2015年1月15日木曜日

文科省/ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)拡充整備/新施設設計へ

 文部科学省は、2020年東京五輪に向けて国内トップ選手の強化拠点となる「ナショナルトレーニングセンター(NTC)」の拡充に乗りだす。既設のNTC(東京都北区)に隣接する都有地を活用し、五輪とパラリンピックの出場を目指すトップ選手の共同利用を基本とした新NTCを増設する方針。14日に閣議決定した15年度予算案に同事業の基本設計費などに1億円を計上した。施設内容や規模などの詳細は未定で、スポーツ団体など関係先の意見を踏まえながら今後詰めていく。
 文科省は、各種スポーツの競技レベル向上の一環で、NTCや国立スポーツ科学センター(JISS)など、トップアスリートの強化・研究活動拠点のあり方を検討する有識者会議を14年5月に設置。9日に開いた3回目の会合で最終報告案をまとめた。
 同案では、北区西が丘3丁目付近にある既設NTCに隣接する都立産業技術研究センター別館跡地(敷地面積約1・3ヘクタール)を活用してNTCを拡充整備することを「選択肢の一つ」と明示した上で、既存施設の有効活用の可能性などを考慮する必要性を指摘した。これを受け、文科省は14年度末をめどに既存施設を有効活用するケースとの比較検討を行った上で、増設する新NTCの設計作業に15年度から入る予定。用地取得に向けた都との交渉も同年度から本格的に始める見通しだ。
 既設のNTCは、屋内トレーニング場(延べ2万9000平方メートル)、屋内テニスコート(敷地面積3400平方メートル)、陸上トレーニング場(同2万2000平方メートル)、宿泊施設(延べ1万8000平方メートル)などで構成している。

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