2019年8月21日水曜日

【回転窓】元号と建設業

元号が「平成」から「令和」に変わり4カ月近く経つが、どうも慣れない。西暦表記が増え、令和を使う場面が減ってきたからもしれない▼ある友人は自分の過去を振り返る時、西暦年では平面的な捉え方になるが、元号年だと立体的になるという。自分の過去とその時の世相を一緒に思い出すというのだ。いかにも元号表記が主流だった昭和生まれらしい▼確かに元号表記の方が、時代背景が分かりやすいこともある。建設会社の創業年もそう。大手建設会社50社の創業年を元号で見ると、半数が明治時代。日本の近代化とともに多くの建設会社が誕生した背景がうかがえる▼ただ、元号が古すぎて分からない会社も。松井建設は天正14(1586)年創業。430年以上前の安土桃山時代というから驚く。慶長15(1610)年の竹中工務店、文化元年(1804)年の清水建設、天保11(1840)年の鹿島も歴史があることは想像できるが元号だけでは創業年が分からない▼建設業は最古の産業の一つといわれる。人の生活に欠かせない構造物を造るからだ。いつの時代でも社会から必要とされるのが建設業なのだと思う。

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