TOTOと成田国際空港会社は3日、成田国際空港(千葉県成田市)の第1ターミナルビル南ウイング1階の到着ロビーに新しいトイレ「experience TOTO(エクスペリエンス・トートー)」を開設した。
「最先端のおもてなしトイレ空間」として整備。Iot(モノのインターネット)を駆使し、温水洗浄便座「ウォシュレット」をはじめ、日本のトイレ文化を発信する。
出入り口のファサードに大型液晶パネル、内部の個室には多言語対応のタブレットリモコンや音声ガイド設備などを備える。液晶パネルは、個室ブースの空き状況といった混雑状況を表示する。トイレが使われた回数、時間などをモニタリングし、清掃やメンテナンスを最適化する取り組みも行う。混雑状況の表示とタブレットリモコンはバカン(東京都千代田区、河野剛進社長)とNTT東日本、TOTO、モニタリングはKDDIとTOTOの共同企画となっている。
公衆トイレとしての機能を分散し、男性用、女性用、車いす使用者優先、多機能の四つの空間を備える。個室ではタブレットリモコンの操作方法を入室や着座に応じて音声ガイド、映像で知らせる。日本語、英語、中国語など5言語に対応したタッチパネルで操作する。大便器はTOTOの新洗浄システム「フラッシュタンク式」を採用。便座は凹凸と段差を極力なくしたノイズレスデザインの「アプリコットP」となっている。女性用は、見通しのきくアイランド型の空間でスタイリングコーナーが別にある。男性用小便器には間仕切りを設置した。
TOTOと成田空港会社が連携した成田空港へのトイレ設置は15年4月の「GALLERY TOTO(ギャラリー・トートー)」に続いて2件目。エクスペリエンス・トートーの整備は、世界中にファンを増やす方針を掲げたTOTOの中期経営計画に基づく取り組みの一つだ。
狙いを説明した森村望TOTO代表取締役副社長は、「ウォシュレットの価値を(到着した旅客に)最初に体験してもらえる。心地よく使っていただき、購入の仕掛けにしたい」と語った。同社は米国の空港で関連機能の試験導入を進めているという。
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