◇長いスパンで地道に◇
入省して17年目、現在は水循環政策全般の統括を担当している。毎年8月1日の「水の日」の広報活動では、人気アニメ「ポケットモンスター」とのコラボレーションが一昨年に実現。人気ポケモンの「シャワーズ」を「『水の日』応援大使」に任命し、認知度アップに一役買ってもらった。「すぐに目に見える結果が出る分野ではないけれど、長いスパンで地道にやっていくのが大事だ」と前を向く。
愛知県で生まれ育った。大学在学中に旅行で訪れた東南アジアなどでの経験が人生の転機になった。道路や水道などインフラの整備状況は国ごとにさまざまで規格や構造も日本と違う。背景に見え隠れする各国の事情。街づくりの奥深さを感じた。国家公務員を志したのは「ルールやフレームを作る仕事をしてみたかったから」。大学で学んだ法律や政治の知識も生かせると感じ、国土交通省を選んだ。
約10年前に航空局で担当した仕事が印象に残っている。空港周辺の騒音対策を任され、住民と直接やりとりした。「地元の懸念をどう払拭(ふっしょく)するか本当に悩んだ」と当時を振り返る。国交省の果たすべき役割を知る貴重な経験にもなった。
3児の母親として仕事と子育ての両立に奮闘する。「次の世代に一つでも多く良い物が残せれば。今の仕事がそれにつながればいいなと思う」とはにかむ。
(水資源対策企画官、しが・しょうこ)
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