2019年4月16日火曜日

【熊本空港コンセッション、事業始動へ】三井不グループ、新旅客ビル整備など提案

 国土交通省は15日、熊本空港(熊本県益城町)のコンセッション(公共施設等運営権)事業で、優先交渉権者に選んだ三井不動産を代表とするグループの事業提案概要を公表した。

 2017年度実績で334万人(うち国際線16万人)だった空港の旅客数を、34年後の51年度に622万人(175万人)まで増やす目標を設定。23年の供用開始を目指し、国内線・国際線一体型の新旅客ターミナルビルを整備する。

 既存旅客ビルを解体し跡地に新設する新旅客ビルは、熊本地震での被害を踏まえ、冗長性のある構造や電源の確保といった対策を講じ、利用者の安全安心や被災時の空港機構を確保する。国際線旅客も利用できる滞在型のゲートラウンジを整備するのも特徴。完成するまでの対策として、商業機能や待合機能を補完するサテライトビルや、立体駐車場などを整備する。

 同グループは、空港コンセッションに初めて参画する三井不動産のほか、九州電力や九州産業交通ホールディングスなど計11社で構成。事業期間は原則30年(最長35年)としている。

 国交省は同グループの提案について、建設費や工事のスケジュールに関する内容は公表していない。4月に基本協定を結び、5月の運営権設定と実施契約締結を予定。同グループは7月に既存旅客ビルの運営、20年4月に滑走路の維持管理などの空港運営をそれぞれ開始する。

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