2019年4月10日水曜日

【IR誘致なら土地売却へ】ハウステンボスら3者、IR誘致候補地で基本合意

IR候補地の位置図(HTBニュースリリースより)
ハウステンボス(HTB、長崎県佐世保市)と長崎県、佐世保市は8日、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に向けHTBの敷地の一部約30ヘクタールを候補地とすることで基本合意したと発表した。国からIRの区域整備計画が正式に認定され誘致が決定すればHTBと市の間で土地・建物の売買契約を結ぶ。

 候補地はHTB敷地内の西側で総面積のおよそ5分の1に当たる。現在は宿泊施設のホテルヨーロッパなどが立地する。IR事業者のニーズが高い公共ハーバーも備える。IR誘致が決まれば市がHTBからいったん土地を買い取った上で市から事業者に土地を売却する。売却金額などは評価額の鑑定などを行った上で決める。HTBはIR事業者にはならない方針。

 IR誘致については政府が施設の最低規模などの整備要件を設定した特定複合観光施設区域整備法(IR実施法)の施行令を3月に決定。全体のルールなどを盛り込んだ基本方針が今夏中にも公表される見通しで、これを受け県では年内をめどに実施方針をまとめ、事業者を公募・選定する。

 IR実施法によるとIR施設はカジノと国際会議場、展示施設、宿泊施設などを一体化した施設。ホテルは総客室床面積がおおむね10万平方メートル以上で国際会議場や展示施設も国内最大規模となり、投資額は数千億円に上る見込み。認定区域は全国で最大3カ所となっており、大阪府・市なども誘致を進めている。県などが3月に開いた意見交換には関心を示す十数社の事業者が参加したという。

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