2024年10月18日金曜日

愛知県国家戦略特区会議/アイティップス(名古屋市)の事業承認、インド建設人材環流

 第20回愛知県国家戦略特別区域会議が16日に開かれ、アイティップス(名古屋市中村区、クマール・ラトネッシュ社長)が実施する「インド建設人材環流プラットフォーム事業」に対する課税の特例措置活用事業などの計画案が承認された。今後、国が認定する予定。同社はインドで建設人材を育成し日本国内に派遣しており、両国の建設業界が抱える課題の解決に向け稼働している職人キャリアアップシステム「oyakata(オヤカタ)」の機能を拡充する。
 承認された計画案は、課税の特例措置活用事業と国家戦略特区支援利子補給金の支給事業。アイティップスの株式を個人が取得した場合に一定額を控除するほか、同社が国指定の金融機関から資金を借り入れる場合に国が利子補給金を支給する。
 「oyakata」は、就職難のインドと人手不足の日本の建設業界を結び付ける。現地での人材育成、人材の能力などの情報公開とマッチング、日本で働く場合のサポートを一貫して行う。同社がインド国内で建設人材を育成している技能訓練校は、7月に経済産業省から「日本式ものづくり学校」に認定された。今後はシステムに日本国内企業とのオンラインマッチング機能を追加し、日本とインドをつなぐ建設人材環流プラットフォームとして提供する。日本国内での生活サポート機能も追加しプラットフォームの価値を高める。
 外国人材を集積することで愛知県に国際的な経済活動拠点を形成する。合わせて日本の職人技術・文化も集積することで、これらを柱とした建設産業の国際競争力強化につなげる。
 クマール社長は「人材不足の問題は深刻。約2億人の若者失業者を抱えるインドと組み、まず愛知県内で新しい解決策をつくり、全国に広げ社会全体の問題を解決したい」と話した。
 同社は、県が建設し今月オープンするスタートアップ拠点「STATION Ai」(名古屋市昭和区)のメンバー。今後、中村区から本社を移転する。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=168042
via 日刊建設工業新聞

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