ここ数週間、テレビをほとんど見なくなった。新型コロナウイルス関連のニュースばかりで見たいという番組がないからだ▼子供の頃は朝から晩までテレビを見ているテレビっ子だった。年齢を重ねても野球やゴルフ、サッカー、相撲などスポーツ中継を楽しみにしていたが、今はそれもない。テレビの強みはリアルタイムで生中継すること。最大の武器を失ったことで視聴したい番組が減ってしまったのだろう▼コラムニストの天野祐吉氏が「テレビショッピングのような番組が横行してからテレビはゆがんだ」と何かの雑誌に書いていた。テレビ局は生活情報番組だと言うが、商品のメリットしか紹介しない番組が多くの視聴者を惹き付けるとは到底思えない▼消費者の立場に立って優れた商品を紹介するのはメディアが担う役割の一つだろう。ただ商品のメリット、デメリットも含めた総合的な視点がなければ、それは番組ではなく、単なるCM。商業主義だと言われても致し方ない▼翻って紙媒体はどうだろうか。活字離れが進み、苦難の時代が続く。読者が知りたい情報は何か。自らへの問い掛けが常に求められている。
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