2019年4月9日火曜日

【国内初!駅舎と庁舎を一体整備】山形県長井市、19年4~6月期に工事発注

 山形県長井市は、山形鉄道フラワー長井線の長井駅と一体となった新庁舎の建設工事を第1四半期に発注する。

 鉄道駅と一体となった市庁舎は国内初という。秦・伊藤設計(山形市)が基本・実施設計を担当。3月に業務を終了しており、今後開発行為の審査を経た上で、建設工事の手続きに入る。工事完了は2020年度中を予定。21年度の供用開始を目指す。

 現本庁舎は、第1庁舎(RC造3階建て延べ2232平方メートル)と第2庁舎(RC造3階建て延べ1027平方メートル)で構成。いずれも老朽化が進み、耐震性能不足などが指摘されていた。また、庁舎機能の分散化などの課題もあり、市では数年前から庁舎の移転新築を計画していた。

 新庁舎はフラワー長井線・長井駅東側地区の敷地1万8800平方メートルに整備する。規模はSRC造3階建て(一部4階建て塔屋)延べ約8200平方メートル。1階の中央ホールには総合案内と利用頻度の高い窓口を配置。キッズコーナーや授乳室なども設ける。にぎわいの交流スペースとして、市民ホールも配置する。新庁舎東側には道路を整備。南北への通り抜けを可能にするとともに、駅と一体化していることを踏まえ、バスやタクシーの停車できるスペースも設ける。

 新庁舎の正面には無散水の消雪設備を導入した駐車場を整備。新庁舎から長井駅につながる外部通路には屋根を設け、雨や雪、夏の強い日差しなどから歩行者を守る。このほか、倉庫棟(延べ約250平方メートル)や車庫棟(同約400平方メートル)も建設する。

 市では本年度、整備予定敷地内の既存建物の解体工事や新庁舎・機械棟の建設工事、周辺の水路工事、駐車場の造成工事を行う予定。総事業費は53億円。基本計画策定支援業務はニュージェック、用地調査等業務は横山測量設計事務所(長井市)がそれぞれ担当した。

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