国民スポーツ大会関連では新陸上競技場の整備も計画し、先行して設計者選定の公募型プロポーザルを実施している。3施設の基本計画策定業務はパシフィックコンサルタンツが担当。

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