◇働き手と家族の笑顔を守る◇
建設業や林業などに従事する労働者の安全衛生施策の検討に携わる。改正出入国管理法(入管法)に基づき新在留資格「特定技能外国人」の受け入れが2019年4月に始まった。特定技能制度の開始以前から建設分野で導入している「技能実習生」と「外国人建設就労者」を含め、建設現場で働く外国人の安全衛生対策を担当している。
さまざまな国の人たちに安全衛生の大切さや取り組みをきちんと伝える教材づくりは試行錯誤の日々。「一つの国でも地域ごとに言語が異なっていたり、自国の共通語を知らなかったりと日本語の単なる翻訳では伝わらない」と実感する。イラストを交えながら、安全に働いてもらうための教材を多言語で準備している。
入省を機に労働行政の世界へ。労働条件(最低賃金)や労災などに関する業務を担当してきた。心身を壊すような働き方は本人もつらいが、家族も一緒につらくなる。一方、やりがいを持って働くことは、本人だけでなく家族の笑顔にもつながる。労働行政は「笑顔を守る仕事」と気を引き締める。
建設業はインフラの整備や災害復旧など生活の基盤を、危険と隣り合わせで支える。だからこそ「もっと知らなければ」と思いを強くする。検討を重ねた安全衛生対策が「けがや病気がなく安全・安心に働き続けることにつながっていけばうれしい」。
(建設安全対策室指導係長、おがわ・さおり)
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