子どものころに住んでいた地域で土砂災害があった。「どうすれば安全な街をつくれるのだろう」。そんな思いから建設業界を志した。大学で土木工学を学び、コンサルタント会社を経て10年前に成和リニューアルワークスに入社。高速道路の施工管理などを担当し、最大50人が働く作業現場で指揮を執る。
「女性ならではのきめ細かさや気配り」を心掛けているという。分かりやすくまとめた書類や設計図面、イラスト入りの作業説明書は発注者や作業員に好評だ。さらに、現場に新しく入った作業員の顔と名前を覚え、声を掛けたり、体調を見て配置を換えたりなどの工夫も。「信頼関係が第一」と考え、積極的にコミュニケーションを取るよう努めている。
入社以来、仕事一筋でやってきた。休日にドライブをしていても、落下物がないかなど、高速道路の状態が気になってしまうという。
現在は独身で仕事に全力を注いでいる。もし家庭を持つとしたら「両方とも100%やりたい」が、「時間や場所が不規則な現場管理をしながらの両立は難しい」とも。最近は女性を意識した職場作りが進んできたが、「定時に仕事を終えることができたり、女性がもっと意見を言いやすい環境を整備したりすることが必要だろう」。
この10年を「あっという間だった」と振り返る。「学ぶことがまだまだたくさんある。現場の安全性向上や、より効率的な管理方法を考え、良い現場を作っていきたい」。(技術・リニューアル統轄部、くろいわ・みえ)
0 comments :
コメントを投稿