日立製作所とグループ会社の新神戸電機(東京都中央区、小西真社長)は15年度、伊豆大島(東京都大島町)で「1・5メガワットハイブリッド大規模蓄電システム」の実用化に向けた実証試験を開始する。事業費(開発費を含む)は約10億円。東京電力が管轄している島内の電力系統に同システムを接続し、電力のピークシフトや変動抑制の機能などを検証する。試験の場所や敷地面積、施工者などの詳細は非公表。15年夏までに試験に着手し、年度内に終了させる予定。
両社が共同開発した1・5メガワットハイブリッド大規模蓄電システムは、電力を貯蔵する「高入出力・長寿命鉛蓄電池」と、電圧や周波数の変動を抑制する「リチウムイオンキャパシタ」で構成。短時間で大電力の充放電ができる。11年に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択された。両社とNEDO、東京電力の4者が今月、実証試験の実施に合意した。
日立製作所によると、伊豆大島では今後見込まれる太陽光や風力などの再生可能エネルギー発電の大量導入により天候不順などによる電力系統への影響が大きくなるという。このため、蓄電システムで電流の入出力を制御し、電力の安定供給を図る。
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