2020年5月26日火曜日

【凜】日本道路生産技術本部技術研究所・池田茜さん

◇舗装の魅力を学生にアピール◇

 大好きなサッカーのスタジアム建設に携わりたいと思って入学した大学の学科は建築ではなく土木。入学後、勘違いに気付いたが「結果的に自分は土木の方が合っていた」と笑みをこぼす。

 道路舗装会社のインターンシップ(就業体験)で「たった数センチしかない舗装にたくさんの技術が凝縮されている」ことに魅力を感じ、道路舗装会社への就職を志すようになった。

 入社後、建設現場や試験所での勤務を経て、3年前から技術研究所が職場になった。新技術の開発や工事の技術支援などが主な仕事。試験では期待していた結果が得られないこともあるが、「一人で悩まずに大学の先生や上司らと相談して結果を導いていく過程が楽しい」。何事も前向きに捉え、やりがいを感じながら仕事にまい進する。

 現在の目標は学会への論文の投稿を通じ、学生に道路舗装の仕事に興味を持ってもらうこと。舗装が専門の研究室は少なく、学生が参加する学会は道路舗装の魅力を伝えるチャンスだ。「技術力をしっかりアピールし、他社との差別化を図っていきたい」と話す。

 新型コロナウイルスの流行で今年の大型連休は実家に帰れなかった。地元には家族や友達だけでなく、現場勤務時代、お世話になった協力会社の人もいる。「状況が落ち着いたら地元に帰って、彼らとまた飲みにいきたい」。その日が来ることを楽しみにして今日も仕事に励む。

 (いけだ・あかね)

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