写真家の山崎エリナさんが建設をテーマにした写真集2冊を6月に発刊する。地域の守り手である土木技術者の姿を追った『Civil Engineers 土木の肖像』と、トンネル工事の準備段階から完成までを撮影した『トンネル誕生』だ。
山崎さんは国内外で活躍する写真家。昨秋にはフランスのルーブル美術館に作品が展示された。道路維持などを手掛ける寿建設(福島市、森崎英五朗社長)の呼び掛けをきっかけに、インフラメンテナンスの最前線を捉える撮影を始めた。昨年出版した写真集『インフラメンテナンス~日本列島365日、道路はこうして守られている~』は、インフラメンテナンス大賞で優秀賞を獲得している。今回は建設分野をテーマにした第2、第3弾の写真集となる。
『Civil Engineers 土木の肖像』は、新潟の四季折々の自然の中で工事に励む人々の姿を収めている。1年間を費やして線路脇での作業や雪山で起きた土砂崩れの補修、大きな川べりの護岸工事などを撮影した。山崎さんは「強い風や厳しい寒さの中での日々の作業から、従事する皆さんの根っこからわき出る底力のようなものを感じた。表情にも注目してほしい」と話す。
『トンネル誕生』では福島県川俣町でトンネル工事現場に密着。ンネルを掘り進める技術者の姿、ダイナミックな掘削機械やトンネルを覆う防水シートが輝く幻想的な世界などを切り取った。日本トンネル専門工事業協会(トンネル専門協、野崎正和会長)の解説も収録している。
「皆さんの熱気とともにトンネルの素晴らしさや美しさにも魅了された。多くの人の力で道が造られる姿を見て、自分にとっても励みになった。そうした希望を伝えられたら」と山崎さん。今後は関連する写真展の開催も計画する予定だ。2冊とも出版社はグッドブックス。価格は2200円。詳細は同社ホームページへ。
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