2020年4月13日月曜日

【回転窓】BIMエンジンにビジネス変革

働き方改革関連法の施行から1年がたった。時間外労働の罰則付き上限規制が建設会社に先駆けて大手の建築設計事務所に適用され、設計事務所の大半を占める中小も1日から規制の対象に▼長時間労働を是正する働き方改革と両輪を担うのが生産性向上だ。中でもBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用は期待されるが、現状は設計段階あるいは施工段階だけの活用にとどまっている▼国土交通省は建築生産・維持管理プロセスの各段階でBIMを一貫活用するためのガイドラインを策定した。BIM活用の標準的なワークフローやBIMデータの受け渡しルールなどが整理された▼実務者がBIMデータの継続的な活用による省力化・効率化、業務の効率化やコスト低減といったメリットを実感できれば、BIMがエンジンとなって建築分野の生産性をさらに高める▼ある建築家が2009年を日本での「BIM元年」と位置付けてから10年がたった。国の指針もまとまり「導入」から「活用」の段階に入った。官民の垣根を越え活用が拡大すれば、建築分野のビジネスモデルも大きく変わるだろう。

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