2020年4月15日水曜日

【日建協調査、首位は設計・建設コンサルに】建設系学生の希望就職先、ゼネコン人気後退

 日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、鈴木誠一議長)が実施したアンケートによると、建設系学科に在籍する学生の就職先としてゼネコンの人気が後退していることが分かった。

 学生に希望就職先を質問したところ、2016年度から3年連続で希望就職先として1位だったゼネコンが19年度に初めて2位に転落。設計事務所・コンサルタントが1位となった。

 調査は2019年度の出前講座に参加した7大学、1研修センターの計693人を対象に実施した。就職先に考える業種などを聞き686人から有効回答を得た。希望就職先に関する質問では1位が設計事務所・コンサルタント(24・3%)、2位がゼネコン(21・7%)、3位が官公庁(10・1%)、4位が住宅メーカー(9・6%)、5位が不動産・デベロッパー(4・5%)だった。

 就職先としてゼネコンを敬遠する理由を聞いたところ(複数回答可)、「労働時間が長そう」(80・5%)が最も多かった。続いて「転勤・異動が多そう」(54・8%)、「仕事の内容が分からない」(38・4%)の順だった。自由回答では「本当に週休2日で休めるのか疑問」「自分の出身地で就職したいので、転勤のない業種がいい」などといった意見が寄せられた。

 就職先として各業種を希望する理由を聞いたところ、ゼネコンは「給料」(26・8%)が最も多く、他の業種と比較し割合が高かった。設計事務所・コンサルタントは「仕事の内容」(40・2%)、官公庁は「安定性」(49・3%)、住宅メーカーは「仕事の内容」(34・8%)がそれぞれトップだった。

 日建協は「学生にゼネコンを就職先として選択してもらうには、ゼネコンの仕事内容や魅力だけでなく、時間外労働の削減、休日取得などの労働環境の改善にどのように取り組んでいるかを伝えることも必要」と分析している。

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